所詮は人間なんだな…

此処に踏み入れるぐらいだからちょっとはできる奴等かと思ったのに…

脆過ぎて話に何ねぇな…



運命(さだめ)と言う名の悪戯〜〜第7話〜〜



「人間は生きて返すな」其れがこの里の掟

今日此処に侵入してきた「黒猫盗賊団」の手下達は
所詮は「生身の人間」だと言う事を思い知らされながら次々に無残にも殺されていく

頭である棗と流架は土足で屋敷内に侵入していた

「やっぱ地元の人の話は正しいね…」

「あいつ等が弱いだけだ…」

「切り捨ててくね…相変らず…」

「使えない奴はいらねぇからな…」

と小声で話していると何処からか知りませんが「スースー」と言う寝息が聞こえる…

「音の感じからすると女の子だね…」

「寝てるって事は戦えないんだな…」

「行く?」

「勿論」

上手くすれば人質にも出来る…

そんな事を考えながら会話の後寝息を頼りに部屋へ向かう





暫く歩くと部屋の前まできた


「此処らしいな…」

「だね……」

と言い起きられると面倒なので起さないように部屋に入る


部屋に入ると其処には「絶世の美女」と言うに相応しい少女が寝ている

見たところ15、6だろうか…

とても自分達と同じ年頃には見えない其の少女

自分達は「盗賊」で有る前に「男」なのだ

そんな少女を目の前に冷静でいられるはずも無く…

ムラ……

悪戯を思いつき悪魔の微笑を浮かべて蜜柑に近づこうとする

が其の時


「動くな!!!!!!」

「「!?」」

「動けば即座に首を撥ねる」


と理香達が棗と流架を押さえたと同時に

6本の尾を持つ銀狐が現れる

柚季である

柚季が現れ蜜柑が消える

「「!!!!!!!」」


実は其処にいた蜜柑は柚季が頭を捕らえる為の幻影だったのだ――――――



なら…本物は何処に―――