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970606d ジャイロプレーン検討会 4

 長い間 現場の職人として 黙りこくって仕事をして生活してきた。 だから改まった席で何か話をするのは不得手である。
しかし「検討会」用の資料を送り 参加するハメになってしまった。 1997年(平成9年)6月6日 必要と有れば喋らなければならない。

 うまく伝わったか否かは分からないが 自分の言い分(?)は以下のごとき。

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 (いわゆるベンセン以降のジャイロプレーンで) 事故も発生しているが 何の問題もなく安全に無事故で飛んでいる機体と操縦者の例が 世界に数多く有る事実を知って欲しい事。

 最も有名な事故が (日本での活動が活発になり始めた頃) イギリスの航空ショーで起こったが 資料に有る様な制限事項を考慮して飛行すれば 致命的な事故は避け得ると考える事。

 アメリカに例ある FAA の型式証明を取得している (大型の) 機体には水平尾翼が付いているが スポーツ・ジャイロに絶対的に必要とは考えない〜外国で試験的にやった (尾翼の) 例ではテスト・パイロットが 運動性が悪くなったとしてこれを嫌った事。

 操縦席のフェアリング (キャビン あるいは エンクロージャー) は水平尾翼同様に ピッチング運動に対して減衰効果が有る事。

 重心の上下位置とプロペラ・スラスト線の関係が 状況によっては機体姿勢に影響するとの因果関係は理解出来るが (水平尾翼の安定板としての効果についても同様に) 定性的でなく定量的に知りたい 専門分野の方から教えて欲しいと思う事。

 ローター回転数低下の一つの原因であるプッシュオーバー操作に関して (高度を保っての〜即ちをかけての) 急旋回からの回復操作は プッシュオーバー操作そのもので大変危険と考えている事。

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 一方 検討会の席で自分が受けた質問と 対する返事で記憶に有るのは次の二つ。

 Q1 現在の機体(G7−R447)に何故 水平尾翼を付けなかったか?。

 A1 水平尾翼 (あるいは安定板) と言えるかどおかは分からないが それらしい形の物は (別の目的が有って) テストしてみた。
    しかし やってみた範囲では特に違いと言うか効果は認められなかった (それで付けない事にした) 。 
    ただし回転翼航空機は高速領域で問題が有ると認識しているので 自分は巡航速度以下での飛行を心がけている〜その意味では
     (特に高速飛行時の安定性に効果が期待される水平安定板を) テストした事にならないと考える。

 Q2 資料にある制限事項の下で飛行すれば安全か?。
 
 A2 少なくとも 致命的な事故には至らないと思う。 しかしバンク角度20度以下ではかわいそう せめて30度・・・。 

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 「検討会」等が終わった後のお茶の席で。

(3月5日の2名死亡事故はジャイロプレーン操縦スクールに於けるもので 教習生とヘリコプターの自家用操縦士でもある有資格の
ジャイロプレーン指導員が同乗訓練中に起きたのだが) エクスペリメンタル航空機連盟の会長さんが 感じ入ったように言った。

   「事故後 スクール生の誰からも ”ジャイロプレーンを止める”といった声は出ていない 訓練継続を希望している」

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 「検討会」に参加して下さった航空技術者(ローター・ブレード運動解析者)さんに 帰宅途中の東北新幹線の席で質問し いろいろ
教えて頂いた。

そのうちの一つ。 「 Aerodynamics of The Helicopter Gessow and Myers) 」 (1952) 以降の新しい参考書は?

さんは AH-56 "Cheyenne" や AH-64 "Apache" の開発に関与した R. W. Prouty の著書 「 Helicopter Performance, Stability, and Control 」 (1986)をあげ 親切にも後で 出版元やジャイロプレーン関連記述が有るページ等をファクシミリで教えて下さった。

<その後 自分が入手したのは1995年版>

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