運命(さだめ)と言う名の悪戯〜〜第8話〜〜



「棗、どうする?」

「一旦引く…と言いたいところだが…」

「そうはさせてもらえなさそうだね…」

罠に掛かった二人は周囲を完全に囲まれてしまった

元々、人間嫌いなのだ此処の者達は…

しかも間違えて入ったのではなく堂々と入ってきたのだ

殺意が倍増している柚季と対峙している棗は流石に

(此れまでか…)と思った

がしかし、流架が入る前に呼び寄せていた動物達の力を借りて何とか脱出

「取敢えず助かったぜ流架」

「安心するのはまだ早いけどね…」

そう、まだ柚季が四大元素である地水火風の神通力を使い追ってきているのだ

(誰が逃すか!!!!!!)

あまりのしつこさに棗と流架は今まで感じた事のない恐怖を覚える

そして二人は何とか逃げ切った



「何だアレ…」

「何とか撒けたようだけど……」

「『近づくな…』か…確かに死ぬと思ったよ…」



二人がそんな会話をしている頃柚季は

「クソッ!!!!!!」

二人を取り逃がした事が余程頭にきたのか忌々しそうに踵を返した…

そして柚季はある場所へと向かう

柚季が見える範囲にいた二人も気付かれないよう後をつけていく





柚季が向かった先は滝

実は其の裏側に洞窟があり其の中に入っていくと蜜柑が居た


「柚季、終わったの?」

「いや…頭を二人逃した…悪いな…蜜柑もう少し我慢してくれないか?」

「分かった」


何故此処に蜜柑が居るのかと言うと

棗達が侵入してきた時蜜柑は「此処に居る」と言ったのだが
狙いは十中八九蜜柑に間違いので最も安全な事場所に隠したのだ


「蜜柑必ず殺して帰ってくるから…」

「分かった…待ってる…」

「じゃあ……」

そう言って柚季は立ち去った………

立ち去ったのを見届けた二人は…


「鬼が去ったよ棗…」

「そうだな…」

「じゃぁ…今度こそ子猫ちゃんを…」

「頂くとしますか♪」

と言って入っていく



其の頃蜜柑は

(柚季まだかな?)
と考えていた…

が!!!!!

「!!!」

大嫌いな人間の気配がしたので(しかも2つも)

逃げようとするが…

はてさてどうなるのか……