三陸さかな図鑑 索引へ  スケトウダラ タラ目 タラ科  

スケトウダラの大型 【地方名】
 助宗鱈 スケ スケソウダラ


【地方名の由来】
 時代によって地方名が変わっていく事はよくある事だが、このスケソウという名前は、戦後のNHKラヂオ放送が配給品をスケトウではなく、スケソウと放送した事が原因とされている。よって当地方でもスケソウダラと呼んでいる。


【明太子】
 朝鮮半島では、この魚を明太魚と呼んでいた。ここから明太の子・・・明太子となる。日本では江戸時代までの名前。今でも使われている所はあるのだろうか。
頭部

【利用】
 旬は多く漁獲される冬〜春。卵巣は、たらこや明太子などに加工され、精巣(白子)は、お吸い物、鍋の商材などで広く販売されている。身は白身でやや水っぽさはあるものの、マダラよりも甘みを感じおいしいのだがが、鮮度が落ちやすい為、生で食べるのは注意が必要である。

 スケトウは練り製品の原魚に今まで多く利用されてきたが、船ですり身加工が出来るようになって乱獲がたたり漁獲が激減したことがあり、現在も減少し続けている。


【料理】
 活きのいいスケトウがあったら鍋物がおすすめ。ちり鍋がステキなほどおいしく、雄なら白子(菊)も入れてバッチリだ。白子【菊】は、ポン酢などで食べるのもおいしい。もちろん加熱してから。

 卵巣は煮付けて食べるとうまい。刺身は薦めないが、聞くところによるとマダラよりも美味しいとのこと。しかし、鮮度が落ちやすい為、内臓から寄生虫が出て身に刺さる事があり、アニサキスにアレルギーのある人にはてきめんに効き目あり。ご注意を。
【分布】
 北太平洋(茨城県沖〜カリフォルニア州南部)日本海沿岸、ベーリング海、オホーツク海沿岸


【生息地】
 0〜500mの低層及び表中層域
水温が10度以下で2〜5度の海域を好み、水深200mの大陸棚やその斜面で産卵。産卵は一対一で、雄のハラビレが長いのは雌を挟むためといわれている。

【形態】
 マダラと違い下あごが出ている、うけぐち。下あごのひげは小さい。尾びれの付け根はマダラに比べ非常に細くなっていて、マダラと区別できる。

写真下 2006 1月12日撮影 約65cm


【生活】
 12〜4月頃に沿岸から沖合いで産卵し、3〜4歳で成熟。餌は、仔魚がプランクトン、成長するに従い、魚類や頭足類(いか)を食べる。成魚が仔魚を食べる事もあるようだ。
尾部。尾ビレの付け根はマダラよりかなり細い

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