あさひへいわ文芸(十四年三月) |
短歌 晴天に梅つぎつぎと花開く 記録的な雪去りし後より 尾上 郁子 桜木の枝に小さき芽生えあり 春近づけど消費増税は辛し 桑山真珠子 俳句 針供養納めし針は皆太し 黒田 淑子 着ぶくれてつなぐ避難のちえのわよ 島 八十一 眠りから目覚めし野路のいぬふぐり 堤 八寿子 慰安婦の涙枯れしや凍れしや 寺岡 敦子 川柳 九条の平和憲法潰させぬ 猪口 茂 冷戦の火種になるなウクライナ 井上 正道 喜寿傘寿めざして今日もメシを食う 江島谷勝弘 出直しはサクラを出して幕を開け 太田 芳男 春来るもふところ寒し消費税 奥埜 秀夫 出不精も萌える季節に一歩出す 上 由比 休肝日ウツと格闘して終わる 川端 一歩 武器商人連れて外遊安倍総理 近藤 正 六億は市民のために使おうや 阪井美世子 風呂上がり快適な耳童歌 白井 文子 被災地を置き去りにする再稼働 外丸 實 カラ文句丹後辺野古も瓜二つ 田中 邦夫 戦争ノー言う今チャンスだと思う 中里はこべ 不便こそ快適だったかもしれぬ 板東 元紀 この腕で良ければ貸すとかるく受け 平嶋美智子 年寄りの皺も緩んだ春近し 山本 一幸 春を待つ弾む心にランドセル 山本のぶこ 籾殻の籾を剥ぎ取り新米に 山田 保 |