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RotorVib ローターによる振動 [Oct. 2015]

回転するローターに起因する機体の振動について、2翅(2ブレード)シーソー・ローターに特定して記す。

参考文献 : Collected Works of DESIGN CLASSROOM / Taken from 11 years of Popular Rotorcraft / PRA 1974

A   1per rev (1/rev)  ローター1回転1につき1回の振動
  重量(mass moment)の不揃い
out of balance
(2枚の)ブレードの重さが異なる、
同じでもそれぞれの重心位置が異なる〜mass momentの違い。
ローターの重心位置が回転軸から外れていて、パイロットは機体全体やマストに
1/rev の振動を感じる。
対策はブレード端部(tip)近く、25%コードで重量を加除して調整する。 
車輪の static unbalance に似る。
  トラッキングの外れ(ずれ)
out of track
パイロットは1と同じく機体全体やマストに 1/rev の振動を感じるが、違いを認識しなければならない。
重量(mass moment)の不揃いが無くても起き、原因はブレードの出来具合や取付不良に基ずく揚力の違い。
大揚力はコーニング角を大きくして、チップは高 い軌跡を描く。逆も同様。 
対策は巡航オートローテーション状態でイン・トラックするように、取付けピッチを変えるとか、
トリム・タブの角度を調節する。
車輪のdynamic unbalanceに似る。
ブレードの出来具合の不揃いの原因は、特に木材や合板の素材性質の不均一、加工寸法や形状の不揃い、
接着剤の量や分布の違いと接着加工の不均一など。
  配列不良
out of pattern
基本的に1に似ていて、1/rev の振動を起こす。1の重量のバランスが完全であっても、
2枚のブレード配置が180度一直線上に無いと重心は回転軸から外れる。
  以上、最も周波数が小さい、低次の強制振動であり、ローター回転数に合わせて機体を揺らす。
同時にも起こり得るので見極めて対策をとる必要がある。
難しいからと短気を起こして飛行に進むことは、いつか構造疲労破壊を起こす可能性があるので避けなければならない。

ローターを回転させて、振動がどのように発生して消えるかを観察する。
低中回転域で操縦桿が激しく振動するなら、原因は1か3の可能性が高い。
マストの振動は2の可能性が有るが2次的なもの。
チェック方法としては、ブレードごとに同じ位置で、ノーズ・ウェイトの上に硬貨を載せてブレードの下がり具合を比較する。
ブレード両端を持ち上げてハブ・センターを通して見通せる様にして、両端の25%コードの点を結ぶ線とハブ・センターのずれが
1/8インチ(3ミリ)以下ならパーフェクト、1/2インチ(12ミリ)は限界で修正すべきである。

原因が2であるものは、機体が浮上しなければ出にくく、僅かに操縦桿を振動させる。
トラッキングの外れは2インチ(5センチ)が限度で、明確な振動が有るが気がかりな程ではない、
1/2インチ(12ミリ)以下は正常と考えられる。

2ブレード・シーソー・ローターで一般的な、1/rev 振動の原因は硬いシーソー・ヒンジで、
極端な場合はひどく振動して操縦力も大きく、機体は転倒する。
B   2 per rev (2/rev) ローター1回転1につき2回の振動
  drag 2 per rev ドラッグ・ヒンジが無い2ブレード・ローターでは、1回転につき2回の振動を起こす。
2/revは前進速度により増大し、ローター回転数には無関係で、マストに伝わる振動は前後方向直線である。
なお、1/rev 振動は円運動である。
対策はリード・バイブレーターとして作用するフレキシブル・マストの採用である。次の図参照。

  
  cone flap 2 per rev 前進飛行に伴ってローターがフラップ・バックし、前進側ブレードは上がり後退側は下がる。
フラップ・バック角は前後方向で最大9度。
ローター・コーンの重心が回転軸を外れて回り、操縦桿とマストを振動させる。
シーソー・ヒンジ位置(高さ)を変えて対策する。

参照チャプタ : vibration ローター振動 [Oct. 2015]

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