風の音を聞き、獣と話し 星明りの元で弓を手にしてすやすやと寝息を立てて眠る男がいる 彼の持つ弓は獣を狩らない 狩る必要がないのだ 狩るとするならばこの聖域を汚す者のみ 聖域を汚す者には容赦なく矢を放ち森から排除していく だから鳥は彼の為に唄を唄い 獣は守人である彼に道を空ける 彼は森の主であり風の主 清廉なる風の狩人 ただ森の住人を守るために今日もまた走り回っている