また、遊ぼうね

――うん……でも

何?

――私、引っ越しちゃうんだ

え……

――……ごめん

なんでっ! どうしてっ!

――……ごめん





* * * * * *





また逢えると

そう私は言い聞かせた

だから引っ越してから勉強した

同じ学校にはなれなかったけど

近くには行けたんだ

もう日が経ちすぎて

君なら忘れているかもしれない

けど、あの時の約束

守りたいから

幼い頃の淡い恋心と共に





* * * * * *






「なんだよ、みんなして……」

俺たちが飯食ってから教室に戻ると

みんながこっちを見ていた

てか、俺だけを見てる気がする

「お前……さんって知ってるか?」

ケイゴが話してくる

……?」

聞いたことがあるような

「知らないのか……?」

「いや、聞いたことがあるような……」

うん、聞いたことはあるぞ

けど、霞が掛かったように思い出せない

どこで聞いたんだ……?

「つーか、本人いるんだけど」

「――は?」

ケイゴが指した方にはこの学校と違う制服を着た少女がいた

……いや全員少女を指してる

こんなときにいらん団結力を見せるなよな

「えーっと、一護君だよね?」

少女がこちらを向いて話しかけてくる

「あ、ああ……」

と少女が俺に近付いてきて……

「これ、借りてきまーすっ。……あっ、今日戻ってきませんので」

そうみんなに言って


がしっ


「お、うおぉっ」

襟元を掴まれて引き摺られた

って、こいつどんだけ力あるんだよっ!

「さぁって、思い出させないとねー」

「ひ、引き摺るのはやめろって!」

そう叫んでも止まらなかった

「だ、誰か助けろぉぉぉーっ!!」

そう言ってもこいつが止まることはなかった





その時、教室は


「な、なぁ……」

「……何?」

さん、あれが素か?」

「……そうじゃない?」

「わーっ。ちゃんすごーいっ」

なんて会話があったり