Crime

 

 

私は罪を犯しました
何者にも変えることもできない大罪を…
どうか許して私を罰してください
私は人を殺しましたと言っても人は死んだ後の世界でさえ全てを裁ききれないのが現実
私は堕天という烙印を押され牢獄という箱の中に閉じ込められるだけ…
それでも私はこの心の中にある罪を抱えてでも自由の世界で生きていたい
それは許されない罪人の戯言かもしれない
それを物語るかのように私の胸には十字架が抉るように突き刺さる
そして私の背から生える真っ白い羽もまた飛び立つのを阻む

血がにじんでも私の心に突き刺さる十字架が私の生きる道を阻もうとも
私は…ただあの人の傍にいて人として 恋人として 伴侶として生きていきたいの
目の前で私の自由になりたいことを語るかのように
月の光に照らされて雪の中蝶が虚しくひらひらと舞っていた
季節外れなのに何故あの蝶は飛んでいるのだろう
外はこんな寒いのに何故私の周りだけに飛んでいてくれるんだろう
寂しがる私の渇いた心に潤いを与えてくれるため?
それともただ面白半分に来ただけなのだろうか?
それでも私の心は潤った
寂しいと思わなくなった あの蝶を親友だと思った

でもそれすら持つことを神は許してくれはしなかった
私の目の前で親友が無惨に羽を千切られ息絶えていった
それは親友とであったときと同じ月明かりの下で雪が舞っていたときでした
神は罪を犯した者にすら自由を与えないのですか?
罪人は罪人らしく罪を償えと言うのですか?
生きるときの思い出すらまやかしのようにすれと言うのですか?
神様…罪人も生きています
だから私たちにもほんの少しの希望と自由をお与えください

 

 

作者コメント→どんな場所にも罪はある。そんなことを思って適当に綴ってみました。

"闇夜の眠りを誘う夢"のメニューに戻ります。