豊かな自然に抱かれた岩国を
平和で住みよい街として次世代に残していくための申し入れ
清流錦川にかかる錦帯橋、四季折々に城山の景色が変わり、花が咲き誇る吉香公園などの二帯は、古くから山紫水明の地と呼ばれ、人々の心に潤いを提供してくれます。さらに今日では、観光の街岩国を象徴する重要な観光資源となっています。そうした豊かな自然を愛する岩国市民にとつて、米軍岩国基地が引き起こす米兵犯罪・飛行機事故・騒音被害などの平穏な暮らしを脅かされた出来事は深く心に刻まれています。こうした市民感情を逆なでするような岩国商工会議所の夜間離着陸訓練(NLP).誘敢行動はまったく理解できません。よって左記の事項を申し入れますので、誠意あるご回答をお待ちすると同時に、率直な意見交換の場をご計画頂きますよう申し入れます。
一、米華厚木基地の夜間離着陸訓練(NLP)が岩国に移転してくることを前提にした岩国商工会議所の行動は、岩国の未来に禍根を残す重大問題です。何故なら、ラムズフエルド米国防長官は、米軍再編の方針を「歓迎されない所には行かない」と明言しており、このたびの岩国商工会議所の行動が新たな部隊移転や機能強化の呼び水になる危険性は十分にあります。平和で住みよい岩国を守るためには、これ以上の基地増強・機能強化に反対することが最も重要な行動です。米軍厚木基地の夜間離着陸訓練(NLP) の誘敦活動を直ちに中止することを強く求めます。
「岩国商工会議所ほ、一月二十八日に基地問題調査特別委員会を設置し、米軍厚木基地機能の岩国移転誘致運動のための調査を進めることを決定したが、同委員会は、厚木基地機能の移転に伴う経済波及効果の算定は調査費が膨大になるために調査しないことを決定しました。つまり岩国商工会議所としては移転に伴う経済効果については何も調査しないで岩国市民に押付けようとしていますが、同特別委員会はいったい何を調査したのかを市民に公開することを求めます。
「愛宕山開発や滑走路の沖合移設事業が地域経済の発展及び平穏な市民生活確保のために、どれほどの効果があるのか市民は疑問に思っています。巨費を投じた大型公共工事ゆえに、地域経済への影響調査・移設後の跡地返還運動及び移設後の騒音実態調査など市民と一緒にすすめるのが、岩国商工会議所の使命ではないでしょうか。基地依存の経済体質を克服し、広範な中小企業に仕事が回り、地域内での経済循環が活発になるような岩国を目指すために私たちとの意見交換会を計画くださるよう求めます。
二〇〇五年六月三日
岩国商工会議所
会頭 笹川徳光 殿
山口県商工団体連合会 会長 井町幸雄
岩国民主商工会 会長 植野友行