|
「雅楽」とは、元来は「俗楽」に対する言葉で、正当の音楽を意味します。この意味で雅楽と呼ばれる音楽は中国や朝鮮にもありましたが、その音楽そのものは日本の雅楽とは全く別物です。
日本の「雅楽」は、日本古来の歌と舞、古代のアジア大陸から伝来した器楽と舞が日本化したものおよびその影響を受けて新しくできた歌の総体で、ほぼ10世紀(平安時代中期)に今日の形に完成した日本の最も古い古典音楽であります。
主として宮廷、貴族社会、有力社寺などで行なわれてきましたが、現在では宮内庁の楽部が伝承する雅楽がその基準となっています。
《菊葉文化協会発行本より》 |