あさひへいわ文芸(十四年五月) |
短歌 一人抱き前と後ろに二人乗せ 自転車走らす若き母親 尾上 郁子 花水木花はやっぱり白が良し 昨夜の憂い少しうすれて 桑山真珠子 俳句 メーデーや晴れてコールの声高し 黒田 淑子 折紙の途中の鶴亀日の永き 島 八十一 かたばみの実の弾け飛び日に映へる 堤 八寿子 京の街集ひへ急ぐ薄暑かな 寺岡 敦子 川柳 軍国化誰も望まぬ悪しき道 猪口 茂 平和から離れて遠き安倍総理 井上 正道 蝉七日さくらも七日散ってゆく 江島谷勝弘 美しい国だ殺さず殺されず 太田 芳男 オバマさんおいしいシャリは日本産 奥埜 秀夫 べとべとの汗にまみれて父強し 上 由比 母の日はお墓へどんな土産持つ 川端 一歩 増税がじわじわ首を絞めにくる 近藤 正 若者を使い捨てする大企業 阪井美世子 ベランダに咲いた花にも虫の幸 白井 文子 しがらみはないと言ってた人だあれ 田中 邦夫 桜餅葉を食う食わぬ花が咲き 中里はこべ 利益吸うスポンジ水が落ちてこず 板東 元紀 染みは消せる努力おしむな割烹着 平嶋美智子 戦争を知らない者が武器輸出 山田 保 |