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JAMALが選ぶこの1曲-Be My Love
 始めて聴いたものって何故か強くインプットされるもんだと、つくづく思うんだ。もう、あの人のじゃなきゃって思ってしまう。で、今回JAMALが選んだこの1曲にBe My Loveを選んじゃった。これはもう好きを通り越して大好きである。(あんまり変わりないジャン!)で、正直申しましょう。これを最初に聴いたのはジャズの演奏ではないんだな、これが。何と山下達郎がクリスマス向けに作ったアルバムSeason's Greetingsっていうアルバムなわけだ。ちょっと恥ずかしい。でも、彼の絶唱するこのBe My loveが耳から離れない。そういうことってあるでしょう?いや別に山下達郎を卑下してるわけでも何でもないのだけれど、一応ジャズを看板にしているサイトで、彼の名前をあげるのは些か気が引けたわけで。でも、好きなんだから仕様がない。で、やっぱり色んなジャズ・マンが取り上げているのだけれど、どうしても達郎に似た雰囲気を持つものを贔屓にしていまうんだな。っていうとベストはKeith Jarrettのいっつもで申し訳ないが、The Melody at night,with youなわけ。この甘い雰囲気を絶妙なピアノのソロで聴かせてくれるこの曲に来ると嬉しくて堪らなくなるんだ。達郎は絶叫してるけど、やっぱり鼻にかかった声で甘く歌うんだな。だから、どうしても甘い感じでやってくれるとイイってことになるけど、Keithの場合甘さもやや控えめで寧ろアルバム全体を包む静寂感が印象的なんだ。
 が、しかし。甘さはないかもしれないけど、実に軽やかにやってくれているのが、Phil WoodsのWoodloreなんだ。このアルトの冴えは凄い。こう吹いて何か文句あるかって感じだな。でもやっぱりテーマのところなんてこの曲の良さを上手く引き出していて、ああいいなって思うよ。後のアドリブは徐々に熱が入ってくる感じでこれはこれで聴き応えあるね。
 それから、今度は何て言ったらいいのか、甘さを剥ぎ取ってゴリゴリに吹いちゃってるのがEric AlexanderのStraight Upっていう盤だな。もうデリカシーの欠片もないっていや語弊があるけど、ぶっ太いテナーを聴かせるのがこの人の味なんだからどうしようもない。これはこれでゴッチャンデスで満腹するんだな。で、この盤ではJim Rotondiってのがバリバリとトランペットを吹き鳴らすからもはや甘さなんて更にどっかに行っちゃうんだけどね。
 そんなわけで、Be My Loveが大好きな僕はやっぱり達郎が一番なんて思ったりもするってのは許せない?

Jazz徒然
前戯なき戦い?!

Booker Ervin
Cookin'

Savoy

1960.11.26
Booker Ervin;ts
Richard Williams;tp
Horace Parlan:p
George Tucker:b
Danny Richmond:ds

1.Dee Da Do
2.Mr.Wiggles
3.You don't Know what love is
4.Down in the Dumps
5.Well,Well
6.Autumn Leaves
 僕はこのBooker Ervinってのが初めてなんだけど、このジャケットにまず惹かれちゃったわけで、中身がどうのなんて二の次という感じだったけど、寺島のオヤジがこの2曲目に入っているYou don't Know what love isのことを著書「感情的JAZZコレクション」に書いていて、有無を言わず聴いたら、うはーって感じでヘロヘロにとろけてしまったんだ。これは、絶対に大音量で聴くべしだよ。もうこの1曲だけを聴くってのが僕のここ2、3日なんだ。前にちょっとだけ聴いてる筈なのに、印象になかったけれど、これはホント知って得する何とかだよ。とにかくErvinが号泣してるって感じのテナーだよ。だから一曲聴きで他のは聴かずに即これを聴いたらテナーが号泣しちゃうってのは、まさに前戯なしで即あれにいっちゃうって感じで全くエッチな話だよ。で、もう一つだけ聴くとしたら、最後の枯葉なんだな。これが、オーって感じだよ。最初なんだかわからない入り方するんだけど、Ervinのテナーでテーマがきた後Richard Willamasのミュートを効かせたトランペットを聴かせるわけ。で、勿論って感じでErvinもうねうねのテナーを吹いちゃってるし、超スウィングするリズム・セクションがまたいい。特にGeorge Tuckerのウォーキング・ベースがいい味だ。
 後好きな人はハードバップものの1,2,4あたりを聴くってことだな。5のブルースは聴かなくていいよ。怠い。簡単明瞭だろ?
 簡単に書きすぎて、スペースも余ったので、You don't Know What love isの別ものについてコメントしておこう。
 まず、Sonny RollinsのSaxophen Clossousでの演奏だ。これはホント参ったよ。有無を言わせないってのはこのことだね。このうま味ったらないね。Rollinsのぶっ太いテナーをご堪能だよ。言葉を失って何も書けないな。細かいこと抜きにして聴くしかないよ。Franaganのピアノの美味しいしね。極太うどんに薬味ってとこかな。
 まだ、スペースがあるんで、もうひとつ。Jackie McLeanのNature Boyだね。これもまた印象になかったけど、これもMcLeanのアルトが泣いてるんだ。何て言うかさめざめと泣くって感じだな。ここではDavid Williamsの弦の見えてくるようなベース音がいいな。Ceder Waltonのピアノも素敵だよ。ドラムはBilly Higginsだ。控えめにサポートしててMcLeanがどっと前に出るようにしてるところが何て言うか大人だね。
 こうやって一発聴きをするのは、愉しいよ。一人でジャズを聴くならこういうのも刺激的でいいな。ワクワクする。ジャズ人生の醍醐味だし、飽きずにいつまでも聴き続けるための技だね。
 

 

Sonny Rollins
Saxophen Clossous


Jackie McLean
Nature Boy