ACT1 プロローグ

 

 世は15世紀半ばのヨーロッパ。そこに知る人ぞ知る有名な博士が住んでいた。その博士はとある国のとある王様の命令で不老不死の薬を作ることになった。博士はありとあらゆる人を集めて不老不死の実験を行ったが、全て失敗に終わった。その失敗作は全員吸血鬼となってしまい、博士の手から逃れるように四方八方に逃げていった。
 それをただ呆然としていた博士は吸血鬼が逃げたあと、ようやく我に返って慌てふためいたが、後の祭り。吸血鬼はヨーロッパ全土に広がり、あっという間に吸血鬼が支配する世界となってしまった。
 困り果ててしまった博士は自分のプライドにかけて15年という歳月をかけ、ありとあらゆる錬金術を駆使して、吸血鬼を倒すことができる能力を持った人間を三人作り上げることに成功した。
 三人は博士の意思と知識を分担して持ち、その知識などのおかげで吸血鬼をあっという間に倒していったが、それはまだ氷山の一角にすぎなかった。
 博士は三人の能力を確認した後、流行り病で亡くなってしまう。
 
しかし、三人は博士の意思を受け継ぎ今日もまた吸血鬼を倒しに行くのだった
 このお話はその三人の珍道中をまとめたものである。