「隣同士の距離 17」補足
土方の枕元で会話していた銀時と『土方』の会話。全文。
すぐ傍でぼそぼそと小さな声ではなし声がする。
内容は良く分からなかったけど、声は銀時と『土方』だった。
「ずいぶん、親身になって面倒みてんじゃん。」
「まあな。ガラでもないのは分かっちゃいるが。昔、俺には妹が一人、弟が二人いたんだ。」
「ふうん。」
「俺の勝手な思い込みだがな、まるで弟が出来たような気分なんだ。」
「いいんじゃねえ。扶養家族がふえるのも、いいもんよ?」
「テメーみたいな、マダオでもか…。」
「ひでえ。」
どうやら俺は倒れたようだった。
布団に寝かされていて、二人はその布団のすぐ傍で話しているようだ。
「それより。さっきは、悪かった。」
「さっき?」
「俺の村が襲われたこと、お前に教えるつもりは無かった。」
「何でだよ。」
「知ればお前は、さっきみたいに頭を下げるだろう。…自分がやった事でもないのに。」
「っ、だって。」
「テメーが殊勝に頭を下げるなんて、気持ちが悪りぃんだよ。ましてや、自分の非じゃねえ事で。」
「………。」
本当はこんな会話でした。