千葉都市モノレール視察会

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線路が下には無く、手前ホームに電車が入線する

懸垂型モノレール、停車中の車輌と入線する車輌

2008年 5月24日(土)

大学の交通システム計画の授業で、軌道系交通機関の路線設定、需要予測、運行計画等を立案する演習を実施するに合わせて、懸垂式の千葉モノレール車輌基地、運行管理施設などを見学する視察会が実施された。

2008年5月24日(土)午前8時20分頃であろうか千葉駅に着いた。集合場所である千葉モノレールの動物公園駅午前9:15までに行くには若干の時間がある。駅前の写真と構内の写真を撮り、まだ時間があるので駅員さんと話していたら、往復するなら全線一日乗り放題のホリデーフリーきっぷがあるよ、と教えてくれた。早速600円を払ってそのきっぷを買った。ホームで待つ事10分位、懸垂式車輌が入って来た。

線路が無いのでホームと電車が入ってくる所とは高低差があまり無く、簡単に降りられる。もちろん降りてはいけないのだが、異様な感じがする。車輌は2両連結であるが、連結部が車輌上部にあり、通常の電車を上下逆さまにした感じである。

ちょっと早いと思ったが、8:43発の千城台(チシロダイ)行に乗った。当然一番前の運転席後ろに陣取りカメラを構えたら、どこかで見た様な人が乗っている。やはり同じ授業を受けている人達であった。

千葉駅を出るところ、20m位も行くと右に急旋回して下には何も無くなる、見晴らしは良い。 定刻に車体がふわりと動き出発をした。千葉駅を出ると右に急旋回する、下が何も無くなり視界が良くなった、高所恐怖症の人には怖さが感じられるであろう!何だかロープウエーに乗っている感じである。

懸垂式モノレールの為か、カーブが多い所でも揺れは少ない。左右別々に車輪であるゴムタイヤの回転数を変える事が出来るので、クルリと方向を変える事が出来る。レール式鉄道の様なきしみ音が無く、スムースに走る。又走行路がカバーに囲まれ雨等に濡れないので、ゴムタイヤに水除けの溝が無く、振動・騒音が出ないので乗り心地が良い。

集合場所である動物公園駅には9時前頃に着いた。既に他の学生が大勢集っていた。9:15頃助手の方々が4班に学生をグループ分けし、場所変えて千葉モノレールの方から説明が始まった。

昭和40年代に千葉市の人口が急激に増え交通問題が起きる、昭和46年(1971年)に千葉都市交通計画調査が始まり、昭和54年(1979年)モノレールの会社が出来る。・・・昭和63年(1988年)3月28日:スポーツセンター駅〜千城台駅まで初めてモノレールが走る。・・・今年(2008年)で20周年である。ここ3年でやっと黒字化してきた模様である。

説明が終ってから本社へ行き、運行管理に付いてビデオと説明があった。モノレールにはサフェージュ式(懸垂型=千葉モノレール)とアルヴェーグ式(跨座型=東京モノレール)がある。

懸垂型は台車と走行路が囲まれている為、保守点検が昼間出来ない。終電が終って後、始発前までに終らせる必要がある。その為運行管理は24時間行なわれている。

車輌基地に移り、車輌の組み立てから説明が始まった。現在新車の搬入は無いが、2009年度にはスマートなデザインでパノラマデッキ付きの車両、アーバンフライヤーが入荷される模様だ。車輌基地の1Fから吊上げて4Fで台車と接続され、組み立てられていく。完成時には是非乗ってみたい。

上部架線からパンダグラフで集電している、タイヤの間にあるモータで手前のタイヤ2本を、反対側にもモータがありもう2本のタイヤを動かしている 1車輌に台車は2台が付く。通常では見えないが1台の台車は上部に+側のパンダグラフが、もう1台には側面に−側のパンダグラフが付いている。1つの台車には動力用タイヤが4本付いておりタイヤの軸と直角に動力用モータが対向して2個、デファレンシャルギヤ付き4輪駆動である。

千葉モノレールは1号線:千葉みなと駅〜県庁前駅、3.2km。2号線:千葉駅〜千城台駅、12km。合計15.2kmは懸垂型モノレールとしては世界最長で2001年ギネスブックに登録されている。(跨座式を含めると大阪モノレール21.2kmが最長)

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