通常IPアドレスは32ビットの2進数からなり、8ビット(1バイト)単位でピリオドで
区切り、10進数で表記する。ピリオドで区切られた1ブロックを1オクテットと呼ぶ。
「192.168.251.251」といったように。
(2進数と10進数→)IPアドレスには4つのクラスがあり、A、B、C、Dで一般に使用するのはA〜C。
・クラスAは「0」から始まり、7ビットがネットワークアドレスで、残り24ビットがホストアドレスになる。
先頭の1バイトが0〜127までがクラスAを表わしている。
0
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0と7ビット
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24ビット
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0
から
127
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ネットワークアドレス
00000000
から
01111111
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ホストアドレス
00000000.00000000.00000000
から
11111111.11111111.11111111
|
0
|
00000000 (0)
から
01111111 (127)
までの
128個のネットワークアドレスのうち0と127は他の使用のため予約されているので、利用できるIPネットワークアドレスは126個になる
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IPホストアドレスは残りの24ビット
00000000.00000000.00000000
から
11111111.11111111.11111111
までの
2の24乗、16,777,216通りで、すべてが「0」とすべて「1」は他の使用のため予約されているので、利用できるIPホストアドレスは16,777,214個になる
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・クラスBは「10」から始まり、14ビットがネットワークアドレスで、残り16ビットがホストアドレスになる。
先頭の1バイトが128.0〜191.255までがクラスBを表わしている。
10
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10と14ビット
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16ビット
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128
から
191
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ネットワークアドレス
10000000.00000000
から
10111111.111111111
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ホストアドレス
00000000.00000000
から
11111111.11111111
|
10
|
10000000.00000000 (128.0)
から
10111111.111111111(191.255) までの
16384個のネットワークアドレスのうち128.0と191.255は他の使用のため予約されているので、利用できるIPネットワークアドレスは16382個になる
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IPホストアドレスは残りの16ビット
00000000.00000000
から
11111111.11111111
までの
2の16乗、65536通りで、すべてが「0」とすべて「1」は他の使用のため予約されているので、利用できるIPホストアドレスは65534個になる
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・クラスCは「110」から始まり、21ビットがネットワークアドレスで、残り8ビットがホストアドレスになる。
先頭の1バイトが192.0.0〜223.255.255までがクラスCを表わしている。
110
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110と21ビット
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8ビット
|
192
から
223
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ネットワークアドレス
11000000.00000000.00000000
から
11011111.11111111.111111111
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ホストアドレス
00000000
から
11111111
|
110
|
11000000.00000000.00000000
(192.0.0)
から 11011111.11111111.111111111
(223.255.255)
までの
16384個のネットワークアドレスのうち128.0と191.255は他の使用のため予約されているので、利用できるIPネットワークアドレスは2,097,150個になる
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IPホストアドレスは残りの8ビット
00000000
から
11111111
までの
2の8乗、256通りで、すべてが「0」とすべて「1」は他の使用のため予約されているので、利用できるIPホストアドレスは254個になる
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クラスBのネットワークには6万5千台のノード(ホスト)を接続できることになるが、現実に6万5千台のノードを接続し同時に通信することは考えられないし、クラスAとクラスBをたしても世界中で16,508個のネットワークしかつくれない。つまりクラスAやクラスBは現実には利用できないといわれている。クラスCですら世界中で2,097,150個のネットワークしか作れずIPアドレスが足りなくなるといわれている。
IPアドレスだけでは、どこまでがネットワークアドレスで、どこからホストアドレスなのか判断できない、そこでネットワークアドレスをあらわすビットを1、ホストアドレスをあらわすビットを0にしたパターンを用いた。
このパターンをネットマスクと呼ぶ。255.255.255.0などと表記される。■サブネットひとつのIPアドレスを分割することをサブネッティングと呼び、分割されたIPアドレスひとつひとつをサブネットという。例えばネットワークAとネットワークBをルータによって接続する場合、別々の組織なら、異なるIPアドレスをふりますが、ひとつの組織内でネットワークAとネットワークBをルータによって接続する場合、その組織に割り当てられたIPアドレスを有効に使う方法を考慮する必要があり、その方法としてサブネットというものが考えだされた。サブネットはサブネットマスクというマスクパターンを使用する。マスクパターンはネットマスクと同じでだが、中身はネットワーク、サブネット、ホストを含んでいる。ネットワーク部を右(ビットを増やし)にずらし、ネットワーク数を増やす。通常、各ネットワークで使用されるサブネットマスクは1つだけ。サブネットが識別されるのはローカルネットワークの中だけで、インターネット上では標準のIPアドレスとして解釈される。ルータはサブネットマスクを使用して、アドレスのネットワーク部を取り出し、適切な経路にそってパケットを送る。
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マスクパターンの、ネットワーク部を示す範囲は「1」で表記されている部分。「0」で表記されている部分がホスト部を示す範囲になる。(2進数と10進数→)
クラスA
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0は除く
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ネットワーク
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ホスト
|
ホスト
|
ホスト
|
IP
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0
|
00000000.
|
00000000.
|
00000000.
|
00000000
|
マスク
|
2進数
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11111111.
|
00000000.
|
00000000.
|
00000000
|
マスク
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10進数
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255.
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0.
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0.
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0
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クラスB
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10は除く
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ネットワーク
|
ネットワーク
|
ホスト
|
ホスト
|
IP
|
128.0
|
10000000.
|
00000000.
|
00000000.
|
00000000
|
マスク
|
2進数
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11111111.
|
11111111.
|
00000000.
|
00000000
|
マスク
|
10進数
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255.
|
255.
|
0.
|
0
|
クラスC
|
110は除く
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ネットワーク
|
ネットワーク
|
ネットワーク
|
ホスト
|
IP
|
192.0.0
|
11000000.
|
00000000.
|
00000000.
|
00000000
|
マスク
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2進数
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11111111.
|
11111111.
|
11111111.
|
00000000
|
マスク
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10進数
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255.
|
255.
|
255.
|
0
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上のマスクパターンで、10進数で表記してものが各クラスのデフォルトのパターンになる。
クラスCのIPアドレスを2つのサブネットに分割する場合、クラスCのIPホストアドレスは256個なので、最初のサブネットは1から127、2つめのサブネットは128から255までになります。始めから連続する24ビットは任意に変更できないので、24ビットに1ビット増やし、25ビットをネットワーク部とします。これを2進数で表記すると、11111111.1111111.11111111.10000000となり10進数にすると255.255.255.128です。つまり255.255.255.128というサブネットマスクを使って2つのサブネットに分割します。(AND→)OCNのDNSを利用しない場合、割り当てられたIPアドレスのネットマスクは255.255.255.240です。
2進数にすると
11111111.11111111.11111111.11110000 となり、
「0」の部分の4ビットがホスト部になります。この4ビットの組み合わせは
下記のようになります。(2進数と10進数→)
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2進数「0000」の
とりうる組み合わせわ
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10進数になおすと
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0000
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0
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0001
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1
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0010
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2
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0011
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3
|
0100
|
4
|
0101
|
5
|
0110
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6
|
0111
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7
|
1000
|
7
|
1001
|
9
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1010
|
10
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1011
|
11
|
1100
|
12
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1101
|
13
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1110
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14
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1111
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15
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2の4乗、つまり16通りの組み合わせが可能です。サブネットマスクが 255.255.255.240 の場合16台のノード(ホスト)を割り当て可能ですが、すべてが「0」とすべてが「1」は他に使用されているので、14台のノード(ホスト)しか使えません。
ホストがとりうるホストアドレスはxxx.xxx.xxx.1からxxx.xxx.xxx.14までとなります。
※ネットマスクは必ずしも1が連続したマスクでなければいけないわけではないが、同じネットワーク上でもIPアドレスが連続しなくなるので事実上1の連続になる。
・210.145.168.0/28などと表記される /24とか/28とはなにを表すのか。
ネットマスクが1の連続なら先頭から連続しているビット数を「/」の後に表記し、IPネットワークの識別に使う。例えばクラスAは/8、クラスCは/24といった様になる。/24は連続した24ビットを示しているのでサブネットは 255.255.255.0 となる。同じように/28のサブネットマスクは255.255.255.240である。※ネットワーク部のことをプレフィックスと呼び、その長さをプレフックス長という。この表記法を使うとCIDR(Classless Inter-Domain Routing)ブロック割りあてのように連続したクラスCのアドレスをいくつか使っているネットワーク組織を1行で表記できる。
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IPアドレスの解析/変換<http://www.rtpro.yamaha.co.jp/cgi-bin/ip-address>
IPアドレスとネットマスクを入力すれば、2進数、10進数、16進数への変換や
ネットワークアドレス、サブネットマスクなどを自動で計算してくれる。
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