俺の名はルーク、ごく普通の無限転生者だ(ナニ
設定うんぬんは…、生き返っちゃ死んでる変な奴とでも認識してくれ。
転生の際、異世界に飛ばされまくっているかんだが、良いのか悪いのか(泣
で、今はゲームの世界に居たりする。
まぁ、そんな事は些細なことだ。むしろ問題は…今の体の事だ。
明らかに人間とは違う感じがする。そこで俺は使い魔に頼んで色々と調べたら事実はとんでもなかった。
「…レプリカね」
この体、どうやら人形として造られたらしい。その体に入り込んでしまった俺は、ルーク・オリジナルのコピー、ルーク・レプリカとして存在している。
この世界に来たときは記憶喪失として扱われていたが、まぁその方が色々好都合だったのでそのまま生きてきた。
そんなこんなで、この世界での生活も7年目突入!と言うか、屋敷内で軟禁状態にされて外に出してもらえないので、だらだらと生きてましたぞっと…
お陰で外の事は知らないことが多い、いや、マジデ。…頭痛持ちだし、ってそれは関係ないか(ぁ
おっと、こんなことをしてる場合じゃない、さっさとトイレに行こう!
「…痛ッ」
部屋から出ようとしたら、頭に痛みが走った。
また頭痛か…、もうこんな体やだ!
《…ルーク…我がた…れよ…声に…》
…くそ、マジ痛てぇ。
「いてぇ…ッ!やっぱりさっきの声…いつもの奴か?」
毎度毎度、頭痛のするたび変な声が聞こえてきて、自分は精神的におかしいのではないか?と思ってしまう。
まぁ、精神的に壊れているっぽいのは確かだが(ぉ
「どうした、ルーク!また例の頭痛か!?」
「ガイ…か…」
蹲っていると、心配そうな声で話しかけてくる不法侵入者が居た。
彼の名はガイ・セシル。ファブレ公爵家の使用人で、もてるくせに女性恐怖症な可愛そうな奴だ。
「…大丈夫だ、治まった」
「また幻聴か?」
「はぁ…、うぜーなこの頭痛」
「まぁ、気にしたってしょうがないさ。それより今日はどうする?剣舞でもやるか?」
「残念。客が来てる…。ヴァンだ」
「ヴァン様が?」
「急ぎのようだとさ」
その前にトイレ行くけどな(ぉ
コンッコンッ―― タイミングよくドアをノックする音が部屋に響く。
「ルーク様。よろしいでしょうか」
「おや、お呼びだ。ちょっと逝って来る」
そのままガイはばれない様に窓から落ちていった(ぇ
俺は父のお呼びにより応接間に移動した。
「…グランツ様は、明日ダアトへ帰国されるそうだ」
突然父からの報告が入った、が正直どうでもいい(酷
「私がローレライ教のオラクル騎士団に所属している事は知っているな」
「オラクルの主席総長だっけ?」
「そうだ。私の任務はオラクル騎士団を率い、導師イオンをお守りすることにある」
同志イオン…?(ぁ
…失敬、確かローレライ教の指導者だったよな。
同志の…じゃない、導師のお陰でマルクトとキムラスカの休戦が成立してる今日この頃。
「そのイオン様が行方不明になられたそうだ」
あ、そうなの?…てか行方不明って、大問題だろ(汗
「私はこれからイオン様捜索の任につく」
「…お疲れ様です」
ヴァン、がんばれ。
きっと下の連中からクレーム殺到なのだろう。…どうでもいいけど(酷
「…ルーク、今から久々に剣の稽古をしないか?」
「今から?…ういうい」
俺は、トイレに行ったため、ヴァンより遅れて中庭に到着。
そこにはガイとヴァンの話し合い(?)が行われていた。
「何やってんだ?2人とも」
「ヴァン謡将は剣の達人ですからね。少々ご教授願おうかと思って」
と、誤魔化す様にガイが返事をした。
剣ねぇ。…なんで剣を持ってないのかは聞かないでおくか。
しょうがない、今は害もなさそうだし、何か企んでいても適当に合わせとくか。
今はまだな…
「…ん?」
何だ?妙な気配がする…
屋敷の中に気配が増えたな、何者だ?
これは…歌?いや、譜歌か?
バタッ―― ガイが倒れた!…放置だ(酷
「ようやく見つけたわ、…覚悟!」
ヴァンに襲い掛かる一つの影、俺はヴァンとその影の間に割り込み攻撃を防ぐ。
「やはりお前か、ティア!」
「何なんだよお前は…」
ティアと呼ばれた女性、ヴァンの知り合いか?ってヌオッ!?超振動が起きる!?
どうやら彼女と俺の間に超振動が起きているらしい。ってのんびりしてる場合じゃないな〜。
《響け…ローレライの意志よ届け…開くのだ!》
アテテテ…、こんな時に頭痛ですか?これも仕様ですか(ぉ
お陰で超振動を抑えることが出来ず、見知らぬ場所へすっ飛ばされた!
「……ク…」
誰だ、俺の眠りを妨げる奴は。
「…起きて、ルーク!」
意識が晴れてくる中で、始めに視界の入ったのは見慣れぬ美女の顔だった。
「…綺麗だな」
「は?」
「あ、いや、失礼」
おっと、本音が口に出てしまった。
「よかった…。無事みたいね」
「おかげさまで。…ここはどこだ?」
「さぁ…、かなりの勢いで飛ばされたけど…。プラネットストームに巻き込まれたと思ったぐらい」
「プラネッ…いてぇぇぇぇ!?腹いてぇ!」
良く見ると、穴が開いていた(ぁ
「待って、急に動かないで。…怪我は?何処か痛むところは?」
いや、良く見ろよ。腹だよ腹(痛
「だ、大丈夫だ(タブン)それよりお前は何者だ?」
「私はティア、どうやら私とアナタの間で超振動が起きたようね」
それは知ってる。
「…だから王家よって匿われていたのね」
何か勝手に納得してるし…
「アナタ、何も知らないみたいだから、ここで話をするのは時間の無駄だと思うわ」
「…酷ぇ」
勝手に無知にされました(泣
「ま、なんでもいいさ。でこの後はどうするんだ?」
「アナタをバチカルの屋敷まで送っていくわ」
「…期待しとく」
はぁ、なんだかな〜。
「とりあえずこの渓谷を抜けて海岸線を目指しましょう。街道に出られれば辻馬車も有るだろうし、帰る方法も見つかるはずだわ」
「…しょうがないか」
てことで出発!
渓谷を降る途中、魔物と遭遇。
「ふむ、俺が前衛でティアは後衛な」
「…えぇ、分かったわ」
…意外に聞き分けのいい子じゃないか。お兄さんそんな子は好きだぞ♪
どうせ俺の実力をついでに見ようとでも思っているのだろうが…
さて、俺自身7年近く戦闘なんてしてないからちょっとワクワクしてたりします。
「行くぞ」
普段から愛刀を腰に常備していたお陰で武器には困らない。
名刀”朱緋”を鞘から抜き、その刀特有の”能力”である炎を纏わせる。
俺は素早く魔物の前に移動し、切りつける。
ドンッ!―― 小規模な爆発が起こり、魔物はチリジリに(ぉ
「…ヨワッ!」
うーむ、幾らなんでも強キャラがこんな所にいちゃまずいな(ぁ
(…え!?…そんな、兄さんを暗殺するため、兄さんの周囲の事は調べていたけど。当然、頻繁に出入りのあったファブレ公爵家の事も調べたわ。
もちろん、ルーク・フォン・ファブレの事も調べて分かったのは、屋敷の外には出ず、剣術や学問などは怠けていた筈…。
でも、目も前の彼はその情報を一気にすっ飛ばしかねない事をしてくれた。頭の方は分からないけど、彼の実力は調べた事とは大違いね…)
はいそこ、何か怪しげな目でこっちを見ない(汗
「アナタ、何者?」
「…調べ上げたんだろ?」
睨まれてます(汗
「まぁ、そんなことより、目の前を見ようぜ」
「え?」
目の前にはまだ敵さんは沢山いらっしゃいました。
「ルーク、気を抜かないで」
ヘイヘイ、と言う事で魔物を倒しながら渓谷を降った。
しばらくすると、出口が見えてきた。
「ようやく出られるか」
「…!?誰か来るわ」
ん?バケツを持ったおっさんと遭遇した。
「うわっ!あ、あんたたち、まさか漆黒の翼か!?」
…何だその微妙なネーミングは。
あ〜と確か盗賊団だったな。男女3人組のサーカス団みたいな連中だった筈だ。
まぁ、聞いた話だから正しい情報かどうかはしらんが。
「違うな、盗賊なんぞ趣味じゃねぇ。一緒にすんな」
「そうね、相手が怒るかもしれないわ」
ひでぇ
「私たちは道に迷って此処にきました。あなたは?」
「俺は辻馬車の馭者だよ、近くで車輪が壊れてしまってね。水瓶が倒れて飲み水がなくなって此処まで汲みに来たのさ」
おぉ、馬車か。助かった、乗せてもらおうぜ〜♪
「馬車は首都へも行きますか?」
「あぁ、終点は首都だよ」
…首都ね、もう自由は終盤を迎えたか。またあの屋敷に缶詰か、ざんねん〜!
でも、何故かこの沸き起こる不安は何だろうな…
その間にも話は進んでいく。
「私たち土地勘が無いし、お願いできますか?」
「首都までになると、1人12000ガルドになるが持ち合わせはあるかい?」
高ッ!
ぼったくりやん!
おっさんの顔を見ると、…ふ、これは前払いじゃないと乗せてくれないな。
しょうがない、何か渡すか。え〜っと何かないか…。お、あったあった。…これは―――― うぅ、この状況で出し惜しみは無し、だよな。
「これでいいか?」
右手の中指にはめてあった指輪をおっさんに渡す。
「売れば1億ぐらいになると思うが」
『1億!?』
あれ、何で2人とそんなに驚く?…ちょっとまずかったか(汗
でも今の所持品はコレぐらいしか無いのだが…
「これしか出せる物が無い。武器はお気に入りだし、渡す気は無いぞ」
「で、でも…」
ティアの困惑した表情が何とも男心を揺さぶってくれるが、我慢我慢。
「よし、いいだろう。乗っていきな」
お〜し、しゅっぱ〜つ!
ズガアアアアン!―― 馬車に揺られて目的地に移動中、突然外から爆発音が聞こえてきた。
外を覗くと、そこには馬車を追う戦艦が居た。てか幾らなんでも戦艦で馬車追っかけてどうするよ(汗
「ようやくお目覚めのようね」
いや、寝てないから…
俯いて考え込んでただけなんだが、どうやら寝てる様に見られてたらしい。
「…あれが漆黒の翼だよ」
おっさんがご丁寧に教えてくれた。どうでもいいけど、おっさん前見ろ前見ろ、道からはみ出てるぞ(ぁ
そうこうしているうちに、橋を爆発する盗賊、それの衝撃を防ぐ戦艦。……戦艦?
あ〜なんだ、先程からこみ上げるすごく嫌な予感が強くなってきた。
あの橋、なんだか人生の分岐のような気がしてならない…
「驚いた!あれはマルクト軍の最新型陸上装甲艦タルタロスだよ!」
マルクト?…ぐふ、マルクトの戦艦がキムラスカの領土を走っているわけが無い。
と言う事は、ここはマルクト領域であり、俺の住まいキムラスカではない。
「…ちょっとまって、ここはキムラスカ王国じゃないの?」
「何言ってんだ、ここはマルクト帝国だよ。マルクトの西ルグニカ平原さ。
向かっているのはマルクトの首都、偉大なピオニー九世陛下のおわすグランコクマだ」
横のティアを見ると…
「…間違えたわ」
冷静に言うなよっ
とんでもない事実あ発覚、近場の町エンゲーブまで乗せてもらい、とりあえずそこでどうするかを考えることに…
「おっさん、林檎くれ〜」
「おぅ、10ガルドだ」
…サイフが無い、盲点だった。
「失礼、サイフが無い」
『…』
はいそこの2人、白い目でこっち見ない。だってもう宝石もないし(泣
と、とりあえず宿屋に向かう、そこには人だかりが出来ていた。聞いた話によると、食料が盗まれたらしい。
んでもって…
「何で俺が犯人扱い?」
良く分からんが、町長?の家に無理やり連れて行かれた。
そこには、軍人さんもいた。何かもう疲れた(壊
「おとなしくしな!今軍人のお偉いさんが来てるんだよ!」
「おとなしくなんかしてられねぇ!食料泥棒を捕まえたんだ!」
…だから何で俺なのさ!
「静かにおし!」
町長のおばさんが怒鳴る、怖いね(ぁ
「そうですよ、皆さん。」
…軍人さんが絡んできた。お呼びでないですよ?
「大佐…」
「私は、マルクト軍第三師団所属、ジェイド・カーティス大佐です。アナタは?」
何や?確か…あぁ、ネクロマンサーだ。何で此処に?
「ティアだ」
「何言ってんのよ!」
叩かれた
「何故私の名前を言うのよ!」
「いや、出来心で…」
「消すわよ」
「…ごめんなさい」
コワイヨママン!
「どうかしましたか?」
「失礼しました大佐。彼はルーク、私はティア。ケセドニアに行く予定でしたが辻馬車を乗り間違えて此処まで来ました」
あ、ティアさん。目の前の相手はネクロマンサーだぞ?そんな情報を与えたら…
ほら、ジェイド氏の目つきが変わった。予測でしかないが、たぶん俺たちがここに飛ばされた時の超振動を感知していたんじゃねえの?
今の情報でバレたな。行き成り拘束か、泳がされるか…。ま、どっちでもいいか(投
「おや、ではアナタも彼の仲間ですか?」
「違います」
即答かよ!
「ただの食料泥棒でもなさそうです」
突然、後ろから声を掛けられた。
振り向くとそこには見たことのある顔があった、以前写真で見たことが有る。
「イオン様」
やはり…
「少し気になったので、食料庫を調べさせていただきました。部屋の隅にこんなものが落ちていましたよ」
彼の手には…、あれは確か聖獣チーグルの抜け毛だな。
てことは犯人はチーグル?
「恐らく、チーグルが食料庫を荒らしたのでしょう」
俺、疑われ損だよ(泣
その後、疑いの晴れた俺は無事に宿屋で休みを取っていた。。
ベットに横になり、今日の出来事を整理する。
まずは超振動によりぶっ飛ばされた事。……考えてもしかたねぇ(投
導師イオンの事は、問題だな。なぜこんな場所に?…ローレライ教団の最高指導者だったよな。
ヴァンから導師イオンは行方不明だと聞いた。イオンを探すからヴァンは帰国することになったはずだ。
直接本人に聞くか?…いや、ネクロマンサーが横に居る。最悪、俺の立場がばれたら後々メンドイからな〜。
ま、このまま何もせずに帰る方法を考えたほうがいいか。
寝よ…。
「…こうして寝ていると、普通の男なのにね」
…あの、まだ起きてます。と言うか、寝顔を覗き込むのは止めなさい。
あんまり覗き込んでると…。フフフフフ、ちょいと反撃でもするか♪
「ん〜…すぅ…すぅ…」
寝息をわざと立てつつ、タイミングを見計らって…
ダキッ!!!
「きゃ!」
は〜ははははは!
まぁたいした事はしてないのだが、抱きついただけだ。いや、抱き込んだだけだ♪
「ち、ちょっと!ルーク!?」
丁度ティアの顔は俺の胸に埋めている状態です♪
うむ、抱き心地は最高ですよ皆さん!!!
「ルーク!起きて!」
「…すぅ…すぅ…」
やなこった!
まぁ、そんなことが有ったり無かったり♪