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渋さにちょっと軽さをアレンジしてみました
Kenny Dorham
Quiet Kenny
Prestige 1959.11.13
Kenny Dorham:tp
Tommy Flanagan:p
Paul Chambers:b
Art Taylor:ds
1.Lotus Blossom
2.My Ideal
3.Blue Friday
4.Alone Together
5.Blue Spring Shuffle
6.I Had The Craziest Dream
7.Old Folks
8.Mac The Knife
Kenny Dorhamて言うとどこかいまいち息の上がらない渋めのイメージで、この邦題だって「静かなるケニー」てんでしょう。今みたいに僕の調子もいまいちっていう時にはピッタリだったりもする。疲れたおじさんをやさしく包んでくれるって先入観で聴くと、とっ始めで裏切られるんだけど、My
Idealでおー、やっぱりそうかと思うわけだ。これってどういうかChet Bakerじゃんて思うのは僕だけかな。次もブルーなイメージでそのまんまBlue
Fridayだ。Art Taylorのシンバルが効いてるね。Dorhamのモコモコいう感じがやっぱりChetっぽい。誰々風っていう聴き方はするなって思うんだけど、だって似てるんだもの。ここで出てくるFlanaganのピアノが嬉しいね。考えてみりゃいい面子だよね。これだけ揃って超渋なアルバム作ったってのも意外だね。そうそう彼はBLUE
NOTEでこんなのを作ってた。Whistle Stopっての。やる気あんのかよって酷評されてた盤だけど、僕はコンセプトの問題でそういうダークな感じのものを作ったんだて思ったね。それがものの見事に出てるAlone
Togetheなんて聴くと、うらぶれた雰囲気で、ジャケットと言い、ホームレスのおじさんを臭わせてるって感じだな。次のBlue
Spring Shuffleは格好いいよ。Chambersのベースから入ってるんだけど、ちょっとスリルのある雰囲気だな。危ない雰囲気も感じるな。ヌーヴェル・ヴァーグ風のサスペンスものって雰囲気だね。年代も丁度「死刑台のエレベーター」の時期と符合するね。そんな影響もあったのかね。次がホンワカ・ムードで温厚なDorhamの雰囲気だね。いやDorhamが穏和だったかどうかは知らないけどさ。そんなI
han the Craziest Dreamだ。Flanaganのピアノも軽いタッチだしTaylorのブラシが良くスウィングしてるね。次が僕の好きなOld
Foksだ。渋めにやってるな。Flanaganのピアノがイカシテルね。(これ死語か)とにかくコロコロとシングル・トーンが心地よいよ。最後がMac
the Knifeで、意気揚々という感じだな。これを暗くやれったってそうはイカのキン○○だな。全体的にみれば、やっぱり渋めでちょっと軽さも加えてみましたって感じだね。