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この一曲で聴く幸せを知る

 いやぁまいった。僕は凄いことに気づいてしまった。いや、気づかされたってのが正確なところだろうな。今、寺島靖国著「感情的JAZZ・コレクション」てのを読んでいて、ザ・スタンダード・コレクションのところのYou don't Know what love isのページで、Booker ErvinのCookin'とSonny RollinsのSaxiphone Colossusを聴いてまさに昇天しちゃったんだ。○○ちびってしまうってこのことだね。いや、ホントにやられたって感じだよ。この一曲で聴くっていうシアワセをヒシヒシと感じてしまった。今までこの2枚のアルバムだって聴いてるはずなのに、この凄さに気がついたのが初めてみたいな気分なんだな。じゃあ、その線で自分で探せるかっていったら、今までみたいな聴き方してたんじゃ駄目だなって思ったよ。じゃあ、どうすりゃいいんだ。自分で探せないんだったら、他人がいいっていうものを聴いてみるしかないのかね。とにかく1曲をみつけることなわけだ。それしか聴かないっていう聴き方だね。朝起きたらまず、この盤の何番目のボタンを押すって決めれるようになることだね。そういう聴き方だ。じゃあ、当然このシアワセを分かち合わなきゃ、ここにコメント載せてる意味ないじゃんってことになるな。その技を体得することが出来るよう精進するってのが目標みたいになるな。いやぁ、ホント凄いこと気づかされたよ。で、やっぱりしつこく聴くことだね。
 昔はシングル盤ってのがあったよね。今のCDのシングルじゃないよ。A面が売りで、B面は隠れ名演ってとこかな。Beatlesで言えば、Come TogetherがA面で、SomethingがB面だ。もうこれしかないわけだよ。それを飽きずに何度も聴いたもんだ。そういうことだね。この一曲で聴くってのは。僕は当分、このCookin'とサキコロのYou Don't Know...をまず、起きたら聴いてみようと思うね。で、当然他の曲も同じだ。寺島のオヤジは最近スタンダードを卒業してオリジナルのいいのを探してるようだけど、僕も断然見習いたいね。ホント今日は唸ったよ。

Jazz徒然
Alexに再開眼

Eric Alexander
New York Calling

Criss Cross

December 20,1992
Eric Alexander:ts
John Sawana:tp
Richard Wyands:p
Peter Washington:b
Kenny Washington:ds

1.One for M
2.Here's that rainy day
3.The moving Blues
4.Then I'll be tired of you
5.Swedish schnapps
6.Wives and Lovers
7.Skylark
8.In the still of the night

 このところ僕はAlexanderことAlexを見直した。というのも以前僕は彼の演奏スタイルに代わり映えしないことに些か不満を持っていたんだけど、このところ90年代のAlexを聴くとこれはやっぱり凄い奴だってことに気がついたんだな。て、いうことの始まりがA Man with a hornを入手したことに始まるんだ。これはまだコメントしてないけど、もう彼を聴いてりゃ他はいらないって思う程吃驚したよ。その盤も当然のことながら90年代のものなんだ。で、ある方からその後、Heavy HittersをMDに録音して貰い送ってもらったんだ。これを聴いて益々Alexに惚れ直したというわけ。じゃてなことで、一度コメントしたことのあるNew York Callingはどうだってことで、聴いたらもう間違いなしの確信を得たね。もう3度吃驚してるから疑いようがないよ。
 軽快なAlexanderのオリジナルから始まるこの盤は、Alexanderのオリジナルが2曲、スタンダード4曲その他2曲という構成になっている。だからどちらかというとスタンダード集の傾向がある盤と言えるだろうか。でもAlexanderのオリジナルも見逃せない。加えてJohn Sawanaのtpもなかなか聴かせる盤なんだ。One for Mの豪快な演奏はこの盤のトップを飾るには最適なトラックだな。Alexanderのうねるtsには痺れるよ。もちろんSawanaのtpも凄い。で、やっぱり付け加えなきゃならないと思ったのが、K.Wshingtonのドラムだな。この人がいなければこの盤はスゲーとはならなかったかもね。とにかくめったやたらと凄いドラムには唖然とするほかないね。Here's that rainy dayはお馴染みの曲だけど、ここでのSawanaのソロが良いんだけどAlexanderのテナーはいい味出してるね。これ最初は普通だなんて思ったけど、この良さがわからなかったんだな。ソロに入ると無駄のない流暢な演奏で、肩に力が入ってないし、所々Dexter Gordonを思わせるところもあって唸るな。Wyandsのピアノも出来映えがいい。ここにきてP.Washingtonのメリハリのあるベースを聴かせてるね。最後にAlexanderがDexのようにテーマを吹んだ。The Moving bluesではAlexanderもSawanaも出来映えとしては特段イイとは思わなかったな。ブルースやるってのはいまいちわからないいんだよ。どうやったってコード進行は同じだし、ソロをとるったってたかが知れてる。これはミュージシャンが楽しむってことの方が強い気がするな。でも、ここでK.WashingtonのドラムとP.Washingtonのベースだけは味わっていいと思うよ。まあ、堪能するとしたらこのリズムセクションだね。Then I'll be tird of youのバラード演奏は素敵だよ。曲が良いと演奏も調子が良くなるってのは何度も言ったよね。これは誰に例えることが出来ないAlexander独自の世界だと思うね。曲以上に良く吹いてしまうのには唸るより他ないな。Swdish Schnappsはビー・バップ調の曲。もちろんAlexanderはそんなことお構いなしで自分のペースで吹くんだな。豪快なtsには惚れ惚れ。Sawanaもつられてハイトーンを出してしまう程。後半のdsも混じっての掛け合いも面白い。Wives and Loversはバカラックの曲だけど、初めてだな。男らしい豪快なAlexanderのtsには脱帽。畳み込む音の配列には鬼気迫るものがあるね。さて期待のSkylark。しっとりとしたAlexanderのtsには感謝感激。言葉も失う程でただただ聴き入るばかりだね。Sawanaのtpも川のように流れる。最後はAlexanderの一人ソロ。ナイスだな。最後のIn the still of the night。大抵はスローでやる曲だけど、ここでは全く逆の急速調演奏。Alexanderの畳み込む音の配列には参ったの一言だよ。Sawanaも負けじと音数の多いtpを披露するね。Alexは凄い。