《平成時代版・御三家》




1603年 徳川 家康が江戸幕府を開いた。

その幕府に、江戸・尾張・紀州による『徳川御三家』と言うのが存在し、260年間に渡って


幕府が続いたと言われている…。


そして、400年以上の月日が経ち…


かたちは違えど、アリス学園に新たな『御三家』が誕生していた。









「佐倉さん〜っvv俺たちと一緒にセントラルタウンに行かない?」

「行きます!!」


「プリンセス・ミカン」に所属する中等部の男子2名に、セントラルタウンでホワロンを食べないかと言われ

アリス学園のプリンセスである蜜柑(本人は気づいていない)が、子犬のように嬉しそうに尻尾を振るような感じで

彼らの誘いに乗ろうとする。

然し…、世の中そんなに甘くはない。



バカンッ!!バカンッ!!バカッ!バカッ!バカンッ!!

ボォォッ!!

バサバサバサッ!!



「うわぁぁっ!!」

「「「……残念だった(わね・な)。(私・俺)が先約(よ・だ)」」」


バカン砲を装備した蛍。鬼のような形相で炎を出している棗。いつでも猛獣を呼び出す笛を構えている流架が茂みの中から現れた。


「げえぇっ!!御三家!!」


「プリンセス・ミカン」に所属する男子たちは、天敵である蛍・棗・流架の3人を「御三家」と呼んでいた。

それはまるで、畏怖を込めるかのように…。


「どうかお許しを!!何卒お慈悲を…!!」

「「「だ・めvv」」」


必死で慈悲を求める男子2名のお願いも空しく、「御三家」によって

コテンパンにボコられましたとさ。(笑)


「ほぉ〜たぁ〜るぅ〜……まだ「いも虫1号」から出てきちゃアカンのぉ〜……」


一方、蜜柑は「プリンセス・ミカン」に所属する男子2名をボコる前に

蛍の発明した「いも虫1号」の中に無理やり押し込められ

悲惨な光景が広がっている事に知るよしもなかったと言う…。



蛍・棗・流架の「御三家」が存在する限り、蜜柑の学園生活は卒業するまで

安泰だったのは言うまでもない。



終わり