高分子成形加工(Polymer Processing)、コーティング、繊維形成(溶融、乾式紡糸)関係のコンサルティング、ソフトウエア開発を専門とするコンサルタントです。
また、STEP(ISO 10303) AP227(3次元プラント設計情報規格)の国際共同開発経験もあり、この分野でもお役に立てます。 |
Chungモデルによる可塑化押出機のシミュレーション |
Chungモデルは、他のモデルとは異なり、スクリューシミュレーター(screw simulator)と名づけた、単軸スクリュー押出機の模擬装置による実験結果と理論解析をもとにして組み立てた、ユニークな押出し理論である。その妥当性については過去に議論が行われたこともあるが、C. I. Chungは長年にわたって粘り強い広範な研究を進め、その成果を1冊の本にまとめて2000年に出版した。
この本は、可塑化部分のみならず、単軸スクリュー押出機のすべての部分について、独特の視点から総括的かつ詳細に述べているが、Chungモデルによるシミュレーションに関しては具体的に述べられていない。 筆者は、このChungモデルを用いて、可塑化押出機の可塑化ゾーンのシミュレーションプログラムを作成したが、本報中のシミュレーション計算例を見ても、リーゾナブルな結果を与えるモデルと言える。 本稿では、このChungモデルの理論、シミュレーションプログラム、計算例について、他のモデルとの対比しながら、詳細に述べる。 【「Chungモデルによる可塑化押出機のシミュレーション」, プラスチックス7月号別冊, P.156(2005)】 |