GYROSmffm [ TOP ]

ACgyro2  初期・旧型 コマンダー・ジャイロ       [May 26, 2006]

米国エアコマンド社(現エアコマンド・インターナショナル社の前身)のコマンダー・シリーズ・ジャイロプレーン。ウルトラライト飛行機がブームになった1980年代中頃、それまでのベンセン式ジャイロコプターを見慣れた目には非常に斬新な印象を与えた。ベンセン社がプラン(図面)販売を基本としてやってきたのに対して、コマンダーは量産・組立キットとして登場、材料の切断や穴あけ作業無し、ボルト・ナットによる締結作業だけで機体を完成させる事が出来るようになった。基本フレームにウルトラライトで普及した構造様式と部品材料(丸パイプ、サドル、U-ブラケットやインスタ・ブッシュ)を多用し、取扱い容易なロータックス・ギアボックス減速エンジンとグラスファイバー・ローターブレード(アルミ合金桁とのコンポジット構造)、グラスファイバー・オールフライング・ラダーを採用した。最初のロータックス447エンジン搭載オープン・コックピット形式のコマンダー447型に続いて、パワーアップした503型、532型等が出され、そして並列(サイドバイサイド)複座型が発表された。オプション装備品として、フレキシブル・シャフト駆動予備回転装置や非密閉型のコックピット・エンクロージャ(カウリング/キャビン)、油圧式主車輪ブレーキ等も提供された。結果、従来はあまり一般的ではなかった教官による同乗訓練が普及、日本においても例外ではなかった。性能余裕確保のため、大直径ローター搭載機や高出力エンジン換装型も現れ、縦列(タンデム)複座機も発売された。
−−−
コマンダー・ジャイロープレーンは短期間に大普及(ベンセン社閉鎖の原因の一つとされる)したが、一方で短期間に、事故も多発して多くの問題点が指摘され、水平尾翼追加等の対策がなされた。その後1990年代初め、エアコマンド社は2度にわたって経営権が譲渡され、社名がエアコマンド・インターナショナルとなって現在に至っている。
−−−
1992年3月、米国でローターマストの空中破損事例が有った。偶然と幸運が重なった結果、搭乗者2人は無傷だったので原因が明確になり、過去の事故にも同様なローターマストの空中破壊のケースが有ったのではないかとの論議を呼んだ。会社はローターマストの補強や操縦系統の改良、その他の多くの改善対策を含む勧告(サービス・ブリテン No. 92-09-01)を出した。
−−−
日本の代理店は1993年7月、販売した顧客に対しては言うまでもなく、当時リストアップされていたジャイロ愛好者全てに宛てて、解説入りのニューズレターで詳細に通知した。ユーザー全てが正しく対応したか否かは別問題、不明である。
−−−
以上の経過説明に出てくるのが、いわゆる「初期・旧型のコマンダー・ジャイロ」である。

旧型コマンダー・ジャイロ (写真は、日本代理店からの年賀状のコピー)
     
単座型 1988年 並列複座型 1990年

−−−
2001年、エアコマンド・インターナショナル社は新サービス・ブリテン(No. 01-01-04) によって、旧型の単座機に関して勧告を出した。操縦席の位置を高くして、プロペラ・スラストラインと重心を近づける改良を促すもので、改造キットも準備された。会社の新しい生産機は全て、その様に対策された( centerline thrust / centerline drag)物になり、これらのモデルを "Commander Elite" シリーズと称している。

GYROSmffm [ TOP ]