雅楽の演奏形態A-舞楽-

 

 音楽とともに奏する舞で、歌に伴って舞う「国風舞(くにぶりのまい)」と、唐楽の伴奏で舞う「左舞(さのまい)」および主として高麗楽の伴楽で舞う「右舞(うのまい)」とがあります。
 @国風舞は、装束も簡素で、舞い振りも素朴ですが、高雅で壮重なものです。歌の伴奏に和楽器と外来楽器を併せて用います。
 A左舞は、原則として赤色の系統の装束を用います。舞人は、向かって左の方から進み出て舞台に登ります。伴奏は、通常、絃楽器を用いず、三管三鼓の楽器編成で演奏します。篳篥と龍笛の旋律に合わせて舞います。
 B右舞は、原則として緑色の系統の装束を用います。舞人は、向かって右の方から進み出て舞台に登ります。伴奏は、左舞と異なり、笙を通常は用いず、龍笛に代わって高麗笛を、鞨鼓に代わって三の鼓(つづみ)を用います。絃楽器は、全く用いません。三の鼓と太鼓のリズムに合わせて舞います。