4. 病児保育施設を増設します 子育て応援券を発行します 待機児童を減らします


 まだまだ足りない病児保育所の数を増やすと共に、病気の子だけでなく、母親の支援、サポートもできる病母児保育の新設を目指します。

 待機児対策を強化するために、保育所の増設を目指します。さらに、急増する保育所の、安心・安全を保証する施策を打ち出し、認可保育所、認証保育所、無認可保育所などで、保育サービスに大きな差が出ないよう、きめ細かい指導を行います

 不承諾となった入園できない親子のために、保育所利用に特化した、子育て応援券の発行に取り組みます。


<解説>

@病児保育について

病児保育施設は、保育園児が急に発熱などの病気になった時、就労中の保護者に代わって子どもを預かり、療育をする施設です。

しかし、病児保育施設は単に就労中の保護者の就労支援にとどまらず、病気の子どもが十分な環境で過ごすことのできる、子どもにもメリットのある、子育て支援の場として捉えるべきだと、たびたび本会議、特別委員会で区に提言してきましたが、いまだに病児保育事業は過小評価されています。

私は既に、2012年の定例会一般質問の場でも荏原小児科医会の行ったアンケート結果を示し、病児保育のニーズは高く、その増設を強く要望しました。しかし、この時の区長の答弁は、子ども子育て支援事業を始めるにあたって、アンケートの結果を行うので、その結果を見て検討したいというものでした。

そのアンケートの結果である、「品川区 子ども・子育て支援事業計画の策定に伴う 意向調査」の速報版によれば、「病児・病後児のための保育施設等を利用したかったか」という質問に、3歳未満児保護者では776人中57.9%、3歳以上児保護者では799人中49.4が「利用したかった」と答えています

 病児保育のニーズか高いことが明らかになりましたが、区はキャンセルが多い、利用率が低い、病気の看護は一義的には親がするもの、などという理由を付けて、現在の2施設の数を変えずに、定員を4名から6名にして対応しようと考えているようです。

 このような、消極的な対応策の背景には、なかなか病児保育を行う施設を見つけるのが大変だという事情もあるのかもしれません。

それで私は以下のように質疑しました。(2014年決算特別委員会)

先月の一般質問でもふれましたが、さきごろ実施された「品川区 子ども・子育て支援事業計画の策定に伴う意向調査」の速報版によれば、「病児・病後児のための保育施設等を利用したかったか」という質問に、3歳未満児保護者では776人中57.9%、3歳以上児保護者では799人中49.4が「利用したかった」、と答えています

実際、私のところにも、区の病児保育所を利用できなかった、保護者の一部は、民間病児業者を利用しています。病児保育所は量ではなく、数を増やすべきです。

612日に開催された、第1回品川区子ども・子育て会議でも、病児保育事業は議題に上り、ニーズ量と実績に乖離があるため、補正を行うと決められたようです。

また、第1回会議の議事録を読むと、病後児保育の利用の待機者もカウントしてほしいという意見も出たようです。

たとえば、次のようなケースを考えてみます。

夕方、子どもが熱を出した。明日はどうしても仕事を休めないので、病児保育を予約した。かかりつけの診療所で薬をもらい、早く子どもを休ませた。明日は仕事を休まなくてすみ、一安心した。翌日になったら、熱が下がって、子どもは元気に保育園に行けた。

病児保育は連絡してキャンセルした。でも、熱が下がらなければ、病児保育に預けることができるので、安心して過ごせた。ありがとう、品川区。 病所保育の予約ができてよかった。

このようなおそらく何百以上もあるだろうキャンセル例は、立派な病児保育の利用者ではないでしょうか。しかし、現在の実績調査では、このケースは利用者に含まれません。

病児保育は、いつでも必要な時に利用できる存在であるからこそ、安心なのです。現在、2施設、最大8名枠の病児保育所が、品川区の保育園児7279名、幼稚園児4173名、計11452名の受け皿になっているのです。

とキャンセルは病児保育の利用者として、カウントすべきだと主張しました。

また、病児保育を行う施設については、同質疑で、

NTT東日本関東病院や東芝病院などに、病児保育を併設した院内保育所の開設を、働きかけてはいかがでしょうか。

これらの病院は品川区にあり、スペースもスタッフもそろっており、院内保育所は事業所内保育施設として、補助を受けることも可能です。多摩地区の8自治体が開設している公立昭和病院のように、病後児保育も受け入れている例もあります。ぜひ、ご検討いただきたいと思います。

と実際の区内中堅病院の名前を上げて具体的に提案しました。しかしこの提案について、区の当局者からの答弁はありませんでした。

病児保育は必要です。また、その増設も必要です。今後ともさらに機会があるごとに、強く区に働きかけていきたいと思います。

A待機児童対策について

保育園に入りたくとも入れない、待機児童が問題になっています。

品川区は数年前から待機児童を減らす対策を精力的に進めており、2010年から2014年の5年間で2979人の受け入れ人数を増やしました。また、2015年度も709人の受け入れ枠を拡大しています。

しかしながら、残念ながら待機児童は品川においても増え続けています。これは、保育所の増設に伴って、保育需要が掘り起こされてきたためと、他区からの移動による希望者の増加があるためです。この増加に、区の対策が追いついていけないためと思われます

区としては開設補助、保育所の経費補助、小規模事業所や事業所内保育の支援など、保育所の新設・拡大を加速して対応しようとしています。この対策は必要なことであり、さらに強力に進めるべきです。品川区は家庭内保育事業の事業者の認可が有資格者に限られていて、大田区等に比べて厳しいため、講習等を充実させて認可を増やすなど、弾力的な対応も必要と思われます。

しかし、これらの区の対策には申し込みを行ったけれども不承諾になった、希望する保育園に入れなかった親子の視点がありません。毎年、この時期になると、診察室で「先生、どこにも入れませんでした」と涙ぐむお母さまがいらっしゃいます。こちらもつらい瞬間です。

認可保育園、認証保育所に入園できた子育て家庭には、保育料に十分な公的助成がある一方で、希望しても保育園に入園できなかった子育て家庭には、全く補助がない現状は不公平だと思われます。

杉並区は平成19年から子育て応援券を発券しています。これは、一時保育、親子参加行事など、有料の子育て支援サービスに利用できるチケットを区が発行し、子育て家庭に配布します。応援券を受け取った利用者は、区の登録基準を満たしたサービス提供事業者のサービスからご自分で選択して使用し、区が応援券相当分の代金を事業者に支払うという仕組みです。

平成23年に外部評価で見直しが行われ、事業自身は縮小されましたが、保育施設、幼稚園などの一時保育サービスへの使用は高評価を得ています。

品川区でもどこの保育園にも入れなかった保護者が、高額な公的補助のない無認可保育施設やベビーホテル、既設の認可保育所の一時保育などを利用する場合、その費用の一部をこのようなチケットで支払いできれば、多少なりとも子育て費用の負担軽減になるのではないでしょうか。

保育事業者ではなく、不承諾になった保育所利用希望者のご家庭にチケットを配布することにより、このような家庭にも一定の補助が可能と考えます。

また、発券を保育所が決まるまでの期間の保育施設利用に限定し、保育サービス業者を登録制にすれば、質の悪い無認可保育業者を登録から外すことによって淘汰することもでき、認可外保育の質の向上にも寄与するのではないかと思われます。

実施するには、かなりハードルも高いと思われますが、児童福祉法第24条の保育の精神も踏まえ、品川版子育て応援券の検討を鈴木博は区に働きかけていきます。