江ノ島電鉄 訪問記

「 開業110周年を訪ねる 」

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110周年のヘッドマークを付けた
1000系列車と七里ガ浜海岸


2012年10月21日(日)


1902年9月1日藤沢〜片瀬(現江ノ島)間で開業、今年で110周年になる。その後1910年11月4日に全線(藤沢〜小町・現:鎌倉)が開業をしている。藤沢から鎌倉まで全長10km。所要時間34分間。山あり、川あり、海あり、トンネルと路面あり。古都鎌倉と湘南藤沢・江ノ島、そして人の暖かさあり!古き時代と新しいモノが混在する街。(パンフレットより)





(左)フリー切符の“のりおりくん”
電鉄が110周年でバスが85周年

(右)藤沢駅改札の風景
多くの乗客がいる

2012年10月21日(日)部分的には過去に何回か乗車した事があるが、今年110周年という事で、全線を乗車してみる事にした。JR藤沢駅前の道路反対側にある小田急ビル2階に江ノ電・藤沢駅がある。駅周辺を探索し、駅と構内の写真を撮りフリー切符(のりおりくん)が2012年4月28日〜2013年3月31日までの土・日・祝発売(580円)を購入して改札を入った。日曜日なので多くの客がホームで待っており混み合っている。


(左)藤沢駅改札を入ると左側が乗車ホーム
右側が降車ホームで手前はつながっている

(右)連接台車で前後の車体を支えている
カーブが多い路線に強い

江ノ電、藤沢駅は頭端式ホーム2面1線で降車ホームと乗車ホームに分れている。10時45分頃4両編成の電車が入線して来た。2両1組が連接台車で結合されていて、それが2組連結器でつながっている。降車ホーム側のドアーが開き、乗客を降ろしてから乗車ホーム側のドアーを開け乗客を乗せる。全線単線の為、途中すれ違いの出来る4駅と、駅間(鎌倉高校前と七里ヶ浜の間)にすれ違いが出来る信号所が1ヶ所ある、日中は12分間隔で運行されているので運行管理が大変である。


(左)藤沢駅を出るとこの先大きく左へカーブする
「レトロ調車両」10形車内もシックに木目です。

(右)江ノ島駅へ入線する所、左ホームは鎌倉方面
右側ホームが藤沢方面行きで、ここですれ違いを行う

藤沢駅を10時48分頃に出発をした、高架線がS字の様に曲がってビルをすり抜けると、南方向へ真直ぐ100m位高架線を進むが、すぐ地上に降りて行く。そこには一つ目の石上駅(1面1線)がある、1分位で着いてしまった。ここは道路の真ん中に位置しており、路面電車と同じようであるが一応専用軌道となっている。

専用軌道を更に行くと柳小路駅(1面1線)に来る。そして次は高架になった鵠沼駅(1面2線)に来るが、そこには行き違い列車が待っていた。鵠沼駅を出て、すぐ左へ大きくカーブすると境川の鉄橋がある、その先はくねくねした線路をゆっくり進むと湘南海岸公園駅(1面1線)に着く。どの区間も駅間は1分位で、線路がカーブしているのでスピードは出せない。藤沢駅を出発して9分位で江ノ島駅(2面2線)に着いた。ここは上り線・下り線にホームが分れて、多くの乗客が乗り降りする、ここでも列車の行き違いがあった。駅の近くには江ノ電の本社がある。


(左)多くの人でごった返す江ノ島駅前

(右)江ノ島駅を出ると路面区間になる
左右の車道は狭く電車が来ると車は停車していた

江ノ島駅では多くの乗客が入れ替わるので2〜3分の停車時間があった。江ノ島駅を出て左に大きくカーブすると道路上を走る路面走行区間になる。すぐ龍口寺前の交差点を右折するが、そこは1067mm以上の軌間としては日本最急カーブである(半径28m)。道路が狭いので専用軌道に出来ず併用軌道(自動車も通行可)になっていて、電車は警笛音を鳴らすと自動車は慣れているのか、ハザードランプを点けて止まる。4〜5百メートル進み神戸橋交差点を過ぎると左へ曲がり専用軌道に入る、そこが腰越駅(1面1線)である。


(左)七里ヶ浜に出ると江ノ島が見え
高くそびえているシーキャンドル展望灯台も見える

(右)鎌倉高校駅前には海が広がって
「関東の駅百選認定駅」となっている。

この腰越駅はホームの前後に道路がありホームの長さが制限されている、その為、藤沢方面3両分のみ、ドアーが開くようになっている。腰越駅を出ると、民家すれすれのところをくねくね走り抜け、七里ヶ浜海岸に出ると、目の前に海が広がり開放感がある。しばらく、海岸沿いを走る道路と並行して行くと鎌倉高校前駅(1面1線)に来る。鎌倉高校前駅付近ではサーフボードを持った人、サイクリングをしている人、ランニングをしている人とか、多くの方が楽しんでいる、又駅前全面が海と言う事で「関東の駅百選認定駅」となっている。鎌倉高校前駅を出ると、少し海岸線を走ってから、すれ違いをする峰ヶ原信号所に来る、そこには反対側から来た藤沢行き電車が待っていた。そこで一旦停止してから再出発をした。再び海岸線を走ると稲村ケ崎駅(1面2線)に着く。ここでも、反対側には藤沢行きの電車が待っていた。


(左)極楽寺駅舎
ここも「関東の駅百選認定駅」となっている

(右)長谷駅で多くの人が降りた
電車は1000形藤沢行き

稲村ケ崎駅を出るとまたまたくねくねとした民家の間を進むが、途中に極楽寺車庫があり、ここで車両の点検修理等を行なっている。この車庫を通過すると極楽寺駅(1面1線)に来る、この駅も「関東の駅百選認定駅」である。極楽寺駅を出ると、すぐトンネル(2〜3百m)に入るが、このトンネルはレンガ積みで開通以来一世紀位が経つが健在である。1分後には長谷駅(2面2線)に到着する。ここも多くの乗客が乗り降りするので2〜3分停車していたら、反対側に藤沢行きの電車が入線してきた。


(左)おじさん、危ないよ。何でそんなとこ歩くの?

(右)ここに「危険・線路内立入禁止」と書いてあるのに
でも何で、そんな所に甘味処があるの!

長谷駅を出ると由比ヶ浜駅(1面1線)そして和田塚駅(1面1線)に来る。沿線全体ではあるが、町内の路地に線路を敷いた感じであり、民家の玄関前が電車の線路となっている所が多くある。和田塚駅ホームの反対側には甘味処があるが、入口の前は線路となっている、線路内は立ち入り禁止の看板が立っているが、どの様にお客は入るのかな?和田塚駅から東へ真直ぐに進むと突然横須賀線が現れる、そこを急カーブして鎌倉駅に到着する。ホームでは多くの乗客が待っていた。


(左)鎌倉駅の車止め、改札口まで立ち並ぶお土産屋

(右)立派な鎌倉駅舎である
駅前には人力車が観光客を呼び込んでいた

鎌倉駅は頭端式ホームで2面2線であるが、日中は2面1線の使用で、1線は朝の混雑時のみの利用かもしれない。降車側ホームに降りて改札の方へ歩いて行くと、両サイドにはお土産屋とか食べ物を販売している店が並んでいる。その中で鎌倉コロッケが美味しそうに見えたので、1個買ってみた(90円)。歩きながら食べられるように1個入る紙袋に入れてくれた。この様な雰囲気の中で歩きながら食べると更に美味しく感じる。改札を出ると駅前には人力車が2台置いてあり客寄せをしていた。観光地を結んでいるので賑やかで活気があった。



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