“津軽鉄道”訪問記

「ストーブ列車に乗車体験」

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ストーブ列車の前後にディーゼル車が連結
津軽中里駅


2013年 1月24日(木)

2013年1月24日(木)一度は乗って見たいと思っていた、津軽鉄道のストーブ列車を訪問した。新幹線で新青森に来て奥羽本線・五能線と乗り換えて13:53五所川原駅に着く。今回の目的であるストーブ列車の発車は14:10であまり時間が無い、JRのホームから連絡通路を渡り3番線の津軽鉄道線ホームに向かった。





(左)津軽五所川原ホーム、手前が一般車両
(右)中間2両がストーブ列車

ホームに行くと、簡易改札所があり駅員さんが、乗車券とストーブ列車料金は車内でお買い求め下さいとの案内をしていた。ホームの中央辺りに案内板が置いてあり、早速ストーブ列車に乗り込んだ。

ストーブ列車2両の前後にディーゼルカーが連結された4両編成である。ストーブ列車は元国鉄時代のオハフ33形式を改造した車両に“だるまストーブ”が出入口近くの両サイド付近に2個設置されている。脇から煙突が出て天井の中央部分まで伸びている、火力が強いのか近くだと熱い。

(左)だるまストーブの上に網があり、そこでイカを焼く
(右)はっぴを着た方がイカとビールの販売員

乗車した車両には20人位の乗客が乗込んで来た。そこには女性の観光アテンダントと男性の販売員がするめイカと缶ビールを販売している。するめイカを購入すると販売員がだるまストーブの上で焼いて裂いてくれるので、早速購入をした。

だるまストーブの写真を撮って、乗車券(往復840×2=1680円)・ストーブ列車乗車券(300×2=600円)・ビール(300円)・イカ(300円)の精算をしていたら、いつの間にか、ゆっくりと列車は発車していた。



(左)怪しい雲の間から光が射して岩木山を盛りたてている
(右)ホームが雪に埋もれた芦野公園駅

するめイカを食べ、冷えた缶ビールを飲みながら車窓を眺めると、外には粉雪が舞っている。空は明るく白銀の世界が広がって、遠くには岩木山が見えて最高の時間である。あわただしく動いて来た事を一瞬に忘れさせてくれた。

前後のディーゼルカーが牽引しているだけなので、スピードは遅く、時刻表からすると12駅(発着駅含)20.7kmを47分かけて走る、計算上平均時速26.5km/Hになる。途中駅では学生とか買い物客が乗り降りしているが、前後に付いたディーゼルカーの一般車両を利用しており、ストーブ列車には入って来ない。


(左)金木駅名表示板と観光アテンダント
(右)津軽中里駅名表示板

この鉄道の駅名表示板に書かれている文字が面白い、マンガチックでもあり、絵の様に描かれているので雪が無い時に改めて写真を撮りに来たいと思ったが、雪に埋もれた駅名表示板も趣がある。

いろいろなローカル線を訪問したが、どこも若い方は自動車を利用する傾向になっていて、高校生までの学生とお年寄りが病院へ通う場合の列車利用が中心である。観光アテンダントの話によると、この沿線には5つの高校があり、学生さんの利用が多いとの事で、津軽鉄道もその傾向である模様。しかしここには観光客を呼び込むストーブ列車が3月末まで運行しているのと、2月にはバレンタイン列車を企画している、その他にもイベントを企画しているようである。

(左)ストーブ列車の屋根に出た煙突
(右)本来のストーブ列車を牽引するディーゼルカー
現在駆動力を伝達するロッド修理中

津軽鉄道は津軽半島の中央部分を、五所川原から北上して津軽中里まで伸びている、日本最北の私鉄である。アテンダントのお話が面白い、津軽弁は最後に“・・・っ子”と言う説明をし、話の中でわざとビールっ子、イカっ子、と言うと大爆笑が起こる。あっという間に終点の津軽中里駅に着いてしまった。

津軽鉄道の有人駅は、津軽五所川原駅、金木駅、津軽中里駅の3駅のみである。津軽中里駅は1面1線単式ホームと側線がある。改札を出ると待合室と「駅ナカにぎわい空間」があり物産販売所となっている。



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