曲目解説@ -管絃-

 

○太食調音取(たいしきちょうのねとり)
 太食調は、唐楽六調子の一つで、平調(洋楽のE音に使い音)を基音とした呂旋の調子です。音取は管絃演奏に先立って奏する短い曲で、音律を整えその調子の雰囲気を作ります。笙・篳篥・笛を音頭と鞨鼓そして主琵琶・主箏が奏します。
○仙遊霞(せんゆうが)
 教訓抄に、『この楽は斎宮拝行(いつきのみやはいこう)の時に勢多の橋上にて、楽人参向の時にこの曲を奏す。』と伝えられ、大日本史には、隋の煬帝が白明達に命じて作られたとも伝えられています。
○庶人三臺(そにんさんだい)
 相撲(すまい)の節会にアララギ(女房姿の舞い)に奏されたと伝えられていますが、現在は舞は伝えられていません。
○輪鼓褌脱(りんここだつ)
 楽家録に、陳の宗星が作ったと伝えられていますが、詳かではありません。昔、催馬楽の安波戸(あはど)という歌に合うと伝えられていましたが、現在歌は伝えられていません。早只四拍子(4分の2と4分の4の混合拍子)で軽快な感じの曲です。