小田急ロマンスカーVSE(50000形)

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小田急ロマンスカーVSE(50000形)

小田急ロマンスカーVSE(50000形)

2005年 3月20日 (日)

2005年3月20日(日)小田急新型ロマンスカーVSE(50000形)スーパー箱根27号13:40発に乗り込んだ。座席は1号車の前展望車である。本当は前日の19日運転開始日に乗車したかったのだが座席が取れなかったので、仕方なく20日にしたのである。

新宿駅には13:00頃に着いたら、小田急新宿駅1番線には7000形LSEが入線していた。13:10発はこね25号である。この7000形は3000形に次いで好きなタイプである。次に特急えのしま27号が13:20に発車してから、やっとVSE(50000形)が入線して来た、早速車内外を探索した。

座席が窓側に5度傾いている。 シルキーホワイトの流線形ボディに、パーミリオン・オレンジのライン。客室の側面窓には、4mの連続窓。展望席は三次曲面の大型ガラスで構成されている。外側から車内を見て回ったら気が付いた事があった、座席が前面に直角でなく多少窓の方に向いている事に気が付いた。座席を方向転換した時、完全に戻されてないのかと思ったが、確認したら5度窓側に向いて設計されているみたいである、すごい!JRにはその様な特急がなかった。

定刻の13:40に小田急新宿駅を滑り出した。ポイントを何回か通過、急カーブを過ぎるとスピードを少しずつ上げていく、加速性がいい、クッション性もいい。下北沢駅を過ぎ梅が丘駅からは完全に複々線が完成しており速度を上げていく、カーブにさしかかると傾斜制御の特徴が出て来る。通常だとカーブを通過する時、体が外側に押されるが、傾斜制御方式だとスピードを落とさなくても、それが無い。すごくスムースに通過する、気持ちが良い。

『小田急の傾斜制御方式は台車より1m位上に付いている、エアークッションの圧を左右変えて車体を傾斜させている、しかも車体重心の近くでの傾斜制御である。小田急の高位置エアークッション車体支持方式は連接台車では世界始めての方式である。

そして乗り心地を向上させるもう一つの特徴が、台車操舵制御です。車輌が曲線を走行する際、車輪のフランジにかかる横圧によってレールとの接触点からキシリ音が発生します。台車の進行する向きに強制的に制御する事で、この騒音を低減している。』
*小田急VSE(50000形)の説明パネルより。

通常の振り子形は車体を「ころ」で支えて傾斜出来るようにして、遠心力で台車と本体とを傾斜させている、初期のJR自然振り子式車両は遠心力が作用するまでに少し時間がかかる、この間乗客は一時的にも遠心力でカーブの外側に振られる。曲線から直線に戻る時も逆に内側に振られる。この曲線の出入り口での乗り心地悪化が自然振り子の課題であった。振り子式で長時間乗車していると乗り物酔いになりやすい感じがする。しかし現在の振り子式はその揺れに対しマイコンでシリンダー制御を行い、乗り心地を良くしている。

複々線区間を軽快に飛ばして狛江駅を過ぎると複線に戻り、直線部分が少ない山間部をスイスイと走り、1時間ちょっとで小田原駅に14:45頃着いた。そこで少しの時間調整をしてから箱根登山鉄道区間に入る、ここは箱根登山鉄道と小田急線が並行して走るので3本レールになる。

『箱根登山鉄道は、急勾配を登る為、車輌に大容量モーターの装着が必要だった、建設当時にレール幅を標準軌(1,435mm)とした。これに対して小田急は狭軌(1,067mm)を採用している。このため小田原〜箱根湯本間は3本のレールが敷設されているのです。』
*箱根登山鉄道のパンフレットより。

小田原駅を定刻14:49に発車をしたが、急なカーブの連続でスピードは出せない。急カーブの為かレールと車輪がこすれる音が大きく聞こえ、良い感じはしない。通常はカーブする時線路は外側が上の方に持ち上がっているのだが、元々スピードを出さない場所なので平に設置されている。その関係で外側又は内側の車輪は空転をする、それが激しいのである。

箱根湯本駅に入線直前、駅にあふれる鉄道ファン、前面ガラスの下が歪んでいる 箱根湯元駅に近づくと、ホームで待っている人がVSE(50000形)車輌の写真を撮ろうとしてホームにあふれているのが見えて来た。展望席の大型ガラス下側が歪んで見える。レールがガラスの端で曲がって見える。これはガラスの厚みが異なる為、屈折率が異なるので線路が曲がって見える、強度を保つ為にはしょうがないのかも。

定刻の15:05箱根湯本駅に着いた。箱根から帰る人でごった返す大勢の人が駅の内外共にあふれていた。

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