センターコンソールレス化計画!
そもそも最初から「センターコンソールレス」にしたかった訳じゃありません。
ロドスタに乗り始めてから暫く(5年くらい)は、ロドスタの内装には十分に満足していましたし、
タバコは吸わないので灰皿は必要ありませんが、鍵つきのボックスはちょっとした小物を入れたり、
ガソリンの現金カード会員証を入れていたりと、何かと重宝していました。
そんな訳でコンソールを取っ払うなんてことは思ってみなかったんですが、何回か「M2 1001」
に乗る機会があって、そのシートに座ってみると結構すっきりしていてイイカンジな訳です。
「あ〜、なるほどね。なかなかあっさりしていいかもしれない。」
と思い始めて、いまいちそこまで踏み切れないまま、あっという間に何年か過ぎました。
というのも、コンソールを取るだけなら簡単ですがその後の処理が結構大変だからです。
コンソールの下はフロアマットの内装がありますが、所々に穴があいています。これが少しカッコ悪い。
さらに、センターパネル側は連結部分が剥き出しになって、いかにも「取っ払っただけ」感が漂って
非常にかっこ悪いです。
いちばん簡単なセンターコンソールレス化は「1001」とか「1028」の部品を使う方法ですが、
純正品で新品が残っているはずもなく、ネットオークションで出品されても、センターパネルだけで
3万円くらいの値がつく非常に高価なものです。そんなの買えるハズがありません。
ということで、最近になってようやく「無いものは作る精神」に火がついて作ることにしました。
まずはセンターパネルの作成です。
センターパネルは取り外すと「L」の形になっています。
下の曲がったところにコンソールが連結するわけですね。
これを思い切ってカットします。もう後戻りはできません。泣。
横面は「L」が「I」くらいになるように、正面はカーステレオの2D分残したあたりからカットします。
ここから更に、1028風にしてやるため斜めにカットしてやります。
おいちゃんは「スムージング」と勝手に言ってます。
このスムージングがある意味一番重要なので、この斜めの角度だけはある程度慎重に行います。
・・・まあ、そうは言っても結構適当な角度でカットしてるんですけどね。
要は左右の角度があっていればいいハナシですから。
で、そのカットしたものがこちら。(なんだか料理番組みたいな感じですな)
ここからプラ板を使ってカットした空白を埋めていきます。
まずはダンボールを使っての型取りです。
「プラ板」と書きましたが、正確にはおいちゃんは「発泡塩ビ板」を使いました。
コイツはカッターなどで加工しやすく、専用の接着剤を使えば塩ビ板同士なら結構な強度が出る
なかなかの優れものです。ただあまり熱に強くないのでちょっと心配ですが。
まあ、心配しても仕方がないのでこれで行きます。>え
2Dデッキの下の部分と、斜めの部分を作って仮合わせです。
うん、大体のイメージが分かってきました。結構いけそうです。
いや、もう後戻りできないんで絶対やらなきゃいけないんですが。
で、問題は、このパーツ(発泡塩ビ)をセンターパネル(ABS樹脂)に「何を使って接着するか」です。
瞬間接着剤では「ヒネリ強度」に問題があります。ゴム系接着剤も考えましたが、これもイマイチ不安です。
そこで、以前「幌の雨漏り対策」の時に活躍した「シリコンシーラント」を使ってみることにしました。
こいつは固まってしまえば結構な強度と接着力を持ちます。おまけに安い。
切り出した塩ビ板と補強のためのステーをクリップで挟んで、まずは塩ビ板専用接着剤で塩ビ板同士を固定。
一応、センターパネルとの接着面にも接着剤を流し込んでおきます。少しはくっついた様子ですが、
強度的には全然足りないのでシリコンを「ウオリャ!」と流し込んで固めてやります。
角のほうの変な光の反射の仕方のところがシリコンです。
で、一晩放置してこの状態。
案の定、結構な強度が出ています。まあ成功といっていいでしょう。
ここから段差、隙間を車補修用のパテで埋めていきます。
1回目はざっと、すこし多目くらいに盛って乾燥させてから思ったラインが出るように削っていきます。
2回目は削りすぎた部分や、細かい段差を修正するように盛って、サンドペーパーで仕上げてやります。
今回は3回目くらいでほぼいいところが出せたので、2日ほどしっかり乾燥させてから塗装に移ります。
塗料は例によって缶スプレーですが、「アサヒペン」の「ストーン調スプレー」を使ってやります。
これは読んで字の如し、乾燥後は表面が「石っぽく」なるというスプレーです。
本当に石っぽくなるかどうかは別にして、塗料と一緒に砂の微粒子も吹き付けるので、塗装面に艶が出ず
ブツブツになって、センターパネルの元肌と同じ感じになる優れものです。
塗装が苦手なおいちゃんも、表面の仕上がり具合をあまり気にしなくていいので結構お気に入りです。
これを吹き付けてやればついに完成です。
このスプレー塗料は非常に食いつきがよく、今回のセンターパネルくらいのものであれば脱脂さえしておけば
サンドペーパーなどでの下地処理をしていなくても剥げてくることはまずありません。
おいちゃんのロドスタのカムカバーもこれを使って塗っています。例によって脱脂処理だけで
吹き付けましたが、エンジンの熱が加わっても一向に剥げてくる様子がありません。
おいちゃんのように面倒くさがりの人には、重宝する缶スプレーです。
ただ、普通の缶スプレーは吹き付け中に手や腕にスプレーがかかっても何てことありませんが、
このスプレーは砂の微粒子も一緒に噴出すため、塗料があたると「痛い」です。笑。
で、完成です。
さて、取り付けですがここで思わぬ伏兵が現れました。
あっさりと取り付けできると思っていたのですが、作成したセンターパネルが、ダッシュボードの
一番下の部分の出っ張りが干渉して、綺麗につかないことが判明しました。
1028風にセンターパネルをスムージングした部分が少しだけ干渉するわけです。
ここまできたら、もう後戻りはできないのでニッパーでバキバキと壊していきます。泣。
もう純正センターパネルは付かないでしょうね・・・。まあ、良しとします。
思い切ってカットして、それでも微妙なところはヤスリで削ってなんとか取り付けができました。
期待以上に、けっこう見栄えがするものになりましたよ。
せっかくなので、カーステの1Dスペースを使って、デジタル油温計の表示窓と、パワーウインドースイッチを
移設するためのプレートを作ってやります。このプレートも塩ビ板メインで作成です。
(2007.10.11追記)
BBSにて「たっき」さんから「トグルスイッチの配線を見せてほしい」
との要望がありましたので、素人作業ですがお見せします。
![](swichi01.jpg)
これがトグルスイッチに変更した全体像です。
さらにアップ
![](swichi02.jpg)
電源とアースをそれぞれのスイッチに持っていくよう分岐させています。
さらにスイッチ部分のアップ
![](swichi04.jpg)
一応左右のスイッチを載せていますが、基本的に同じなのであまり意味は無いかも。
半田づけしてある部分がムキだしなのはご愛嬌です。
そのうちシリコンででも覆ってやりましょう。
この時点ではスイッチの上下が分かりませんが、それはまあ、接続して動かしてやれば
分かる話なので勘弁してくださいね。
参考になりましたら幸いです。(^^)
(本題に↓)
個人的にはこれで商売ができるんじゃないかと思うくらいですが、
こんな面倒くさいことはあまりやりたくありません。笑。
しかも表面は割と綺麗ですが、裏っ側は結構くちゃくちゃですし。
まあ、それでも「どうしても!」って言う人がいましたら、連絡ください。笑。
あとはコンソール部分のマットですが、これは以前ヤフオクで落札していた「幌収納スペース部分」の
フロアマットを流用して作りました。
これの型取りは「1001」オーナーのシバさんのモノをお借りして行いました。どうもです。
このマットのサイズはちょうどコンソール部分の型が取れる大きさでした。
シフトの穴の位置はほぼ現物あわせでやりました。あとはカットした後にマットの繊維がほつれないように
切り口をざっとライター焼いておいてあらかた完成です。
一応、参考までにマットの寸法などを載せておきましょう。
(白い部分が切り取り&切れ込み部分)
※本物と比べて若干サイズが違うかもしれません。
(2006。11.24追記)
上の図で「17cm」と記述してあるところは、
実際には「13.5cm」でした。
で、シフトブーツとシフトリングですが、シフトブーツは上手くやれば純正のものが使えます。
大きさは十分ですから、マットとの接着さえできれば問題はないでしょう。
おいちゃんは以前からブーツを替えていたのでそのままソレを使用しました。
特別なものを使った訳ではありません。
さて、問題はシフトリングです。
こればっかりはなかなか作ることが難しいモノです。
金属が切断できる「卓上糸鋸」があればアルミ板を買って作ることも可能でしょうが。
一応サイズを載せておきましょう。↓
リングの厚み:3.55mm
リングの内径:120mm
リングの外形:144mm
ボルト穴径:5.3mm
ということで、作るのが難しいのでこの「シフトリング」と「リングを固定する台座」だけは
「秘密のルート」をつかって「1001」のものを入手して使用しています。
こういうのを作れる工具が欲しいなあ・・・。
(2006.11.24追記)
なんとこのHPを参考にしてセンターコンソールレスに挑戦したい!という、
まことにチャレンジャーな方から問い合わせをいただきましたので、
追加で参考資料をあげておきます。頑張ってください。(^^)
![](daiza02.JPG)
マットを着ける前のシフトレバー側の台座の画像です。
![](daiza04.JPG)
シフトブーツよりちょい下あたりまでの高さですね。高さ約18mm位でしょうか。
![](mat4.jpg)
シフトブーツ(青)は、やっぱり黒&赤ステッチに換えました。 マジックテープの図です。↑
あとはマットが簡単にはがれないように、マジックテープの片側(堅いほう)を貼り付けてやって
フロアに固定。
これで一応完成です。
パッと見ではかなりいい線を行っていると思いますがどうですか?
しかし、思ったほど簡単ではなかった今回のセンターコンソールレス化。
構想2年、製作1年(しばらくほっておいたため)の大計画が今終了しました。
ここにUPしたほかにも、色々細々やってますから、本当に綺麗に作りたいって人は
直接連絡をくださいね。すこしはアドバイスができると思います。
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