運命(さだめ)と言う名の悪戯〜〜第10話〜〜
身寄りのない子供を世話していると言う寺に着いた二人は
この子供達について聴いた
「あの如何してあの子達が此処に来る事に?」
「ああ…実はな…」
と寺の住職が語り始めるーーーーーー
私とこの尼さんは日本各地を旅しております
その旅の途中の事ある村に着きました
静かな何処にでも在るような村です
私達は宿を探していました
すると何処からか
「気味悪い…近づくな!!!!」
と言う声がしたのでそちらに向かうと
村の子供達に石を投げられていたのです
このままでは二人の子供は知んでしまうと思い
其処に居た子供たちを追い払いこの二人を引き取りました
「そうなんですか…」
「見た目からして確実に妖の子じゃ」
「しかし妖は人間を嫌う」
よく見ればそうなのだ顔を見れば父親が誰だかわかるほど自分達に酷似している
黒髪を持つ紫苑なんて目つきも棗そっくりである
(何故母親に似なかった!!!)
耳と尻尾の色だけでは無かろうか母親と同じなのは
あの後弱った蜜柑には耳と尻尾が有った
子供はまだ一本だが同じ物である
紫蘭にも紫苑同様父親に似ていたが女の子であるため母親にも似ていた
(でもなんで銀狐?)
流架は蜜柑と柚季が双子である事を知らない為耳と尻尾が銀なのか分からなかった
「きっと人間との間の子供であるが故に捨てられたのであろう…」
其処まで嫌うか…
妖怪と言うものは…
「なぁ棗」
「何だ?」
「何とかしてあの娘の人間嫌いだけでも治らないかな?」
「十中八九無理だ」
「それにしても此処まで人間嫌いだとは…」
「正直驚いたな」
と小声で話していた
其の頃蜜柑達は
「蜜柑の様子は?」
「駄目です。何も口になされません」
「そうか……」
(蜜柑――――――)
人間との間に子供を産んでしまったことで壊れてしまった蜜柑
其の様子に柚季は
(必ず見つけ出して殺してやる)
と心の内で誓ったそうな