くりはら田園鉄道

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KD953

KD953

2006年12月25日 (月)

2006年12月25日(月)クリスマスの日である、人の集まるターミナル駅では赤い服を着て客寄せをしている。年末の休みを利用して“くりはら田園鉄道”を乗りに行く事にした。くりはら田園鉄道は来年(’07)3月末で廃線になるとの事。鹿島鉄道も来年3月末で廃線となり、ローカル私鉄線は非常に厳しい状況の様だ。ともかく実情を見に行く事にした。

石越駅 今日の宮城県地方は天気が良く雲一つない快晴である。くりはら田園鉄道の起点駅である石越駅はJR東北本線石越駅前の道路をまたいだ反対側にある。小さな駅舎に入ると待合室に“石越駅は平成13年4月1日より無人駅になりました”と書いてあった。駅構内の写真を撮っていたら、ディーゼル車、単行(ワンマン運転)が入線して来た、キップを売ってなかったので運転手に終点まで往復の乗車券を購入しようとしたら、切符はないので降りる時に現金をこの支払機に入れてくれとの事だった。折角なので廃線の事を聞いてみた、残念ながら乗客が少なく営業の継続が難しいとの事である。沿線に高校が5校あったが人数の減少、そして統廃合、新しい高校が沿線以外の所に出来た事が影響しているとの話であった。又自動車の普及が進み列車利用者が急激に減少して来ているのが実情であるみたい。新聞によると宮城県からの補助金が来年度から大幅に削減されるとのニュースもある。これを受けて廃止を決めた模様。

運転席の横に飾られたクリスマスツリー ボックスシートの背もたれは木製・床が磨かれ光っている ボックスシートに木製のテーブルがある 鮮やかなワインレッドの車体、「KD953形式」が定時刻に石越駅を出発した、乗客は3人である、途中駅で4〜5人乗って来たが車内は寂しい。運転席の隣にクリスマスツリーが飾ってある、何とローカルな感じなのだろう!名前の通り田園風景の中を時速60Kmで快調に走る、時々小さな工場もある、二つ目の若柳駅で記念切符を購入した、運転手に購入の依頼しておいたので駅員が持って来てくれた(800円)。この車体の床、ボックスシート、その間にあるテーブルも全部木製で作られている。車両は平成7年製で意外に新しい、エンジン音が小さくクッションが良く乗り心地は良い、少しゆれが大きいのは路盤の整備が悪いのだと思う、見たところでは砂利が少ない、予算がないのかな?車内の清掃は行き届いている、床はモップで清掃の後がうかがわれる、写真を撮っていると気になるのが窓である、ガラスのクモリがなく磨かれている。これは職員が一生懸命なのか、ボランティアの方がやっているのかわからないがお客に対する誠意が伝わる。

雪の衣を着た栗駒山 しばらく走ると右側の車窓に真っ白い栗駒山が見えて来た。その手前は、今は稲が刈られた田んぼの海にわらが積み上がって、どこまでも続いている。秋頃には稲穂が首を垂れ黄金色でいっぱいになっていたのではと思われる。首都圏では忙しい師走の一日、のんびりと40分位、カタンコトンとレールの継目を通過する度に音を立て、田園風景から山の中に入り込むと、終点の細倉マインパーク駅に到着した。細倉マインパークは細倉鉱山を模型で再現したテーマパークだそうだが、今回は時間がないのでパスをした。くりこま田園鉄道は細倉鉱山の貨物輸送として活躍をしていたそうだ。

くりはら田園鉄道はタブレットを使用している、全線で3回タブレットを交換していた。よって信号機はない。途中で気が付いた事だが列車はディーゼル車なのに架線がある、なぜなのだろうと思い終点に着いてから運転手に聞いてみたら、以前は電車であったとの事。

大正7年12月栗原軌道(株)蒸気動力で発足。昭和16年12月栗原鉄道(株)と社名変更。昭和17年12月全線26.2km営業開始。昭和25年9月に全線電化完成。昭和30年9月軌間拡張工事完成、軌間1067mmによる営業開始、国鉄車両直通運転。昭和30年11月栗原電鉄(株)に社名変更。昭和62年3月貨物取扱廃止。平成2年6月細倉を200m延長し、細倉マインパーク前と改称(25.7km)。平成7年4月電車より気動車に運行切替てくりはら田園鉄道(株)社名変更したとの事。(くりはら田園鉄道のあゆみより)

無事写真を撮り終え仙台まで戻り、宿泊する事にした。早速食事をどうするかで、とりあえずホテルを出た、大通りから一本奥の道に入り歩いて行くとラーメンの看板がすぐ見つかった、その下に博多とんこつ一風堂と書いてあり、近付くと結構綺麗で広そうである。私の持論である「一見汚い、狭いがこぎれいにして一生懸命やっている店が良い!」に反している。しかし店の前に縁台が置いてある、もしかしたら昼間は美味しさで人気があり大勢の人が並ぶ為なのか?と思うと気になってきた、よーし入ろうと決めた。早速赤丸新味とんこつ深みラーメンと一口餃子を注文した。ラーメンはちじれめんではない、細めんで結構腰が強い、チャーシューが美味かった、スープも良い、価格750円とそこそこで、イメージは良かった。餃子は小型5連×2の10個である。まずたれ無しで食べたら変わった味がした?シソ風味ではなかった、ニラが多いのか?ちょっと変わっていたが美味しい。皮は5連でつながっているが箸で裂くとすぐに離れる、合格である。たれを付けて食べるとまあまあであった、価格420円、中の上である。もし定価が400円を切っていたら、上の中であったと思う。やはり餃子、ラーメンは日本人にとって一般大衆の食べ物なので、価格も評価基準になる。

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