あさひへいわ文芸(十四年二月) |
短歌 寒風に新巻鮭のつるし干し 大槌町にも春のきざしす 尾上 郁子 菅沼の合掌づくり集落は 吹雪ておりぬ頬いたきまで 桑山真珠子 俳句 名護市より緋寒桜の便りあり 黒田 淑子 真夜の此のつまらん無躾なる雪よ 島 八十一 年明けて鍋囲みたや仲間うち 堤 八寿子 冬籠り心研がるる書の多し 寺岡 敦子 川柳 靖国にしがみ付くほど人気落ち 猪口 茂 メダルより平和をめざせオリンピア 井上 正道 四月から笑ってなんかいられない 江島谷勝弘 取引が語るに落ちて恨み節 太田 芳男 うちなーんちゅ未来は売らぬ名護勝利 奥埜 秀夫 嫁不足やっと決まってはずむ声 上 由比 雪おんな餅食べすぎてちと太目 川端 一歩 北斎の逆巻く波間のぞむ富士 近藤 正 消費税上がるまえから値が上がる 阪井美世子 豆の粒土中で雨や春を待つ 白井 文子 百の田に籾を蒔いても稔りなし 外丸 實 基地拒み経ヶ岬は和を点す 田中 邦夫 振り向けばOKサイン出す彬 中里はこべ 国民に何も知らせぬ民主主義 板東 元紀 被災地に春のきざしは見えますか 平嶋美智子 水仙が陽だまりに咲き春近し 山本 一幸 厳寒に身を縮めればより老ける 山本のぶこ 公明はアベノミクスでジレンマに 山田 保 |