再びカイツール軍港へ来ました!

入って直ぐの迎えてくれたのは、助けにいけと頼んで来た整備士見習い?の一人だった。

 

「皆さん!お待ちしておりました!体調を助けて下さって、ありがとうございました!」

「あー、色々あったぜ…」

「ルーク様大活躍でしたよ♪」

 

いろんな意味でな…

 

「…さらわれてたくせに」

 

ティアからの痛恨の一撃が心に刺さった(泣

 

「オラクル騎士団主席総長、ヴァン・グランツ謡将閣下よりのご伝言です。

グランツ謡将閣下に置かれましては、カイツール方面司令官アルマンダイン大将閣下とご会談中であります。

皆様にも後ほど会談の間へご足労頂きたいとの事です。

なお、船の整備は順調に進んでおります」

「ご苦労さん」

「とんでもありません!では整備に戻ります!」

 

整備士下っ端はそれだけ言って、船へ戻っていった。

 

「で、会談ってどこやってるんだ?」

「港のほうに来客用の部屋が有るはずだぜ」

「じゃ、行ってみるか」

 

 

 

 

 

 

会談参加!

 

「これはこれは、ルーク様」

 

…だれだよ

 

「覚えておられませんか。

幼い頃一度バチカルのお屋敷でお目にかかりました。アルマンダインにございます」

「…あ〜!」

「思い出していただけましたか」

「誰だ?」

『…』

 

ん?なんか視線が痛いぞ。

 

「ル、ルーク様はまだお小さかったですからな。仕方ありません」

「イオン様。アルマンダイン伯爵にはアリエッタの襲撃の件をお話していきました」

「我がしもべの不手際、お許しください」

 

と、ヴァンとイオンの会話。

 

「ダアトからの誠意ある対応を期待しておりますぞ」

 

とアルマンダイン伯爵は渋い顔をしつつも答えた。

 

「あ、そうだ。伯爵から親父に伝令を出せるか?」

「ご伝言ですか?伝書鳩なら、バチカルにご到着前にお伝えできるかと思いますが」

「それでいい。これから和平の親書を持った使節団、導師イオンとマルクト軍のジェイド・カーティスを連れて行くって…」

「…カーティス大佐とは、ネクロマンサージェイドのことか」

 

驚いた様子で、ジェイドの方を見る伯爵。

 

「その通り、ご挨拶もせず大変失礼しました。

マルクト帝国ピオニー九世陛下の名代として和平の親書を預かっております」

「…随分貧相な使節団ですな」

「あまたの妨害工作がありました故、お許しいただければと思います」

 

ちょっとした牽制のやりあい、立ちSやしゃがみSのコマンドの必死に入れる気持ちで、逃げ畳も当然織り交ぜる!

…あぁ、気にしたら負けだ。

相手が事故ッたら反撃だ!

…やっぱり、気にしない。

管理人は梅使いだ。

…気しないったら気にしない。

 

「こいつら、俺を助けてくれたんだ。何とかいいように頼む」

「…分かりました。取り急ぎ本国に、はとを飛ばしてみましょう。

明日には船も出港出来ます故、本日はこの港でお休みください」

「世話になるぜ」

 

宿やで寝!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

様々な障害を乗り越え、俺たちはようやくケセドニア行きの船に乗り込んだ。

船はまず、ケセドニアをめざしてカイツールの軍港を出港。

コレまでの疲れを癒すべく、船旅を満喫する俺だったが…

なんだか、嫌な予感がして少々落ち着きません!

 

(…またかよ…っ!)

 

頭痛がする今日この頃…

 

《目覚めよ…早く…我が声に…》

「あ〜、いてぇっ!」

 

しばらく蹲っていたが、とりあえず歩けるぐらいまで復活できた。

つか、毎度のことだが…。普通にうぜぇな〜

などと思いつつ、部屋から出ると直ぐに兵士にヴァンが呼んでいると報告を受けたのでちょいと移動することに…

 

 

 

 

 

 

ガイ、女性恐怖症な可哀想な奴がいたので話かけてみた。

 

「お前、俺と初めてあったときのこと、覚えてるか?」

「…誘拐される前なら分からんぞ」

「…そうだよな。うん。お前、全然ちがうもんな」

 

ガイ、お前はオリジナルを俺に求めるなよ?

 

「…お前がお前でよかったって事だよ」

 

…俺にどうしろと?

 

 

 

 

 

ブリッジでジェイドとエレカウント!?

え?なぜブリッジか?…見えない力です。

 

「もしも自分が自分でなかったら、どうします?」

「は?」

「いえ…。我ながら馬鹿なことを聞きました。忘れてください」

「そうだな〜。どうしようもないから、全部受け入れて笑ってやるさ」

「…そう、ですか」

 

 

 

 

 

「今回の事でインゴベルト陛下の不興を買って、和平が失敗しなければいいのですが」

「大丈夫さ。伯父上にはちゃんと話をするし、父上と母上にも頼む」

「そういえば、ルークのお母様は陛下の妹君なんですよね」

「ま、そういうことだ。安心しろい」

 

ナデナデ

 

「…あ」

 

あ、しまった。何となく撫でてしまった…

お、俺はノーマルなんだ!

って、イオン?なぜそんなに気持ちよさそうな顔を!?

 

 

 

 

 

「変なこと聞いていいですか?」

 

アニスと遭遇した。

 

「ん?」

「ルーク様はティアさんのこと、どう思ってますか?」

 

えらく直球だなオイ(汗

 

「う〜ん、ツッコミが少々キツイが、まぁ結構好きだぞ?」

「…はぅ、そうですかぁ。私もティアさんみたいに胸が大きくなりたいなぁ…

そしたら、ルーク様と釣り合えるかもしれないのに…」

 

…胸は関係ないぞ。

むしろ小さい方が好き!ってマテ(壊

 

「私、まだ子供だけど…。ルーク様が大好き☆ です」

「…どうもありがとよ」

 

ナデナデ

 

うむ、小さいとどうしても撫でたくなるのは仕様ですか?

まぁ、本人が気持ちよさそうだからいいか♪

 

 

 

 

 

ティアと遭遇!

 

「あなたは、正式なセブンスフォニマーじゃなかったのね」

「あぁ、残念ながらな。てかセブンスフォニマー自体よく理解できてないぞ」

 

う〜む、それどころじゃなかったと言うか…

 

「家庭教師に習わなかった?」

 

うぅ、馬鹿にされてるよママン!

 

「記憶障害を起こしているのは7年前でしょ?その後は勉強しなかったの?」

「…他に覚えることが山ほどあったからな。――親の顔とか…」

 

いやー、親の顔は直ぐに覚えたが…。

自分の体について、どうなってるのか色々調べてたからな〜。

…あと、何年体が持つかとか。…どの位まで力を出しても体が壊れないとか。

 

「…すべての物質にはフォニムが含まれていて、フォニムは六つの属性に分かれているの」

「ん?教えてくれるのか?」

「このフォニムを星の地殻にあるセルパーティクルと結合させると、膨大な燃料になる。

だから、セルパーティクルを上空の音譜帯に通して、世界中に燃料を補給する半永久機関をつくったの。

これがプラネットストーム」

「ほ〜、ちゃんと勉強してみるかな〜。…それで?」

「ところがプラネットストームは六属性のフォニムとセルパーティクルの突然変異を引き起こしたの。

そうして誕生したのが七番目のフォニム、これがセブンスフォニム。

これを用いて譜術を操るのが、セブンスフォニマー」

「…でも俺はフォにマーじゃないぞ」

「だけどアナタは私と超振動を起こした。

セブンスフォニムを使う素養が有るんだわ。これだけは先天的な素養だから」

 

その答えは知ってる。

ルーク・オリジナルにその素養があったから、フォニム振動数まで同じ完全なコピーである俺が使えないわけがない。

 

「そう言えば、ジェイドは使えないな」

「えぇ、セブンスフォニマーは数が少ないの。

スコアを詠むスコアラー。

それにヒーラーもセブンスフォニマーね」

「要するに、特別なフォニムを使える、特別なフォニマーって事か…」

 

まぁ、他にも俺っちは特別な部分が多有りですがそれが何か?

…無限転生者がなんだってんだ!?

失敬。

 

「…ごめんなさい」

「どうしたんだ?急だな…」

 

頭を殴ったことか?何度も?強打した事か!?

 

「私…、アナタの記憶障害のこと、軽く考えてたみたい。

今まで私、あなたに意地の悪い事ばかり言っていたわ。

自分が恥ずかしい…」

 

それはある意味、お前無知だな!と言ってる様な気も…

 

「本当にごめんなさい」

 

あ〜、も〜、マジで申し訳なさげな表情すんな…

 

「気にしてもしょうがないだろ?まぁ、記憶の関しては、無いものは無い。だから気にするだけ無駄」

 

ナデナデ

 

「な、なにを…」

 

うむ、ティアの頭の撫で心地最高でござる。

 

「バチカルに着くまで、それまでに色々教えてくれよ」

…………え、えぇ、分かったわ。…わ、分かったから。て、手を…//

「…もうちょい、撫で心地がいいからな〜」

な!?…も、もういいでしょ!?

 

あらら、顔真っ赤にしたまま俺の腕を振り払い、走っていっちゃった♪

かわいいねぇ〜

 

 

 

 

 

 

「…いてぇ〜…いたいよ…イタイヨママン!」

 

ヴァンを待っていると、頭痛が激しくなった。

んでもって、体が勝手に動いちゃってたりします(ぉ

まるで、誰かに操作されるように…。

腕は海の方に向けられ、手の平に超振動が発生中♪

ってオイ、やばくないか!?

 

《ようやく捉えた…》

 

ふざけんな、人の体で遊んでんじゃねぇ!

 

《我と同じ力、見せてみよ…》

 

超振動は激しさを増し、洸球となって姿を現した。

って…、唯の超振動を圧縮したの玉なんだが…。

あ〜………、ぶっちゃけると、この船が吹っ飛びかねない威力の玉ですよ!?

 

「つか、お前何なんだ?…幻聴じゃなかったのは幸いだが」

 

いや〜、精神的に可笑しくなったのかと…。

あははははは〜!可笑しい〜!あ〜はははは!」

 

《そっちではない!》

 

つっこまれた!?

 

「あ〜、やめてくれ。…船が吹っ飛ぶ」

「ルーク!落ち着け!」

 

と、そこに背中から抱きしめられた!って…

 

「俺にそっちのケは無ぇ〜!」

 

キュウウウウゥゥゥゥ…

あ、ヴァンの行動に驚いて、洸球が海の方に…

 

 

 

ズガアアアアアン!

 

 

 

ざ・だいばくはつ!

 

「うぉ!」

 

船ゆれるゆれる〜♪

あ、津波だ。

 

「って、見てる場合じゃない。

ヴァン、放せ」

 

ゲシッと蹴ってヴァンを突き放し、津波の方を向く。

 

「全ての力の源よ 輝き燃える赤き炎よ 我が手に集いて煉獄となせ」

 

烈火球

随分前に居た世界で上位に位置する魔術。

上位なだけに威力も十分!

てことで…

 

「バースト・フレア!(烈火球)」

 

迫り来る津波目掛けて、ふぁいあー!そして着弾…

 

 

ズガアアン!

 

 

大爆破を起こして、津波はぶっとんだ!

だが…

 

「…ふ」

 

バースト・フレアの威力が強すぎたせいで、その衝撃で船が浮いてた。

正確には吹き飛ばされた。と言っておこう…

 

キャアアアアアアア!」

 

ん?ティアの叫び声が近づいて着てないか?

 

ガンッ!

 

…何で、何であんたは僕の後頭部を狙って…毎度事だけどさ…。

俺の意識はそこで途絶えた。

 

 

 

 

 

「ルーク、大丈夫か」

 

目を覚ますと、ヴァンが居た。

 

「…頭痛がする」

「…妹が迷惑を掛けるな」

 

…仕様だ。

気にしてもどうしようもないからな(壊

 

「先程の事だが…」

「…あぁ、超振動の事か?タタル渓谷の時みたいに吹っ飛びはしなかったが…」

 

ヴァンの後ろで小さくなっている、ティアに視線を向けるが、…目をそらしてんじゃねぇ〜。

うぅ、後頭部がズキズキするよ!

 

「わ、私も痛かったんだからね!」

 

よく見ると、ティアの頭にもたんこぶが出来ていた。

頭突きも極めたのか(怯

って、あ〜それだけ言って、逃げて行っちゃった。

ま、まぁ、今回は俺が原因で彼女は被害者だからな(ぁ

 

「…お前は自分が誘拐され、七年間も軟禁されていたことを疑問に思ったことは無いか?」

「…力のことだろ?」

「!?…知っていたのか」

「流石にねぇ…」

「世界でただ一人、単独で超振動を起こせるお前をキムラスカで飼い殺しにするためだ」

 

正確には俺とアッシュの2人だがな〜。

元々超振動はセブンスフォニム同士が干渉しあって発生する力。

あらゆる物質を破壊し、再構築する。

本来は特殊な条件の下、セブンスフォニマーが二人居て初めて発生する。

それを、俺やアッシュは単独で引き起こせるわけだ!

 

「訓練すれば自在に使える、それは戦争に有利に働くだろう。

お前の父も国王もそれを知っている。

だからマルクトもお前を欲した」

「俺は兵器としてあの家にいるのか…」

「ナタリア王女を婚約しているのだから、軟禁場所が城に変わるだけだろう」

 

…そこにはアッシュが入るさ〜。

 

「まぁ、どうにかなるんじゃね?

確かに、外は面倒なことが多いが…

ずっと家に閉じ込められて、戦争になったら働けってのは酷いよな〜」

「ルーク、まずは戦争を回避するのだ。そしてその功を内外にしらしめる。

そうなれば、平和を守った英雄として、お前は地位を確立される。

少なくとも、理不尽な軟禁からは解放されよう」

 

英雄だ〜?

…ガラじゃねぇって。

 

「英雄ねぇ…」

「大丈夫だ、自身を持て。お前は選ばれたのだ。

超振動という力が、お前を英雄にしてくれる」

 

…兵器の間違いでは?

 

プーププー

と、そこに汽笛の合図が響き渡った。

どうやらケセドニアに到着したらしい。

そこでヴァンとの会話も終わった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私はここで失礼する。

ダアトへ行って六神将の事も調べないといけないからな。

後から私もバチカルへ行く。

船はキムラスカ側の港から出る、キムラスカの領事館で聞くと良い。

ではまたバチカルでな…

ティアもルークを頼んだぞ」

「あ…はい!兄さん…」

 

あら、意外に素直に答えたわね。

ヴァンとは直ぐにダアトへ向かうためその場で別れた。

 

「ご主人様、新しい街ですのっ!砂だらけですのっ!」

「まぁ、砂だらけだな〜」

(カワイイ〜)

「表情が出てるぞ」

さ、さぁ早く行きましょう!

 

ティア、先行するのは仕様ですか?

 

「ルーク」

 

やはり、こんな時に絡んでくるのがイオンだ!

 

「萌えですね」

「あぁ、萌え萌えだ」

 

あとはキツイツッコミさえなければ…

 

 

 

 

 

 

「あらん、この辺りには似尽かしくない品のいいお方…♪」

 

…なんだか、やたらと触ってくるお姉さんに出くわしました。

 

「せっかくお美しい顔立ちですのに、そんな風に眉間にしわを寄せられは…

ダ・イ・ナ・シですわヨ」

 

彼女の腕は俺のサイフを探している様子。

だが…、残念ながら俺っちサイフ持ってないのだ〜!

…懐にあるのは、ティアの隠し撮り写真集ぐらいだ(ぉ

サイフっぽい入れ物だが(ニヤ

 

「きゃぅ…、アニスのルーク様が年増にぃ…」

 

お前は失礼だな(汗

 

「あら〜ん、ごめんなさいネ。お嬢ちゃん…

お邪魔みたいだから行くわネ」

 

彼女の手にティア隠し撮り写真集がひそかに持っていかれている。

…あとでどんな反応するだろう♪

 

「待ちなさい」

 

そんな彼女を止めたのはティア。

って、それは拙い。ティアに知られるわけにはいかない(汗

 

「あらん?」

「…盗った物を返しなさい」

 

いや、返さないで。特にティアだけには(汗々

 

「…はん。ぼんくらばかりじゃなかったか。

ヨーク!後は任せた!ずらかるよ、ウルシー!」

 

あ、写真集は中を舞い、仲間のもとへ飛んでいった。

その間に、女性は逃げ、ティア隠し撮り写真集を持った男も逃げ出した。

だが、ティアがナイフを投げ足止めし、男を止め首にナイフを突きつける。

いや、ティア。ここは見逃してあげて(汗々々

 

「動かないで。盗った物を返せば、無傷で解放するわ」

 

男はティア隠し撮り写真集ティアに渡して、急いで逃げ出した。

やばい、ヤバイヨママン!

 

「…俺たち”漆黒の翼”を敵に回すたぁ、良い度胸だ。覚えてろよ」

 

情けない台詞だなオイ。

…頼む、ティア。中身を見ないで〜

神よ、今こそ奇跡を〜!!!!

 

「…はい、サイフ」

「す、すまないねぇ」

「ところで大佐はどうしてルークがすられるのを黙って見逃したんですか」

「いや〜、その方がルークのためだと思いまして」

 

…そう言えば、ジェイドにも見せたことあったよな。

宿の風呂で俺とイオンとティアの萌え要素について話し合っていたら、突然参加してきたからな。

その時、ジェイドにも見せた覚えがある…

 

「ルークのためですか?」

 

あぁ、ティア。開いちゃいや〜〜〜〜!

 

「…」

「…」

「…こ、コレは何かしら?」

「…てへ♪」

「死になさい!」

 

まぁ、あれだ。杖が飛んできたとだけしか言えない…

だって、そうなのだから…