19歳 |
法律で定められた大人と子どもの最も近い境目に立つ年 大人の姿を持ちながら子どもの考えを持ち合わせる 不安定で繊細な存在 大人が言うことに 考えを汲み取るように分かるけど それを昔のようにわざわざ否定してしまう もう何もかも分からないぐらいめちゃくちゃにしたくて 野獣のように暴れ吠えたくなる あと一歩で届く大人の世界 でもその一歩が遠すぎて 手をいくら伸ばしても届かない あと一年という檻が私を子供という監獄の中へ突き落とす 少し背伸びして大人ぶっても所詮は子供の世界の住人 そのささやかな幸せと時間に気づかなくて 大人になろうとする 大人になってもまた監獄が待っているのに その新たな監獄を自由と見間違えて憧れる それが分かっているのに憧れてしまう それが捨てきれない本能だから 子供は大人に憧れて 大人は子供の頃を懐かしむ 無邪気で何に対してもきらきらしていたあの頃に戻りたい… でも所詮は叶わぬ夢のまた夢 せめてあの頃の懐かしさに浸かっていたいんだ |
作者コメント→あと一日で二十歳になるので、ふと10代に対する思いを綴ってみました。ってほとんど綴っているようには見えませんが…。 |