現状の足と靴における難問
1)現状の 足と靴の足長・足囲(靴の難問・問題点)


a) 足の測定は JIS規格での足長・足囲の計測を基準としていますが、
JIS規格自体が足の寸法表示であって靴の製作寸法ではない。

b)今の日本では メーカー側の製作寸法が木型の寸法ではないため、
靴自体の寸法が表示されない。
このためフィッティングが難しい。
※製造元も表示寸法の付け方に苦労している。
※同じ木型でもトゥスタイルやデザインが変わると足入れ寸法が変わる。
(木型作成で経験しました)
日本
足の計測
JIS寸法
長さ・足囲・足幅
ーー
靴寸法表示
木型寸法(不明)
欧州
足の計測
計測寸法
--
靴寸法表示
長さ・足囲
木型寸法
消費者
小売商(足と靴合わせ)
製造元

2)左右差の調整が可能か
個人差は有りますが、多くの方は足の左右差があります。
しかしながら、
靴にも左右差を要求するべきかの判断が必要です。
靴の微調整で対処できる場合と、靴の左右のサイズを違える必要がある場合があります。
この判断は一番難しいです。
足の太さ、長さ、踏まず長さ、スタイルなど全体で判断が必要です。
最終的には、靴を調整して、お客様に確認してもらい判断していただきます。

3) 足の硬さについて
足のボール部とウエスト部の寸法を考えるときに、
締め付けるとどの位締め付けられるかを確認することが必要と考えます。
(遊脚時と立脚時の寸法も必要と考えています。)

硬い足と柔らかい足の判断基準

当店では、締め付け寸法が 約9mm未満を硬い足、
約15mm以上を柔らかい足と考えてます。

足 の硬さの説明
4)例外的な足(病的な足)
病的な足は、靴屋としてできる範囲で対処し、対処難であるものは、病院を紹介しています。
基本は、楽に立てて、しっかりと歩行ができるかを解答と考えます。

 1)指の変形
      外反拇趾 内反小趾 強剛拇指 槌趾 鷲爪趾

 2)角質、胼胝
      タコ 魚の目

 3)神経 腱膜
      踵骨棘 足底腱膜炎 モートン病

 4)骨格の変形
      尖足 踵足 凹足 内反足 開張足 外反扁平

 5)骨の病変
      ハングルンド病 外脛骨 角形舟状骨 ウ゛サリウス骨(第5中足骨骨尾) 他

 6)病気による変形
      リュウマチ・糖尿病による変形