Chihiro Yamanaka "Living without Friday"

Chihiro Yamanaka (p) LaFrae Olivia Sci (ds) Ray Parker (b) Aug.13,14.2001

1.Beverly
2.Girl from Ipanema
3.A sand ship
4.Living without Friday
5.Cry me a river
6.Pablo's Waltz
7.Balkan Tale
8.Stella by Starlight
9.Black Nile
10.Invisible Friends

優しいお姉さんに心安らぐ

2002年5月28日



 昨日久しぶりにジャズ関連の著書を買いました。1冊は前田マリというイラストレーターの書いた「猫はジャズが好き」です。猫のイラストをたくさん描いているいる人です。勿論ジャズ好きで概ね50年代ジャズが多く紹介されていましたが、年が私より8歳若いのにこんなオールドなジャズばかり聴いているようです。若いのにそれじゃあいかんと思いましたが、私も若いときには50年代〜60年代ジャズばかり聴いていたのだから人のことは言えませんが。でもやはりジャズに対する愛着が感じられて好感が持てました。私もこんなエッセイを書いてみたいと思いましたが、最近とんとエッセイ風のものを書いていなかったので、何故か難しく感じます。それでヨーロピアン・ジャズをテーマにエッセイ風のものを書こうと思い立ちましたが、とてもエッセイというにはほど遠い。堅いレビューものにどうしてもなってしまうのです。こりゃあいかんと思い、前田さんの本を熟読してインスピレーションを得ようと思っているところです。私が初期に書いたコラムはエッセイと言えばエッセイなのかも知れないと初心に帰ろうと思います。

 昨日はついでにCDも購入しました。何となく澤野盤の気分だったのでまだ手に入れていなかった盤を漁っていると、山中千尋の"Living without friday"が目にとまりました。前から気にはなっていたのですが、どうも女流ピアニストには偏見があって手が出せなかったのですが、アキコ・グレースあたりからその偏見も薄れて見直すようになっていたところなので、迷わず入手しました。帰りの車の中で私は上機嫌でこの盤を聴きました。ジャケットの中程にある彼女の顔を見ていると「優しいお姉さん」という雰囲気で和んでしまいました。最近怖い中年女性に神経をすり減らしていたところだったので。車の中で一番印象深かったのが、"Cry me a river"です。しかしどれも良い味付けのピアノ・トリオの演奏に唸りました。私の愛聴盤として何度でも聴きたい盤です。そのたびに「優しいお姉さん」に出会えると思うと心安らぎます。