5. 学校教育でのアレルギー、心の健康対策に強力に取り組みます


学校における食物アレルギー対応を強化します。 各学校に「アレルギー対応委員会」を整備し、エピペン講習、救命救急の講習を充実させます。

医師会と協力し、生活管理指導表の積極的な活用を進めます。

学校給食の場で、食育(塩分を減らす、バランスのとれた食事、朝食を食べる)を推進します。

学校内で、きめ細かいこころの健康対策を強化します。

<解説>

@食物アレルギーについて

 平成24年12月、調布市で卵、牛乳に強い食物アレルギーを持ち、気管支喘息の持病も持っていた女子小学生が誤食のためと思われるアナフィラキシーショックを起こし死亡したことは、小児科医である私にとって、衝撃的な出来事でした。

 品川区の学校現場で同じような悲劇を決して起こしてはならない(実際、荒川区でも同じような誤食事故が起こりました)。そして小児科医である私こそ、その先頭に立って行動しなければならない。そう決意した私はその後、精力的に学校現場における食物アレルギー対策について、質問、要望を本会議、特別委員会で繰り返しました。

 平成25年、一般質問では質問時間20分の半分強10分を食物アレルギー対応に割いて、区の担当者(教育委員会)に詳細に品川区の学校現場の食物アレルギー対応について質しました。

 現在、食物アレルギ−を持つ子どもは増え続けています。平成21年の日本保育園保健協議会調査では保育所園児の4.9%、平成16年文科省調査では小学生の2.8%が食物アレルギーを有すると報告されています。また、食物アレルギーの最重症型である、アナフィラキシーをおこしたことのある児童・生徒は、文科省調査によれば小学生の0.15%と報告されています。

食物アレルギー対策のうち、まず教職員のエピペン注射の講習に関して、医療関係者でない普通の人が、緊急事態に遭遇した時に、どのようにスムーズにエピペンを注射できるか、その技術的なアドバイスが必要。特に精神的に平静を保ちながら、落ち着いて行えるような、打つ人の立場に立ったわかりやすいアドバイス、実践的なトレーニングが必要だと教育委員会に指摘し、その積極的な実施を求めました。

 また、エピペンを打てば、必ず効果があって、全員がショック、プレショックから回復するわけではありません。東京都教育委員会作成の「食物アレルギー緊急時対応マニュアル」 でもエピペンの効果がない時は、自動体外式除細動器AEDの使用と心肺蘇生に進むよう、示されています。

消防署による、AEDの取り扱い実習、 心肺蘇生の訓練なども、学校現場で頻回に行うよう、要望しました。

A学校給食対応について

学校給食における食物アレルギー対応については、「食物アレルギーの児童生徒が、他の児童生徒と同じように学校給食を楽しみ、食を通して成長していく」ことが目標とされています。そのためには、学校給食が原因となるアレルギー症状を発症させてはいけません。

 しかし、現実には誤食事故は頻発し、生徒死亡事故以来、3月に「検証結果報告書」、7月には「再発防止検討結果報告書」をまとめ上げ、全市を挙げて、食物アレルギーに取り組んでいるはずの調布市でも、4月には牛乳禁の生徒に誤って配り、生徒が飲んでしまう誤配例、7月にはイカ禁の生徒にイカのすり身の入っているチキアギー(沖縄さつまあげ)を誤配し、生徒が食べてしまう事例と、2件も誤食事故を立て続けに起こしています。

 このような事例をあげて、初歩的ミスによる誤食事故の発生を防ぐ配慮について質問しました。

B情報共有による連携について

さらに、アレルギー対応委員会の各学校での設置、消防署、医師会との連携について、早急な実施と緊密な連携を求めました。

今後も食物アレルギー対応について、繰り返し区の対策を確認し、食物アレルギーに対する認識を深めるよう、働きかけていきます。