QUAD-II 回路レプリカ モノラル パワーアンプ(出力25W)
出力段:KT66、前段:EF86、B電源整流:5AR4、チョークコイルを含めてトランスはすべてTANGO製。特注電源トランス、特注出力トランス使用

オーナー:岐阜県、三島さん
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回路図はこちら(OPT配線修正版)
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「ラジオ技術」誌1995年7月号に掲載していただいたアンプです。管球アンプ製作者なら一度は挑戦したくなるのがQUAD-IIの模倣でしょう。部品点数が少ない、良い特性が出やすい、どんなスピーカーでもよく鳴らす、メンテナンスの手間がかからない、といいことずくめです。製作してみての結論は「オールマイティな性能の工業製品」。製作品はひずみ率を含めて電気的特性は本物とよく似たものになりました。半導体アンプなみにスピーカーを強力にドライブし、JBLのホーン付きスピーカーを完璧に鳴らしてしまいます。音質の良し悪しはタマの品質と相性で決まります。本来はKT66で鳴らすのですが、製作品はピン結線をEL34でも使用できるようにしてあり、電気的にKT66とほとんど同一の特性が出ます。サウンド面ではEL34を使用するときはビーム管構造の製品の方が相性が良いようです。
トランスはチョークコイルを除いてTANGO特注品ですが、もし特注品を製造してもらえるならば、全体の組み立ては比較的簡単です。QUAD-IIというとマニアックな印象がありますが、そんなことはありません。ご参考までに拙作の実体配線図を掲載します。発表時の回路図はOPT1次側結線に誤りがあり、そのままでは発振してしまいますので訂正しました。
>>シャーシ加工図はこちら
>>実体配線図はこちら
写真の出力管は中国製KT66ソックリさんで、強力な6L6GCといった印象のサウンドが出ます。これでもハイファイとして十分実用になりますが、できれば英国製KT66を使用したいところです。品位、構築感などの点で別格のアンプになります。その昔、QUAD-IIの評判が良かったのは、KT66サウンドを聴いたからではないでしょうか。

<追記>DCバランスの許容範囲と取り方についてご質問を受けました。出力管のDCバランスはペア管を購入するのが簡単ですし、QUAD-II回路にはDCバランスを調整するしくみがありません。なおTANGO特注の出力トランスは7mAまでの直流差異を許容できる仕様になっています。ACバランスについては、回路図中央部にある2.4KΩの抵抗が担っています。実際の製作では、ここに可変抵抗器を仮設し、最大出力時にもっとも低ひずみになる位置を探り、固定抵抗に置き換えるという方法があると思います。ただしこの場合でも、初段管を交換すると最適値が変化することが予想されます。日本の住宅事情を考えると、ACバランスが大きく影響する大出力域で鳴らすことは考えにくいので、あまり神経質にならなくてもよいかもしれません。

サイズ:W30cm、D20cm (1台につき)




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