「……アッシュ」

「アリエッタか、どうした?」

「これ…」

 

アリエッタはアッシュに開かない封筒を渡す。

 

「何だ?」

 

アッシュが受け取った瞬間、ブアッ!っと炎が封筒を包み込む。

 

「ウワッ!」

 

前髪が少しこげていた(ぁ

だが、よく見ると。燃えたのは封筒だけで、中の手紙は燃えていなかった。

 

「…くそ!誰だこんなことしやがる奴は!」

 

手紙を拾い、読み上げる。

 

バカが見〜る♪

 

「…うがああああ!」

 

発狂した。

 

「まって!…裏に何か書いてある」

 

アッシュが破ろうとした手紙に裏面が有ることを気づき、アリエッタが慌てて止める。

 

「…く!」

 

顔に青筋を作り、紙をひっくり返す。

 

ナタリアって、いい声で鳴きそうだよな?

by オリジナルより素敵なレプリカより

 

「…絞牙鳴衝斬!」

 

オーバーリミッツ状態になり、手紙に秘奥義をぶつけるアッシュ。

アリエッタは野生の勘から察したのか、離れた場所でそれを見ていた。

 

「…はぁ…はぁ…、な、何だと!?」

 

驚愕!アッシュの顔が驚きで染まる。

何故なら、そこには無傷の手紙があったからだ(ぉ

 

「…アリエッタ!イオンとレプリカ野郎をコーラル城へ連れて来い!」

「え…」

 

アッシュは言うだけ言って、不機嫌な顔を隠しもせず、その場を立ち去った。

アリエッタは、少々不本意な表情を浮かべ、その命令を実行するため、カイツール軍港へ向かった。

 

「ん?何か落ちているな」

 

秘奥義を無傷で耐えた手紙を拾ったのはリグレット。

彼女もまた内容を見る。

 

アンタ、綺麗だな。

by 永遠の魂より。

 

「…ふん」

 

少しだけ、上機嫌な”魔弾のリグレット”が居たとか居なかったとか…

 

「あの野郎、ナタリアに手を出したら唯じゃおかねぇ!」

 

少し上機嫌なリグレットが聞いたアッシュの声に、彼女は少し強めの精神安定剤をローレライ本部から取り寄せたとか(ぉ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はい、コーラル城に到着!

 

「ここが俺の発見された場所…。ボロボロだな、何か出そうだ…」

「どうだ?何か思いださないか?誘拐された時のこととか」

 

ガイ、本気で心配してくれてるのか…。

…少しだけ、ガイの事を信用してやるか。

 

「ルーク様は、昔のことを何も覚えてないんですよね?」

「残念ながらな」

 

覚えてないのではなく、知らないのだがな?

 

「ルーク様おかわいそう。私、記憶を取り戻すお手伝いをしますね!」

「…そんなに過去の記憶って大切なことか?」

『え?』

「いや、気にするな。

それより、気になるのは。もう長く誰も住んでないはずなのに、人の手が入ってるみたいだな」

「魔物いるですの…。気配がするんですの」

 

そらそうだ、アリエッタ=魔物の気配は付いてくるぞっと。

 

「さて、整備隊長はなかだろ。行こうぜ」

 

そんなこんなで中へ潜入!

 

 

 

 

 

 

…あの時と変わらんな

「ん?ルーク何か言ったか?」

「あぁ、ここが別荘ね〜とね。ガイは何か聞いてないのか?」

「う〜ん、いや、別荘があるって事ぐらいだな」

「お、あれは…」

 

懐かしい、あれはオレが昔ここで切り刻んだ銅像、のマネした譜業人形じゃないか。

7年前、ここで一方的な殺戮をした記憶がある(ぉ

魔物やオラクル兵に囲まれていた。生まれたての俺の自我の強さに危険を覚えたのか、突然殺しに来たからな〜。

まぁ、不可抗力、自己防衛、とでも言っておこう♪

 

「ルーク、あまり離れるなよ」

 

おっと、ちょっと自分のペースで進みすぎたか。

後ろを見ると他の連中と少し距離が出来ていた。

ギャシャッ!

 

「ルーク!?」

 

ん?後ろでなにやら動く気配を感じた。

って、譜術人形が目の前に接近中ですね〜。

 

「紅蓮流星弾」

 

オレは、人形の攻撃を避け、そのまま横を通り過ぎ、少し距離をとる。

 

「ギャシャアア!」

「喚くなよ」

 

人形が此方に方向転換した瞬間、人形の周りに炎の玉が無数に作り出される。

もうする事はない。あとは…

ズガガガガガガッ!

火の玉が獲物目掛けて飛んでくだけだ♪

 

「…まだまだだね」

 

某天才テニスプレイヤーになったつもりで〜!

…失敬。

 

「…だから言ったろ?離れるなって」

 

ご忠告感謝する、ガイ

 

「アナタが油断したために。皆の陣形が崩れて、戦闘準備もろくに整えられなかったわ」

 

ティア、アンタ何もやってない気が…

 

「反省して」

「…ゴメンナサイ」

 

…うぅ、悲しい。

 

「侵入者撃退用の譜術人形のようです。これは比較的、新しい型のものですね。

見た目はボロボロですが…」

 

ジェイドが人形に近寄り分析する。

 

「や〜ん。ルーク様ぁ!アニス超怖かったですぅ〜」

 

…この子は相変わらずだ。

 

「ああ言う魔物もいるんだ。だから…」

「人形だけどな…、すまん。気をつける」

「あ、ああ」

 

ガイ、まだまだだね♪

 

 

 

 

 

「…扉、ロックが掛かってるな」

「何か仕掛けがあるんだろう」

 

ガイは扉を調べるが、「鍵らしい鍵は付いてない」と、付け加えた。

ここは、彼女に任すしかない!

 

「ティア」

「え?どうしたの?」

「ティアならこの程度の扉、殴って破壊できるだろ?」

「…ルーク、それはどういう意味?」

「いや〜、何度も叩かれてるからな。威力は知ってる!」

「…また、気を失いたいの?」

 

って、マテ。矛先はオレじゃなくて、扉だ!

…う、杖も持ったまま接近中。

魔物なんかより遥かに恐ろしい存在が今目の前に!

腕を振りかぶって〜〜〜!一気に振り下ろした!!

 

「…ぬおっ!」

 

ズガン!

間一髪で回避に成功。

杖は開かない扉に直撃していた。

ガキッ!…バダーンッ!

 

『は?』

 

ティア以外の人間が発した言葉が見事に揃う。

…ティアが殴った扉は、見事に破壊され倒れた。

 

「…やりすぎたわ」

 

限度があるぞっと…

 

 

 

 

 

「なぁ、アニス。少し質問いいか?」

「どうしたんですかぁ?ルーク様の質問だったら何でも答えちゃいますよ♪」

「じゃあ聞くが。お前は誰に命れ「わあああぁぁあ!ルーク様!乙女の秘密は暴露しちゃだめですぅ♪」…何でもいいって」

「そ、それはダメですぅ☆」

 

頬を流れる冷汗が隠しきれてないぞ?

 

「じゃあ、その人形は何故デカクなるんだ?」

 

先程から戦闘でアニスが乗っかって戦っている人形が気になってしょうがない訳だ(ぉ

だって、普通の人形の筈なのに、戦闘に入ると急にデカクなってそれに乗って戦うんだぞ!?

 

「それは…、乙女の秘密です♪」

 

さっきもそのネタ使ったよな…

 

「譜業の一種なんですけど、ローレライ教団の機密に関わるのでお話できないんですよぅ♪」

「…そうかい」

 

結局何もわからずか…

 

 

 

 

 

進んでいくと、…等々きたな。

目の前に姿を現したのは、馬鹿でかい装置。

コイツは分析装置みたいなもので、…まぁオレをこの城へ呼んだ理由だろう。

7年経った今でも平然と動いている”ルーク・レプリカ”を分析するためのな…

 

「これは…!」

 

…やはりジェイドは気づくか。

まぁレプリカ研究を始めた張本人だからな〜(ぉ

まぁ、詳しい話は知らんが…。ジェイドが誰かを復活させたいから始めた研究とか何とかいう話だ。

もっともそれは本人から聞いたわけじゃなく、ただレプリカについて調べた資料の中に書いてあっただけだが…

 

「大佐、何か知ってるんですか?」

 

アニスがジェイドの様子に気づき、質問する。

 

「…いえ…確信が持てないと…」

 

アフォ、目の前の装置で確信できるだろ?

 

「いや、確信できたとしても…」

 

…オレを見ながら言うなよ。

 

「…まだ、結論は出せません。もう少し考えさせてください」

「珍しいな。アンタがうろたえるなんて…

オレも気になっていることがあるんだ。もしあんたが気にしていることがルークの誘拐に関係あるのなら…」

 

ガイが不審そうにジェイドに言う。

キュルルルッ!

 

「うきゃあああ!」

 

突然、アニスが叫んでガバッ!っとガイの背中に抱きついた!

…アニス、君はねずみを怖がるようなキャラじゃない(酷

 

「…う、うわぁ!!やめろぉっ!!」

 

そのアニスを振り払い、突然怯え出すガイ。

そのままその場に座り込んでしまった。

 

「な、何…?」

 

振り払われたアニスも呆然とガイを見ている。

ガイの震えていた体は少しずつ収まっていき、自力で立ち上がった。

 

「……あ……オレ…」

「…今の驚き方は尋常ではありませんね。どうしたんです」

 

ジェイドも流石に心配した表情でガイに尋ねる。

 

「…すまない。体が勝手に反応して…。

悪かったな、アニス。怪我は無いか?」

「…う、うん」

 

流石のアニスもテンションは低い。

気まずそうにガイを見つめる。

 

「何かあったんですか?唯の女性嫌いとは思えませんよ」

 

イオンも当然心配そうに見ていた。

 

「悪い…。わからねぇんだ、ガキの頃はこうじゃなかったし。

ただすっぽり抜けている記憶があるから、もしかしたらそれが原因かも…」

 

お前も記憶障害だったのか…。

それは初耳だ。

 

「違う…と思う。一瞬だけなんだ、抜けてんのは」

「どうして一瞬だと分かるんだ?」

「わかるさ。抜けてんのは…

俺の家族が死んだときの記憶だけだからな。

俺の話はもういいよ。それよりあんたの話を…」

 

ガイは逃げるように、ジェイドに話をフった。

それに対しジェイドは…

 

「アナタが自分の過去について語りたがらないように、私にも語りたくないことはあるんですよ」

 

うあ、その台詞はせこくないか?

その後、ちょっと微妙な雰囲気のまま、更に奥に進むことに…

 

 

 

 

 

 

屋上です!

…そんでもって、魔物に襟足を捕まれ、現在飛行中♪

オレとイオンを狙ったようだが、アニスによってイオンは無事のようだ。

もっとも、アニスも捕まってしまい、一緒に空中遊泳中だ(ぉ

そして、アリエッタが手を上げて何か指示を送ると…

ベチャッ!

 

「…ふぎゅっ!」

 

アニスが捨てられて、そのまま地面へ落ちた。

 

「いったーいっ!?ひどいよアリエッタ!痛いじゃない!」

「ひどいのアニスだもん…!アリエッタのイオン様を取っちゃったくせにぃ!」

 

…アリエッタ、イオンに惚れてるのか?

 

「アリエッタ!違うんです」

 

イオン、その台詞はおかしいぞ。

まるで二股現場を見つかってしまった時の台詞じゃないか?

 

「ルーク!」

 

おぉ、ガイ。お前だけだ、オレを気に掛けてくれるいいやつは…

 

「もう…ドジね…!」

 

…ティア、直球だな。

いや、抜け出そうと思えば出来るんだが…。

場が盛り上がらないだろ?

って、あれ?落ちてないか?

魔物がいつの間にかオレを放した!?

そのまま下にいたディストに捕まり、そのまま連れ去られる俺がいたがそれが何か?(ぁ

アリエッタも既に別の方向へ逃げていった。

 

「ディストまで絡んでいましたか。…やれやれ」

 

ジェイド、意外に冷静っすね。

 

大丈夫かなぁ…もう…

「ティア、何か言ったか?」

 

ガイがティアのつぶやきに気づく。

 

「な、何でもないわ!さぁ、早くルークを救出へ向かいましょう!」

 

ティアの焦りぶりにガイは戸惑ったが、すぐに思考を切り替え、ルーク救出へむかった。

 

 

 

 

 

 

 

同時刻…

 

「ぃょぉ」

「……何故、此処にいるの?…アナタは捕まえた筈です」

「あぁ、本体は捕まってるぞ?この体は唯の影分身だ。

…話がしたかったから、お前が1人になるのを伺ってたわけだ」

 

そうでないと、手紙を渡した意味が無いからな〜。

 

「…話とはなんですか?」

「そんなに警戒すんなよ。…この仔を渡そうと思ってね」

 

俺は手を横に翳す。するとそこに光が溢れ出し、次第にその光が何かをかたどっていく。

直ぐに光は収まり、俺の手の上に居たのは、小さなライガだった。

 

「うむ、変な芸を覚えちまってるかもしれないが…」

 

ライガをアリエッタの前に持ってくる。

そんな彼女の瞳は、激しく動揺の意を表していた。

 

「…どうして。…どうしてその仔がアナタと一緒に居るの!?」

「どうしてって…、あのまま放置してたら、きっとジェイド辺りが卵を破壊してたぞ?

あの場で俺が回収してなかったら、間違いなくその仔は…」

 

小さなライガはアリエッタの足元でじゃれついていた。

 

「まぁ、その、なんだ。…すまなかった」

「…え?」

「いや、…母親だったんだろ?」

「…」

 

無言で見つめられた。

萌え!

 

「どうして…」

「ん?」

「…どうして、…この仔を助けたの?」

「…ふ、秘密だ♪」

 

ナデコナデコ

 

「…ん」

 

抵抗もせずアリエッタは、頭を撫でられていた。

 

「んじゃ、また話をしようぜ。今度はゆっくりとな〜っとそうだった、最後に一つ…」

「……何ですか?」

「そのライガの名前、”るい”だからな〜 」

 

ポンっと音を軽く立て、影分身は消え去った。

 

「………宜しくね、るい」

 

アリエッタは優しく、るいを抱き上げた。

 

 

 

 

 

 

 

所変わって、本体です。

現在、俺は先程の装置に寝かされてます。

因みに動けません(ぁ

 

「…な〜るほど。

フォニム振動数まで同じとはねぇ、これは完璧な存在ですよ」

 

とディスト。

 

「そんなことはどうでもいいよ。奴らがここに戻ってくる前に、情報を消さなきゃいけないんだ」

 

とシンク。

 

「そんなにここの情報が大事なら、アッシュにこのコーラル城を使わせなければよかったんですよ」

「あの馬鹿が勝手に無断で使ったんだ、あとで閣下にお仕置きしてもらわないとね。

…ほら、こっちの馬鹿もお目覚めみたいだよ」

 

失礼、はじめから気を失ってはいません。

…ところで、今閣下と言いましたね?

ん?

心当たりがあるぞ?

ティアの兄とだけ言っておこう。

 

「いいんですよ。もうこいつの同調フォンスロットは開きました。

それでは、私は失礼します。早く帰ってこの情報を分析したいので。ふふふふ…」

 

そのままディストは姿を消した。

 

「…てめぇら、何がしたいんだ?」

「答える義理は無いね」

 

さよか

ん?気配が増えたな。…この気はガイか?

予想通り、ガイが素早く姿を現し、シンク目掛けて攻撃を仕掛ける。

シンク自身油断していたのか、持っていたフォンディスクを落としてしまった。

 

「しまった!」

 

シンクは直ぐにそれを取り返すため、ガイに急接近する。

上空からのシンクの蹴りがガイを襲う、だがガイも実力者、リンクの攻撃を防ぎきる。

すぐさまガイは反撃へ移行、その際シンクの仮面が外れ、顔が見えた。

 

…なるほど

 

そこには、見知った顔があった。

…少々、俺が思っていたより事態は深刻なのかもしれないな〜。

 

「…あれ?…お前…?」

「ガイ!どうしたの!」

 

ガイの後方からアニスの声が届く、どうや全員到着のようだ。

 

「くそ…他の奴らも追いついてきたか…!」

 

シンクは素早く仮面を拾い、顔に装着!

今、シンクの顔を見たのは俺とガイのみのようだ。

 

「今回の件は、正規の任務じゃないんでね。

…この手でお前らを殺せないのは残念だけど、アリエッタに任せるよ。

奴は人質と一緒に屋上にいる。振り回されてゴクロウサマ」

 

どういたしまして♪

シンクはそれを言い、そのまま姿を消した。

 

「はぁ…」

 

おや、体の自由が戻ってるな。

どうやらジェイドが装置をいじって、解除してくれたらしい。

 

「どうしました、ガイ?」

「…いや、なんでもないよ。変なフォンディスクを手に入れたから、何かと思ってさ」

「あとで、ジェイドに調べてもらいましょう」

 

イオンの言葉にガイは少し苦い顔をして返答したいる。

ガイはシンクの顔を見たからな〜。まぁショックは受けるだろうな。

 

「…大丈夫?ルーク。

一体、あなたをさらって何のつもりだったのかしら…」

 

そりゃ、アンタ。

俺っちのレプリカ情報が欲しかったからだろ?

って、お前は知らないか(ぁ

 

「さぁねぇ〜」

 

とりあえず、とぼけとく。

 

「アリエッタのせいです!あのコただじゃおかないからっ!」

 

…アリエッタも大変だな〜。

気をつけないと、寝喰らったにされちゃうからな(ぉ

 

「ところで、屋上だったよな。

…何度も同じ場所を行き来するのはだりぃが、行こうぜ?」

 

俺の言葉に皆は頷き、再び屋上を目指した。

 

 

 

 

 

 

 

 

再び屋上です。

んでもって…

 

「また捕まってしまった…」

 

え〜、見事にひッ捕まってます。

 

「…もう、ドジね…!」

 

ティア、先程と同じ台詞をありがとう、あとゴメンナサイ。

 

「流石ルークですね」

 

ジェイド、君が俺をドンナ目で見てるかよく分かったよ。あとゴメンナサイ。

 

「…ルーク、お前ちょっとは学習しないとダメだぞ?」

 

ガイまで呆れ顔!?…く、そんな顔するの禁止!

さて、しょうがない。ちょっと下ろして貰おうか♪

 

「我は踊る天の楼閣」

 

シュンッ!

俺は魔物から転移術で逃れ、アリエッタの目の前に出現!

 

「…え?」

 

アリエッタは突然の俺の出現、しかも顔が間の前に現れたことに酷く同様の色を浮かべる。

そんな君に、萌え萌えで賞をあげよう!

 

「なぁ、今回は退いてくれないか?…”るい”に免じてよ」

 

アリエッタの腕の中にいる”るい”の頭を撫でながら言う。

 

「………………………………」

「ダメか?」

 

今度はアリエッタの頭をナデナデだ!

 

「!……………………………今回だけ………でも、次はないです」

 

長い沈黙の後、承諾の返事が返ってきた。

 

「…ありがとな」

 

出来るだけ最高の笑みをアリエッタに送る♪

 

…!……こ、今回だけだもん!

 

あら、真っ赤に顔を染めたと思ったら、整備士の隊長さんを置いて去っていった。

 

「おいルーク!お前一体何やったんだ!?」

 

ガイが慌てて此方に寄ってくる。が萌えない(ぉ

 

「別に」

「いや、別にってお前…」

「ガイ、誰にでも言いたくない事はあるんだぜ?」

「…そうか、言える時が来るまで待ってるからな」

 

先程のやりとりを思い出したのか、少し苦い顔をして大人しく引き下がった。

いや〜、ちょっとせこかったか?

その後、ヴァンが現れたが、整備士を保護して直ぐにカイツール軍港へ戻っていった。

その際、馬車を用意していたらしいが、それを断って歩いて軍港を目指すことに…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コーラル城出口付近、床に剣が刺さっていた。

来たときは、こんな剣は無かったのだが…。

その剣に近寄ってみると、突然喋りだした。

 

「我は妄執…。叶わぬ願いに捕らわれ、さまよう御魂、さび付いた剣…

…汝は我が望む、我が断ち切る剣たりえる者か?」

 

つまり、戦えって事なのか?

…メンドイな。ここは断っておこう♪

 

「もちろんだ!」

「ならば、その力の全てを我に振るうが良い」

 

…戦闘になったのは言うまでも無い(ぁ

剣は直ぐに形を変え、人型…に似た、4本の腕に剣を一本ずつ持っている魔物?が現れた。

 

「…何かヤバそうね」

「…ホントにドジね」

 

…面目無い(泣

 

「瞬殺してやるよ!…紅蓮貫那・爆裂衝!」

 

刀先を発火させ、敵に打ち込む。

ズガアアアン!

突き刺さった先端が爆発を起こし、見事に散った。

ふ、正義はか〜つ!

 

「…ついに我を断ち切る剣を見出したり。

我は次なる地で汝を待つ…その刻まで…」

 

辺りに、そんな言葉がこだました…。

って、また出てくる気か?

…いいけどね♪