高分子成形加工(Polymer Processing)、コーティング、繊維形成(溶融、乾式紡糸)関係のコンサルティング、ソフトウエア開発を専門とするコンサルタントです。
また、STEP(ISO 10303) AP227(3次元プラント設計情報規格)の国際共同開発経験もあり、この分野でもお役に立てます。 |
スパイラルダイ内の流動(1) |
均一な円筒状のフィルムやシートを製造するために、スパイラル状の溝を有するマンドレルを内蔵したスパイラルダイがよく用いられる。
このようなダイの流動は、スパイラル溝部の流れと、ダイ出口に向かって流れるスリット部の流れが組み合わされたものである。高分子流体がスパイラル部とスリット部を複雑な経路を経て流れる過程で、ミキシングを計り、周方向の各部から均一に吐出させることが、このダイの主要な役割である。 このタイプのダイの解析については、Procterのものがあるが、相当な仮定と簡略化に基づいたものである。ここではProcterの理論を出発点として、より健全な取り扱いをするため、筆者が拡張した方法について述べる。 本章では、ダイ内の流れと圧力について、その理論、シミュレーションプログラムの作成、計算例を詳述し。次章では、ダイ内のミキシングについて述べる。 【「パソコンでできる高分子加工のシミュレーション解析(7)」, プラスチックス, Vol.50, No.5, P.96(1999)】 |