“山万ユーカリが丘線”訪問記

「純民間企業の新交通システム」

あんちゃんの旅TOP 鉄道訪問一覧


ユーカリが丘駅前の高層タワー郡をバックに走る「こあら3号」

公園駅を出て女子大駅に向かうところ





2014年 9月21日(日)



2014年9月21日(日)以前から訪問をしたいと思っていた、山万ユーカリが丘線を乗りに行く事にした。この路線は、不動産会社である「山万」が開発を行なっている、千葉県佐倉市のユーカリが丘ニュータウン内の交通の便を良くする目的で建設された新交通システムであり、京成本線のユーカリが丘駅が基点となっている。

この路線は、中央案内軌条方式を採用したものである。路線距離も4.1Kmと短く、基点駅のユーカリが丘駅から二つ目の公園駅までは単線の往復運転である。ここから女子大駅・中学校駅・井野駅は一方通行で、常に反時計回りに運行され、公園駅に戻る。公園駅からユーカリ駅まで戻りラケット状に運行されている。






(左)ユーカリが丘駅

(右)駅改札口、階段を上るとホームがある。

上野から、京成本線快速で、9:30頃ユーカリが丘駅に到着した。山万ユーカリが丘線は京成の北口から連絡通路で連絡されている。運賃は大人200円均一制、子供半額。パスモ・スイカ等の乗車カードは使用できない、各駅で散策したいと思い一日乗車券(500円)を購入した。ユーカリが丘駅周辺を散策後、自動改札機を通り階段を上ったら、3両編成の列車が待機していた。ホームは1面1線の高架式である。9:53発の女子大駅行を見送り次の10:01発「こあら3号」に乗車した。




(左)ユーカリが丘駅を出発したところ、下は国道296号線

(右)公園駅の地域センター駅寄りにあるポイントを通過中

定刻に発車すると、高架線は国道296号線をS字のように渡り北西方向に真っ直ぐ進む。1分半位で地区センター駅に着く(駅間は600m)。地区センターを出て更に北西方面へ進むと直ぐに公園駅が見えてくる(500m)。公園駅の手前にポイントがあり、女子大駅に向かうホームと地区センターへ戻るホームに分かれる(1面2線)。このポイントは中央案内軌条が曲線になっておらず角度が鋭い為、速度を落とし、ゆっくりと通過した。





(左)女子大駅の待機線で出番を待つ「こあら2号」

(右)本線から待機線に向かうポイント

公園駅を出ると直ぐに右へカーブして真っ直ぐに進む、女子大駅の直前で左へカーブして駅に入る(900m)。女子大駅には車両基地が中学校駅寄りにあり、そこには先程見送った「こあら2号」が待機していた。この待機線の横を通過して、左へ大きくカーブすると中学校駅がある(800m)。駅周辺は住宅街で、その奥に井野中学校がある。又駅改札の反対側には大きなスーパーがあった。





(左)中学校駅に入り込む時のカーブ

(右)中学校駅のホーム

中学校駅を出て、南へ真っ直ぐ進むと、この線唯一のトンネルに入る。それを抜けると井野駅に着く(800m)。井野駅の周りも閑静な住宅街で、マンションが駅直結で立っている。井野駅を出ると大きく左に曲がり先程通った公園駅に着く(500m)が、今度の停車は先程と反対側のホームである。山万ユーカリが丘線の全線を回った事になる。車両はこの後、地区センター駅を通り、ユーカリが丘駅に戻る。





(左)中学校駅を出た所、先にトンネルが見える

(右)トンネルを出ると井野駅がある、左側には駅直結のマンション郡

当路線は1982年(昭和57年)の開業以来2012年(平成24年)現在まで(30年間)人身事故などの運行傷害の発生が皆無で、無事故運転を継続中である。国土交通省関東運輸局長の表彰受けている。

路線データ。路線距離(営業距離):4.1km。案内軌条:中央案内式。駅数:6駅(基終点駅含む)。複線区間:なし(全線単線)。電気方式:直流750V。ワンマン運転。ユーカリが丘駅と公園駅が有人駅で、他の駅は無人駅である。

車両:1100形-1300形-1200形の3両編成が3本ある。冷房装置はなく、中間車にはモータがない。ユーカリを主食とするコアラから「こあら号」の愛称で、こあら1号から3号まである。



鉄道訪問一覧