仕方ないよね……

彼しだもんね……

でも……

そんなにならなくても……


愛する故に……

2月14日

そう……バレンタインデー

女の子が好きな男の子にチョコを送る日

このクラスはまぁ……

決まってこの二人かな?


｢棗君､流架君｣

そう､棗と流架……

そんなわけで今日は甘ったるいにおいの中1日が過ぎた筈……

約2名を除いては……

｢だから……何やねん……｣

｢蜜柑……恋人である俺に渡すものはないのか?｣

｢アリマセンヨ……｣

｢何で片言なんだ?(怒)｣


そう棗と蜜柑

最近付き合いだした二人

勿論蜜柑から貰えると思っていたわけで……

｢普通有るんじゃないのか?｣

｢何でそうなるん?｣

｢まさか用意してないわけないよな?彼氏である俺に｣

｢ハハハ……｣

｢なに目線を逸らしながら乾いた笑いをしてるのかな?｣

勿論用意していない筈がない
仮にも自分のしかも独占欲は人一倍有るのではないかと思う人物
――――――――――――棗―――――――――――――

しかし､毎年この日はすごい

だから敢えて蜜柑は部屋に置いてきたのだ

因みに今の体勢は
棗が蜜柑に抱きついていると言う体勢

蜜柑は沸騰寸前なのである

｢蜜柑……｣

｢ひゃっ//////｣

蜜柑が声を裏返したのは棗が蜜柑の耳元で囁いたからである…


｢此処には無いけど有る事は有る……｣

と蜜柑は観念したように答える

｢じゃぁ……何処にあるんだ?｣

｢ウチの部屋……｣

｢何で?｣

｢だって今日とか何かある時プレゼントの量凄いやん……｣

｢それに……｣

｢それに……何だよ……｣

｢皆と一緒は嫌なんや……｣

｢!!!｣

嬉しい……

表にこそ出さないがそう思った棗

｢じゃあ後で持ってこいよ……｣

｢へっ?｣

｢持ってこないと……どうなるか……分かるよな?｣

｢分かった……｣

そう言って二人は教室を後にした……





その日の夜――――――――――

コンコン

｢入れよ……｣

｢お邪魔します……｣

そう言って棗の部屋に入る蜜柑

｢はい……これ……｣

そう言って渡す物を渡したので自室へ帰ろうとしたが……

グイッ

｢わぁ!!!!!!｣

思いっきり引き寄せられてしまった……

｢なっ棗?｣

｢俺はどうしても……｣

｢遅れたことに対しては許せねぇんだが?｣

｢なっナツメサン?｣

｢きっちり落とし前付けさせて貰うぜ?｣

｢嫌―――――――――――――――――――｣

その後棗に退路を絶たれてしまったとさ……

他の女子にとっては最高の日でも

蜜柑にとっては最悪の日だと……

まぁ今回は……

仕方ないと思うけどね……