キムラスカ側の領事館へ行き、船の事を聞くと、まだ時間が掛かるとこの事だ。

その間に、フォンディスクの中身を解析するために、アスターと呼ばれる人物へ会いに行くことに。

まぁ、そのついでに観光もするとのこと…

と言う事で、アスターの屋敷へ到着」

 

「アナタも変な癖があるわよね…」

 

ティア、アナタって事は君もかな? 例えば、高確率で俺の後頭部を強打するとか…。

何となく鍛えられてるような気がしてならない我が後頭部…、ギャ―――スッ!

 

「これはこれは。イオン様ではございませんか!

前もってお知らせいただければ盛大にお迎えさせていただいたものを…」

 

…顔が悪人だ(酷

 

「よいのです、忍び旅ですから。

ところでアスター、頼みがあるのですが」

「我らケセドニア商人ギルド、イオン様のためならなんなりと」

 

う〜む、商人って顔じゃねぇ…

 

「このフォンディスクを解析したいんだ」

「お任せください。――誰か!」

 

ガイがフォンディスクをアスターに渡す。

アスターは使用人を呼び、直ぐに解析へ回した。

 

「そう言えば、イオンは知り合いだったのか」

「私どもは導師のお力で、国境上にこうして流通拠点を設けることが出来たのでございます」

 

にゃるほどね〜

 

「商人ギルドはダアトに莫大な献金をしているの。

見返りに教団はケセドニアを自治区として認めさせてるわけ」

 

にゃるほどにゃるほど〜

ありがとよ、ティア。

 

「アスター様って凄いお金持ちですよね♪

私…感激しちゃいました☆はわー、私もこんな所に住んでみたいですぅ♪」

 

アニス、やっぱり金がメインか…

と、そこに解析されたデータを使用人が持ってきた。

あぁ、そうだ。アニス、使用人になれば住めるぞ(ぉ

ガイが受け取り、その解析資料を見てみると…

 

「結構量があるな」

「船の上で読むか」

 

どうせ、レプリカ情報ですよ?

 

「じゃ、行こうぜ。世話になったな」

「何かご入り用の節には、いつでもわたくしにお申し付けください。ヒヒヒ」

 

…ヒヒヒってアンタ(汗

とにかく、船へ移動を開始!

 

 

 

 

 

港へ向かう途中、船の準備が出来たと兵士の1人が伝えに来た。

…ん?殺気だった気配が走ってくるな。

 

「危ない!」

 

ティアも気づき、ガイの方を見る。

そこには、ガイが六神将のシンクにぶっ飛ばされてた光景が見れた。

…今、ガイの腕に何かしやがったな?

 

「それをよこせ!」

 

シンクは直ぐにガイにスライディングで足払いをかけに来るが、ガイは後ろへ飛んで避ける。

腕が痛むのか、傷つけられた腕を押さえながらも、資料はしっかり持っている。

 

「ここで諍いを起こしては迷惑です。船へ!」

 

ジェイドのその言葉に皆は直ぐに港へ向けて走り出した。

 

 

「ルーク様。出発準備完了しております」

 

んなこたぁ分かってる。そんなことより…

 

「急いで出発しろ!」

「は?」

 

兵士1、君が首を傾げても萌えない!

 

「追われてるんだ、急げ!」

 

直ぐに船は出港、何とか逃げ切ったか?

港を見ると、シンクが悔しそうにこっちを見ていた。

 

 

「…くっ、逃がしたか」

「ハーッハッハッハッハ!」

 

哀れのディスト登場。

 

「ドジを踏みましたね、シンク?」

「アンタか」

「後はこの私に任せなさい。

超ウルトラスーパーハイグレートな私の譜業で、あの陰湿なロン毛メガネをぎったぎったの…」

 

シンクはその場には既に居なかった(ぉ

 

「待てー!待て待ちなさいっ!私の話はまだ終わってない…」

「あのガイとか言う奴はカースロットで穢してやった、いつでも傀儡にしできる。

アンタはフォミクリー計画の書類を確実に始末してよね」

 

そのままシンクは去っていった。

 

「ムキーーー!!偉そうに!!覚えてなさい!!

復讐日記につけておきますからね!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここまでくれば追ってこれないか」

「くそ…。烈風のシンクに襲われたとき、書類の一部を無くしたみたいだな」

「見せて下さい」

 

ジェイドはガイから資料を受け取り、読み上げていった。

「同位体の研究のようですね…

3.1415192653589793846…。

これはローレライのフォニム振動数か」

 

ローレライねぇ〜。

確かセブンスフォニムの意識集合体の総称でだったな。

フォニムは一定上数集まると自我を持つらしく、それを操ると、高等譜術を使える。

それぞれ名前が付いていて、ファーストフォニムがシャドウとかシックスフォニムがレムとか…

んでもって、ローレライはまだ観測されていない。居るのではないかという仮説があるだけだったかな?」

 

「…ルーク、ちゃんと勉強してたんだな」

「ぶっ飛ばすぞ、ティアが」

「何で私なのよ!」

 

だって、ねぇ?

 

『ティアだから』

「…」

 

…そこ、杖を構えるな(汗

 

「そ、そうだ!フォニム振動数はね、全ての物質が発生しているもので、指紋みたいに同じ人はいないのよ」

「ものすごい不自然な話の逸らせ方だな…」

「ガイは黙ってて!」

 

アハハ、焦ってるティアに、萌。

 

「同位体はフォニム振動数がまったく同じ2つの固体のことよ。

人為的に作らないと存在しないけど」

「まぁ、同位体がそこらに存在していたら、あちこちで超振動が起きていい迷惑ですよ。

同位体は兵器に転用できるので、軍部は注目していますねぇ」

 

ジェイドがティアの言葉を引き継ぐ。

…目の前に居ますがそれが何か?

 

「昔研究されてたっていうフォミクリーって技術なら同位体が作れるんですよね?」

 

アニスのその台詞に、ジェイドとイオンが沈黙した。

 

「フォミクリーってのは複写機みたいなモンなんだろ?」

「いえ、所詮フォミクリーで作られたレプリカは、ただの模造品です。

見た目はそっくりですが、フォニム振動数は変わってしまいます。同位体はできませんよ」

 

ガイの疑問にジェイドがちょっと詳しい説明をした。

流石、発案者だな(ぉ

ガチャッ!

そんな時、扉が勢いよく開き、兵士が入ってきた。

 

「た、大変です!ケセドニア方面から多数の魔物と…正体不明の譜業反応が!」

 

…まぁた、メンドイ事になってきたな〜。

 

ズガアアアン!

爆発音がし、船が揺れる。

直ぐにこの部屋にもオラクル兵が入ってきた。

 

「…瞬炎華」

 

入ってきた兵士は、あっさりと炎で焼け焦げていった。

 

「やっぱりイオンと親書をキムラスカに届けさせまいと…?

…船ごと沈められる危険があるな」

「ご主人様、大変ですの!ミュウは泳げないですの!」

「ん?安心しろ。頭の上に乗っとけ、俺が泳ぐから」

 

つか飛ぶ(ぁ

 

「でも、水没が目的なら突入する必要はないぞ?

てことは、船を乗っ取るつもりか…」

「やれやれ、制圧される前にブリッジを確保しろってか?」

 

俺の言葉にガイが反応し、ダルそうに答えてくれた。

 

「オラクルの奴ら、そんなに戦争させたいのか…。

めんどくせーなぁ」

「めんどうくさがらずに、行きますよ」

 

ジェイドが言うと、直ぐに行動開始となる…

 

 

 

 

 

「敵のボスはどこに居るんだよ…」

「ハーッハッハッハッハッハ!ハーッハッハッハッハッハ!ハーッハッハッハッハッハ!」

 

いや、笑いすぎだから。

さすが哀れのディスト…

 

「野蛮な猿ども、とくと聞くがいい。我が美しき名を。

我こそは、オラクル六神将、薔薇の「おや、鼻垂れディストじゃないですか」…」

 

ジェイド、結構きついな…

 

「薔薇!バ・ラ!!薔薇のディスト様だ!」

 

哀れな…

 

「バカのディスト?」

「…ルーク様」

 

アニスにまで痛い視線で見られて!?

 

「だまらっしゃい!そんな2つ名認めるかぁっ!

薔薇だ、薔薇ぁっ!」

 

そんなこだわることか?

 

「で、ジェイドは知り合いなのか?」

「そこの陰険ジェイドは、この天才ディスト様のかつての友」

「どこのジェイドですか?そんな物好きは」

「何ですって!?」

「ほらほら、怒るとまた鼻水がでますよ」

「キィ ――――!!出ませんよ!」

 

なんつうか…

 

「あ、あほらし…」

「こういうのをおいてけぼりって言うんだな…」

 

俺とガイはその場に座り込んで、ただ見てるだけだった(ぁ

 

「…まあ、いいでしょう。

さぁ、フォンディスクのデータを出しなさい!」

 

やはり、それが目的か?

 

「これですか?」

 

ジェイドがディストに資料を見せた。

その瞬間!ディストが素早く動き、その資料を奪った!

 

「ハッハッハ!油断しましたねぇジェイド」

「差し上げますよ。その書類の内容は全て覚えましたから」

 

チーン

 

「ムキ ――――!猿が私を小馬鹿にして!」

 

…それじゃ、お前は猿以下だな(ぁ

 

「この私のスーパーウルトラゴージャスな技を食らって後悔するがいい!」

 

…それで、出てきたのは、妙にでかい譜業ロボだった。

ふ、その程度か?甘い、甘いよディスト君!

我が最高傑作を前にひれ伏すがいい!

 

「いけ!ロボガイ!」

「おれかよ!てかロボじゃねぇ!」

「痛ガイ撃!」

「しかもお前がやるのかよ!」

「ガイ電波!」

「まるで俺が電波キャラみたいじゃないか!」

「駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目ー!」

「と言うかゲームちがーう!!」

 

ズガアアンッ!

譜業ロボは滅びた。

 

「そ、そんなバカな!私の譜業ロボがこんなボロガイに負けるなんて」

「お前!さりげなく喧嘩売ってるだろ!?」

 

ガイ、突っ込みに大忙しだな(ぁ

 

「ディスト、貴様で終わりだ!

ガイ幕ホームラン!」

 

ドゴッ!ドガッ!

 

「げばっ!?ごばっ!?」

 

一撃目で上空に上げ、二撃目でぶっ飛ばした!

そのままディストは海へ飛んでいった。

 

「…しまった。流石に海ポチャは可哀相か…」

「殺して死ぬような男ではありませんよ、ゴキブリ並みの生命力ですから。

それより、ブリッジを見てきます」

「俺も行く。女の子たちはルークとイオンのお守りを頼む」

 

ジェイドは既に歩き出し、ガイも後を追おうとする。

 

「あれ?ガイってもしかして私たちが怖いのかな?」

「…ち、違うぞ。違うからなっ!」

 

いつの間にか横に居たアニスに怯え、驚き距離を置くガイ。

…哀れな(酷

 

「さて、俺たちは怪我人が居ないか確認でもしようぜ」

「そうね」

 

よし、方針決まり!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バチカル到着!

いやー、長かった…。

で、迎えてくれたのは…

 

「お初にお目にかかります。

キムラスカ・ランバルディア国王軍第一師団師団長のゴールドバーグです。

この度は無事のご帰国、おめでとうございます」

「ごくろうさん」

 

うむ、どうやら鳩はちゃんと届いたようだ。

 

「アルマンダイン伯爵より、鳩が届きました。

マルクト帝国から和平の使者が同行しておられるとか」

「ローレライ教団導師イオンです。

マルクト帝国皇帝ピオニー九世陛下に請われ、親書をお持ちしました。

国王インゴベルト六世陛下にお取り次ぎ願えますか?」

「無論です。皆様のことはこのセシル将軍が責任を持って城にお連れします」

「セシル少将であります。よろしくお願いします」

 

うむ、美人さんだ。

 

「どうかしましたか?」

 

ん?振り向くとガイの様子が変だった。

 

「あ、いや私は…

ガイといいます。ルーク様の使用人です」

「ローレライ教団オラクル騎士団情報部第一小隊所属、ティア・グランツ響長であります」

「ローレライ教団オラクル騎士団フォンマスターガーディアン所属、アニス・タトリン奏長です」

「マルクト帝国軍第三師団師団長、ジェイド・カーティス大佐です。陛下の名代として参りました」

「俺は「知ってるわ」…ボケ殺しだ〜

 

ティア、せめてボケさせて…

 

「貴公があのジェイド・カーティス…!」

「ケセドニア北部の戦いでは、セシル将軍に痛い思いをさせられました」

「ご冗談を。…私の軍はほぼ壊滅でした」

 

牽制の嵐!?

立ちS、しゃがみS、しゃがみHS、…く、カイの剣長すぎです!梅の牽制より長いから防戦じゃないですか!?

 

「皇帝の懐刀と名高い大佐が名代として来られるとは。

なるほど、マルクトも本気というわけですな」

「国境の緊張状態がホド戦争開戦時より厳しい今、本気にならざるを得ません」

「おっしゃるとおりだ。

ではルーク様は私どもとバチカル守備隊とご自宅へ…」

「あ、待った。

イオンから伯父上への取り次ぎを頼まれたのは俺だ。

俺が連れて行くぞ」

「ありがとう。心強いです」

 

いや〜、それほどでも〜。

 

「ルーク、見直したわ。あなたも自分の責任をきちんと理解しているのね」

 

…ティアにとってそこまで俺はバカキャラか?

 

「分かりました、公爵への使いをセシル将軍へ頼むことにしましょう。

セシル将軍、行ってくれるか?」

「了解です」

 

って、あれ?これって自分で面倒事に首突っ込んでないか?

…まぁ、軟禁生活よりいいか♪

 

「では、ルーク。案内をお願いします」

「おうよ、行くぞ」

 

そう言えば、バチカルの街中を自分で歩くのは初めてだな〜。

今までは、メイドさんの話からしか聞いてなかったからな〜。

てことで、ちょっと新鮮なバチカルの街へ皆入っていった。

 

 

 

 

 

 

「おぉ、こんな感じになってたのか…」

「何だよ。はじめて見たみたいな反応して…」

「いや、初めてだし。記憶が無くなってから、外には出たことなかったし?」

 

まぁ、色々調べ事で忙しかったからってのもあるけどな〜。

 

「すっごい街!縦長だよぉ」

 

アニスは此処に来たのは初めてなのか、驚き街を見上げていた。

 

「チーグルの森の何倍もあるですの」

 

…それは比べる場所を間違ってると思うぞ?

 

「確か、空の譜石が落下してできた地面の窪みに作られた街だったよな?」

「自然の城壁に囲まれてるって訳ね。合理的だわ」

 

上から思いっきり、譜術でドカーーーン!とか(ぉ

 

「…まぁ、あれだ。ちっとも帰った気がしねぇな〜」

 

…何か、皆さんから哀れみの視線が(泣

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

謁見の間へ到着!

 

「ただいま大詠師モースが陛下に謁見中です。しばらくお待ちください」

 

見張りの兵士がそんなことを言い出した…

 

「…戦争を起こそうとしている張本人か。

伯父上に変なことを吹き込まれる前に入ろうぜ」

「おやめください!」

「だまれ、てめぇが俺に命令すんじゃねぇ」

「ひっ!…」

「ルーク、そんなに殺気を送るなよ。可哀想じゃないか」

 

…おぉ、ありがとよガイ。思わず首をはねたくなっちゃった(ぁ

 

「ルーク、いいのでしょうか。こんな強引に…」

「いいだろ、それとも指咥えてみてるのか?」

 

強引に話を終わらせ、謁見の間へ、入った。

そこには…、まぁ悪役っぽい奴がいた。

 

「マルクト帝国は首都グランコクマの防衛を強化しております。

エンゲーブを補給拠点としてセントビナーまで…」

 

今喋っていたのが大詠師モースだろう。

…デブだ(酷

 

「無礼者!誰の許しを得て謁見の間に…」

 

横に控えていた、おっさんが気づき警戒の声を挙げた。

 

「うるせぇ、黙れ、しゃべるな、散れ、消えろ」

「ル、ルーク。そんなに殺気立つなって…」

 

おぉ、再びありがとよ。ガイ

 

「その方は…ルークか?

シュザンヌの息子の…!」

 

陛下が俺のことに気づき声をかけてきた。

 

「そうです、伯父上」

「話は聞いている。よくぞ無事にマルクトから戻ってくれた。

すると横にいるのが…」

「ローレライ教団の導師イオンとマルクト軍のジェイドです」

「ご無沙汰しております、陛下。イオンにございます」

「導師イオン…。お、お捜ししておりましたぞ…」

 

おや、モース様、動揺が浮き出てますぞ?

 

「モース、話は後にしましょう。

陛下、こちらがピオニー九世陛下の名代、ジェイド・カーティス大佐です」

「御前を失礼いたします。

我が君主より、偉大なるインゴベルト六世陛下に親書を預かって参りました」

 

親書を持っていたアニスは、横のおっさんに親書を渡した。

 

「伯父上。大詠師モースの言っている事は鵜呑みにしないほうが良い。俺はこの目でマルクトを見てきた。

首都には近づけなかったけど、エンゲーブやセントビナーは平和なモンだったぜ」

「な、何を言うか!…私はマルクトの脅威を陛下に…」

「頼むよ…、少し黙れ。戦争を起こそうとしてやがるんだろうが…

それ以上喋ると、…消すぞ?」

「ルーク、落ち着け。こうして親書が届けられたのだ。

私とて、それを無視はせぬ。

皆の者、長旅ご苦労であった。

まずはゆっくりと度の疲れを癒されよ」

 

う〜む、今度は陛下に止められたか。

先程から暴走気味だな…、抑えないとな〜。

 

「使者の方々のお部屋を、城内にご用意しております。

よろしければご案内をしますが…」

「もしもよければ、僕はルークのお屋敷を拝見したいです」

「では、御用がお済でしたら、城へいらしてください」

 

よこのおっさんの言葉を拒否し、イオンはそんなことを言い出した。

…来ても何も無いぞ?

 

「ティアは残りなさい。

例の件、おまえから報告を受けねばならぬ」

 

…モース、ティアに飛びつくんじゃねぇぞ!?

最初は俺だ(壊

 

「モース様、私にはルークをお屋敷に送り届ける義務がございます」

 

あ、フられた!

 

「…よかろう」

 

かかか!残念無念また来週〜♪

 

「それでは陛下、私はこれで失礼します」

 

モースが一睨みしてきたが、殺気を思いっきり返してたら、さっさとどっかへ行ってしまった。

 

「ルークよ。実は我が妹シュザンヌが病に倒れた」

「!…母上が?」

「わしの名代としてナタリアを見舞いにやっている。よろしく頼むぞ」

 

…ナタリアかよ。

しょうがない、母上の事は気になるし、さっさと戻るか。

はぁ、軟禁生活に戻るのか…