あさひへいわ文芸(十五年七月) |
短歌 台風の去りて捨てらる雨傘を 拾うともなく見て通り過ぐ 尾上 郁子 もう二度と戦争はしないと定たる この憲法を壊すと言うか 桑山真珠子 俳句 沖縄忌痛みいや増し皺深く 黒田 淑子 デイゴ咲く島に基地なく安穏を 重富佐久子 是よこの安宿の石ころ芽あじさい 島 八十一 被曝して荒れたる農地梅雨晴間 寺岡 敦子 川柳 靖国の踏み絵無視して大臣に 猪口 茂 マスコミを敵にまわして墓穴掘 井上 正道 歳ですがいろいろ学び今が旬 江島谷勝弘 戦争の文化芸術懇話した 太田 芳男 安保法推薦者にも見放され 奥埜 秀夫 ランドセル歩いて行くよ朝の道 上 由比 嬉しい日みんなと握手したくなる 川端 一歩 つまびらかに読めば戦争法はない 近藤 正 年金の情報流れくしてる 阪井美世子 編み物で手を休めては一二三 白井 文子 ドローンより禁止すべきはオスプレイ 田中 邦夫 どう見ても平和使える法じゃない 中里はこべ 出口なき迷路さまよう禅の道 板東 元紀 半信半疑サプリメントを飲んでいる 平嶋美智子 九条はズバリそのまま補足なし 山田 保 枝豆がつるり飛び込む口の中 山本 一幸 電気消しワルツにタンゴ蛍舞う 山本 信子 |