誰だって現実に起きないことを願うときがある
起きることがなくてもいい
ただこんなことが起きていればいいのに…と
そしてそう願う者達から生まれたのが『夢』だった
『夢』は願う者達の願いを乗せてただそれを眠りのときに具現化する
その行為は滅びる者達の願いも聴き入れる
ただ自分たちの思いを姿だけでも残したかったから…
滅びるしかない者にとっては夢は願ってもみないことかもしれない
そして夢は具現化され現実に近いものを召喚して滅びる者達の願いを残していく
願う者は優しく自分どおりになったその夢を消えないで欲しいと更に願う
永遠に消えないで欲しいと夢に請う
永遠の夢なんてないのにね……
いずれ現実が突きつけられる
そしたらまた願う者は夢へと逃げるのだろうか?
それとも夢見ることをやめるのだろうか?
それとも永遠に夢見ることを更に願うのか?
夢は優しいから現実から逃げ夢に甘える人たちに救いの手を差し伸べる
永遠の夢を願うことができないと分かっているのに…
それでも夢見ることをやめられない
終らない夢にするために願う者は夢を更に見続ける
夢見ることを続けてどうするんだろう?
いずれ夢は消えていく
夢は消え
自分も消え
ただ現実という未知な世界へ進むしかない
自分次第でその世界は夢と同じになるかもしれないから…
ときに夢見ることも構わない
でもそれはただの夢でしかない
現実に起きないでただ夢の中で終るだけ
そのただの夢を現実に起こすのは自分次第
現実に自分の夢を具現化すれば夢は終らない
終らない夢のために自分は今日もがむしゃらに走るのだ
永遠はないけれど終らない夢のために…… |