イラク戦争開始１周年にあたっての申し入れ

 

　貴職のイラク問題での見識ある態度に心からの敬意を表します。

３月２０日は、アメリカなどによるイラク戦争開始から１周年にあたります。戦争に反対する圧倒的な国際世論に背をむけ、国連も国際法も無視したイラク戦争とその後のイラク占領支配は、残虐な無差別テロの激化と暴力の応酬という不幸な事態を深刻にしています。わたしたちは、イラク戦争開始１周年の日に、国際的な共同行動の呼びかけにこたえ、イラク占領支配をやめ、自衛隊のイラクからの撤退をもとめて、岩国基地にむけた「人間の鎖」での抗議の行動を行います。

今月１１日、マドリードでの野蛮なテロは、死者２００人、負傷者１，５００人という惨害をもたらし、世界を揺るがしました。スペインが米英とともにイラク戦争を開始し、占領支配をしていることへの報復であると報じられています。どんな理由があれ、このようなテロは野蛮な犯罪であり、許されるべきものではないことは言うまでもありません。同時に、武装した自衛隊の派遣も国際社会からはイラク占領支配への加担とみなされ、日本がテロ集団の標的とされる事態を生み出すことを率直に認めなければなりません。

　わたしたちは、無差別のテロと暴力の応酬によって多くの人々が犠牲になる悲しい事態をなくし、一日も早いイラクの復興を願って以下の点について貴職に申し入れる次第です。

 

�@   米軍岩国基地を抱える岩国の市民が、無法なテロに巻き込まれる危険性を国にたいして率直に指摘し、日本政府がイラク戦争と占領支配への支持をやめ、自衛隊のイラクからの撤退を決断するようもとめていただくこと。

�A   イラク占領支配の物資などの中継基地として、岩国基地を使用しないよう米軍と国にもとめていただくこと。

�B   民間港である岩国港を米軍の軍用物資などの荷役港として使用しないよう、強くもとめていただくこと。

�C   岩国市民の生活に多大な被害をおよぼす米軍機による夜間離発着訓練の中止と、日米地位協定の改定を米軍と国にもとめていただくこと。

�D   基地のない平和な市政に転換するよう努力していただくこと。

 

以上の点についての貴職の誠意ある対応をお願いします。

 

　　　　２００４年３月１９日

 

　　　　　　　　　３・２０『人間の鎖�@ｎいわくに』実行委員会

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　実行委員長　　　吉岡　光則

 

岩国市長　井原　勝介殿