御魂の行方
人は死ぬ
生きている者は死んで
新しく生まれ変わって戻ってくる
それが輪廻転生の仕組みと言われてる

それは師弟の仲でも在り得るのかな?
長い時を経て師弟の関係を貫き
目に見えぬ絆で固く結ばれた関係
私にも見えないし
彼らにも到底見れるものではない

そんな関係が続いていても
形があるモノいずれ朽ちて消えていく
悲しいことに人もまたその対象
師匠が先に倒れ
長い間床に伏していた
それでも弟子は師匠が帰ってくるのを待っているの
いつか自分達のいる場所に帰ってきて
また新たな技を指南してくれると信じて…

ずっと待っていたけど師匠は以前昏睡状態
弟子は待ちつづけすぎたのか病に倒れて
師匠と同じようになってしまったの
それでも弟子は師匠を待った

でも待ちつづけることは出来なかった…

弟子は待ち続けたけれど
病は弟子の気持ちを無視して弟子の体を蝕んでいく
そして弟子の体は病に勝てなかった
それでも御魂の思いはこの世に留まったのかもしれない

師匠を思う思いと
自分の持つことになった弟子に対する思い
自分の全てを教えきれず悔やんでいるのもあるかもしれない
それが交差して思いは残ったのかもしれない

御魂の思いは全てが叶ったときどこへ行くのかな…???

師匠もまた昏睡状態だった
そして師匠もまた長い間の闘病生活に終止符を打とうとしてる
師匠も病には勝てなかった…
師匠の御魂も肉体を離れ
先に離れてしまった弟子の御魂と再会したのかな?

それとも弟子の御魂が師匠の御魂が来ることを知ってて迎えに来たのかな???
御魂の行き先は私達生人には分からない

だけど
いつかまたこの現世に生まれ変わって会うことがあるだろう…
その間はずっと空を見上げて舞い降りてくるのを待っていようよ
きっと来るときは晴れ空だね

 

作者コメント→部活関係で偉い先生が2週間で続けて二人亡くなってしまいました。先に亡くなられた先生は後に亡くなられた先生のお弟子さんで、二人を形で残しておきたいなぁと勝手に思って思ってること、考えてること全部真っ白にして無心で書きました。おかげでちんぷんかんぷんな上、泣きながら書いていたというシロモノ…(爆)物語風ですがお許しくださいm(_ _)m (記録日:2003年11月25日)

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