あさひへいわ文芸(十六年九月) |
短歌 原爆展に立ち寄りし人らそれぞれに 眼(まなこ)こらして見入りおりぬ 市川 節子 庭のすみに鶏頭一本たくましく 賞(め)でられもせず独り咲きたる 尾上 郁子 俳句 そろそろそろげじげじ百足盂蘭盆会 島 八十一 地球まだ生きてゐるなり原爆忌 黒田 淑子 国敗れ廃線の里柿紅葉 寺岡 敦子 川柳 名月にマンジュウ供えばくり食う 猪口 茂 天皇の生前退位世論わく 井上 正道 久しぶり姉妹会えて声弾む 岩谷よし子 ホンハイはしたたかでしたシャープさん 江島谷勝弘 沖縄は内地の県でなかったの 太田 芳男 選挙後にだまし討ちする安倍総理 奥埜 秀夫 年金を五兆も食ったのは誰だ 川端 一歩 靖国が受け入れ準備新柱 近藤 正 戦争法みなの力で廃止まで 阪井美世子 美ら海の平和大切子ら叫ぶ 田中 邦夫 スイカ畑ゴロンゴロンと温い玉 中里はこべ 人非力野分の度の死者の数 西田 高明 シールズに手のつなぎ方教えられ 長谷川八坂 早明浦の水はうどんの湯気になり 板東 元紀 八月忌伝え伝えてカンナ燃え 平嶋美智子 |