GLENMORANGIE
対象:グレンモーレンジ10年
アルコール度43%
産地:ハイランド
ゲール語で「大いなる静寂の谷間」という意味。
購入価格:2,350円(程度)
@ ストレート
まず、蜂蜜のような香りに気がつき、その後シリアル系の香りがやってくる。複雑な香りがミックスされて、ちょっとした香水のようなフローラな感じ。口
に含めばピリッとした辛さが舌にくるが、決して不快ではなく後に残る微妙なスパイシーさ&シリアル(シナモン?)なテイストが絶妙。口当たりはさらりとし
ているのだが、すこしざらついた感じが舌に残る。しかし、飲み干した後には爽快感が口の中に広がる。色は薄いゴールド。
Aトワイスアップ
もともとあまり強烈な個性の無い香りなだけに、全体的に薄まった感じだけがするが、フローラルな感じだけは残っている。口に含めばとにかく一番に「甘味」
を感じる。そのあとに、例のシリアル系の味がやってくる。ざらりとした感じは相変わらずだが、いくらでも飲めるといった感じである。
Bラッパのみ
基本的に「ストレート」の時と同じだが、飲む前の香りがほとんどない分、面白さに欠ける。口当たりも滑らかなのでラッパ飲みで「一気にたくさん飲んでしま
う」ことも可能だが、そんなことをしてはいけない。このモルトはラッパのみにはあまり適していないだろう。
<総評>
今回始めて「ハイランドモルト」を紹介する。土屋守氏の著書によれば、スコットランドで一番飲まれているシングルモルトとのこと。確かに万人に好かれる味
である。コレは女性に対しても同じ。食後にいい雰囲気をかもし出すのにぴったりのモルトといえるだろう。このモルトの特筆すべきはやはり香りだろう。先に
紹介した個性の強い2本のモルトは、「疲れたときに背中を後押しする」ものであるが、これはどちらかといえば「安らかな休息」を提供してくれる。このやさ
しくも複雑な香りは、蒸留が行われる「ポットスチル」と呼ばれる「蒸留釜」が、煙突のように長いところから生まれたものだ。また、一般的には、よいウイス
キーは「軟水」からしか生まれないと言われていたが、このグレンモーレンジは190度という「硬水」で作られている。こうした点も特筆すべきところであ
る。
今回の飲んだもの以外にも多くの種類が販売されている。いずれもさほど高価ではないので、
飲みやすいシングルモルトの典型版といったこのお酒をぜひ一度飲んでみて欲しい。
テイスティングイメージ
「夜、婦人が暖炉の近くで、椅子に座って夫の服をゆっくりと繕っている風景」が頭に浮かぶ・・・ような気がする・・・。
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